小さな小さな 大冒険!! 13
筆者の神龍です♪
一つの小説を書いている間に他の小説を書きたくなってしまったので、新しくアップさせて頂きました。
もし面白かったら読んでくださいね♪
毎週月曜日と木曜日の朝7時に更新します。
そして、そぉ~っと土の精霊の手前に指を指しだした。
「・・・・・」
暫く動きのなかった土の精霊がビクビクする様に腕を突き出してきた。
やっぱり・・・恥ずかしがり屋なんだな・・・♪
やがて、チョンと俺の指に触れると
「ごめんなさい・・・」
物悲しげな声で誤ったのだった。
「ううん。無理をさせて俺の方こそゴメンね♪ だけど・・・君は勇気があるんだね♪」
「僕が・・・勇気があるの?」
驚いた声で聞き直してきた。
「そうだよ? だって・・・怖かっただろうし、恥ずかしかっただろうし・・・でも、君は勇気を出して俺に話しかけて来てくれたんだからね♪」
無表情だった土の人形に初めて驚きの表情が浮かび上がった。
「そんな風に言ってくれた人間は初めてだよ・・・。」
どうやら、過去にも精霊契約の召喚に応じた事はあるらしい。
「そうなの? 以前契約した時は、どうだったのかな?」
「・・・い・以前は・・・」
「以前は?」
「以前もその前も・・・そのも~っと前も・・・呼び出しても誰も僕と契約しようなんてする人間がいなかったから・・・。」
「へぇ~♪ じゃ~俺はラッキーなんだね♪」
「ラッキーって?」
「クスクスクス♪ ごめんごめん♪ ラッキーって言うのはね♪ 幸運って事♪」
「僕が幸運なの?」
「そうだよ? だって今まで誰とも契約した事が無いんでしょう? さっき契約した風の精霊のシルフィーも俺が初めての契約者だって言ってたからラッキーだったな~♪」
「その・・・風の精霊ってもしかして・・・“ユニーク個体”の子?」
「おぉ!良く分かったね♪“ユニーク個体”って言ってたよ♪」
「貴方は・・・龍徳って言ったっけ?」
「おっ!嬉しいな♪ 名前覚えてくれてたんだ♪」
「はい♪ 龍徳はユニーク個体でも契約できたんですか? その~魔力は大丈夫なんですか?」
土の精霊が何を言いたいのかが分からない。
「契約できたし・・・魔力は・・・何の問題もないけど・・・何か問題が起きるものなの?」
「ウフフ♪ 魔力が強い方なんだね♪ 気にしないで下さい♪」
土の精霊が嬉しそうに微笑んでいた。
「もし、おれと契約して貰えるんだったら君の名前を教えて貰えないかな?」
すると土の精霊がモジモジし始めた。
「あの~・・・実は・・・僕も“ユニーク個体”なんです・・・だから・・・まだ名前を貰った事が無いから・・・。」
「そうなの?」
「うん・・・。 風の精霊さんが言っていたか分かりませんが、“ユニーク個体”と言うのはですね・・・」
「ユニーク個体と言うのは・・・?」
「精霊として誕生して以来一度も人間と契約をした事が無い精霊が、長い年月を掛けて独自に進化してしまった種族みたいなものなんです・・・。」
「独自の進化?」
「はい・・・なので、個体数も少なく、契約する時には莫大な魔力が必要なのに対して役に立たない精霊と仲間からは馬鹿にされる事があります・・・。だ・だから・・・僕も・・・契約はしたいんだけど・・・龍徳に迷惑を掛けちゃうかも・・・。」
「な~んだ・・・そんな事か?俺ってさぁ~・・・昨日まで魔法の存在も知らなかったんだよね♪ だから・・・それが、どんな魔法でも俺には新鮮なんだよ! だから・・・信じて貰えないかもしれないけど・・・俺には、どんな魔法であっても夢に溢れているんだ♪」
少年の様に目をキラキラさせて熱く語っている。
「フフフ♪ 龍徳って思っていたより怖い人間じゃないんだね♪ 本当に僕で良いの?」
「良い悪いじゃないんだよ? 俺が一方的に契約して貰えないか?って言っているんだけど?」
「フフフ♪ だったら僕、龍徳の為に頑張るよ♪ 僕と契約して貰える?」
「やった~♪ じゃ~早速君の名前を考えないとね♪」
「えっ? 僕に名前を付けてくれるの? ま・魔力は本当に大丈夫なの?」
「これから仲間になるんだから当然だろう? 何か神秘的なカッコいい名前が良いな・・・ん~っと・・・おっ!良い名前が思いついた! 今日から君の名前は“グノム”! 土の精霊グノム=アースだ!」
すると、土の人形が光を放ち蠢き始めた。
オンディーナやシルフィードの名前を付けた時も体の中から何かが抜け出すような気がしたが、同じ様にゴソッと何かが抜け出す感覚があった。
どんどん姿を変えながらその大きさを増していく。
最初は30cm位の大きさだった人形が、今では、2mを優に超える大きさになっていた。
その後も姿を変え続けると人形ではなくゴーレムと呼ばれる姿・・・否、どっちらかと言うと鎧を着た騎士?ロボット?の様な姿へと変身を遂げていた。
「なっ!」
全く予想だにしない変身を遂げられ流石に驚いて変な声を上げてしまった。
「ま・・・まさか・・・ここまで変身するとは思わなかったな・・・正直・・・ちょっとカッコいいぞ・・・。」
「フフフ♪ 僕も名付けて貰えるとは思っていなかったから・・・ここまで進化させて貰えるとは思わなかったよ♪」
「そう言えば・・・魔力が大丈夫ってどう言う事?」
「あれ? 名付けすると契約者の魔力を膨大に消費するって聞いてないのかい?」
「ん? 多分・・・聞いていないと思うけど・・・。」
「フフフ♪ 多分、龍徳の魔力が凄まじいから心配ないと思っていたんだろうね♪ 本来、小精霊もしくは、契約経験のない中精霊に名付けをするから魔力を殆ど消費しないんだけど僕達の様な“ユニーク個体”に名付けをすると莫大な魔力が必要なんだよ♪」
「そうなの?」
「うん! 僕らネームレスの精霊は、主となる契約者の魔力によって姿を大きく変えるんだ♪ だから・・・龍徳の魔力は凄まじいって事が分かるね♪」
グノムの話を聞いて先の2人の精霊の進化も納得が行った・・・。ディーナは小精霊かも知れないけど・・・。
「何にしても俺と契約してくれてありがとうな♪ これからも宜しくなグノム♪」
「僕の方こそ! 必ず龍徳の役に立って見せるからね♪」
そして、少し話をした後、精霊界へと戻って行ったのだった。
「な・な・な・な・なんですか?あのごっつい精霊は!」
「なんなの・・・どう見ても小精霊だったわよね?」
「私・・・もう驚きませんわ・・・。」
俺も驚いたが、三人共に驚いたようだった。
「俺もビックリしたよ・・・まさか・・・あんな巨人に姿を変えるとは思わなかった・・・。」
「大精霊のノームではなかったのは間違いないんですが・・・よもや精霊の中にもあの様な存在がいるとは・・・。」
アキはただただ驚いている。
「それよりも・・・土魔法だね! そうなると・・・ストーンバレットって感じかな?」
「クスクスクス♪ 正解ですわ♪ 他の属性も色々な種類の魔法が存在しますが、初級魔法であればストーンバレットですわね♪」
「これは、誰が見本を見せてくれるんだい?」
するとアキが鼻を鳴らしながら前に出てきた。
「フンス! 土魔法であれば、ワシの出番でしょうな♪ 龍徳殿! では、参りますぞ! 本来であれば、土属性の魔法は体の一部が地面に付いていないと使う事が出来ないのだが。」
「そうなの?」
「そうなのです。まぁ~それは、大魔法以上の場合ですので、今回は問題ないでしょう。」
「ホッ♪ びっくりさせないでよ!」
「ハッハッハ♪ ワシの言い方が良くありませんでしたな♪ では、参りますぞ!“ストーンバレット”」
すると、アキの掌に20㎝位の土の弾丸が生成されていき結界に向けて放たれた。
ギュイーンっと弾丸の様に回転しながら結界に衝突するとバギ~ンっと砕け散った。
「おぉ!色が分かり易いからか本当に弾丸みたいだったな・・・。」
「では、龍徳殿の番ですぞ!」
それから、俺は、土のイメージを描こうとするが、先程アキが言っていた言葉の意味が少し分かった気がした。
ハッキリ言って空中に土があるイメージが中々出来なかった。
空中に水や炎、風であれば容易にイメージ出来るのだが、土が空に浮かんでいるイメージが、どうしても出来ない。
「おや?どうされましたかな?」
「ん~土のイメージが・・・意外と難しいんだよ・・・。」
俺の言葉を聞いたアキが呆れた様に口を開いた。
「いやはや・・・まさかとは思いますが、先程からイメージだけで魔法を唱えておられましたかな?」
「あれ?だってイメージが大事なんじゃなかったの?」
「いやいや・・・確かに大事ではあるんですが・・・」
アキが何かに驚いている。するとナツが話しかけてきた。
「龍徳様? 我々が、精霊の力を借りるのは、体内で練った魔力を精霊を通す事で、比較的簡単に発動させているのですわ。 もし、イメージだけで魔法を錬成されていたとしたら・・・それは・・・・。」
「それは・・・?」
「「「無属性魔法」」」
「あれ? 無属性魔法って確か・・・」
「はい・・・魔力コントロールが難しい魔法です。」
「龍徳殿!試しに魔力を練った状態で“ストーンバレット”と唱えてみて下され。」
何が何だか分からないままアキの言う通りに呪文を唱えてみた。
「ストーンバレット!」
手を前に着きだして魔法名を唱えた瞬間!今までとは感覚の違う力の流れが身体を駆け巡った。
そして、
アキと同じ様な20㎝程度の岩の弾丸が結界に向けて放たれ砕け散った。
「あれ?・・・出たぞ?」
「初めて同じ様な威力の魔法だよ!」
「なるほど・・・こんなイメージなのか・・・だったら!こんな感じかな? “ストーンバレット”!」
先程と同じ様な岩の弾丸が生成されると結界に向けて放たれ貫通して、またしても柱に穴が開いたようだった。
「あちゃ~・・・またやっちゃったよ・・・。」
「うそ・・・?信じられない・・・。」
「まさか・・・今まで無属性だったとは・・・。」
「それも・・・全ての属性が使えるなんて・・・凄いですわ♪」
「俺って・・・才能があるんだ~♪」
「ハッキリ言って凄い才能だよ!」
「そうなんだ・・・。」
皆が興奮した様に驚いているが、俺としてはイメージが大事だと勝手に思い込んでいたのだから仕方がない。
チラッと時計が目に入ったら魔法の修行を始めてから2時間が経過していた。
「おっと!もう少し魔法の練習をしたいところだけど、時間が遅いからまた今度にしよう♪」
「そ・そうですわね・・・。」
「うん・・・また、今度だね・・・。」
何故かナツとハルが焦っていた気がするが・・・
「ところで、元の大きさに戻るのはどうしたら良いんだい?」
「おっと!そうじゃったな!その魔道具は伸縮自在なので、龍徳殿が嫌じゃなかったら常に身に付けておいてくだされ! 元に戻るには、その指輪の向きを180度逆に回してから魔力を流すだけで、元の大きさに戻りますぞ♪」
こちらも良ければ呼んでくださいね♪
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