第十一話:勝ちグルイ
今回は、残酷描写が多めで正直ここからR-15かR-18に設定しようか迷いました。(;'∀')
木暮たちは、踊通部の生放送に映っている瀕死の岩原を見てなんともやるせない気持ちになっていた。 「クソっ!あいつめ、相手がどんな魔法や武器を使ってくるかわからないのに油断しやがって」
そういって木暮は、悔しさから歯ぎしりしながら床をほかの客の迷惑にならない程度に叩いた。
「でも木暮さん。岩原さんは噂の通りの強さなら、あんな連中に負けるはずがありません。」
「それもそうだな・・・君の言う通りだよ大金君。このまま様子を見るとしよう。」
一方道路では、岩原は二度目の死の危機に瀕していた。
岩原を撃った女性は、動画を何かをしゃべりながらとっていた。正直英語だから何を言っているのかわからない。そのうちに小太りの男性が近づいてきて岩原にこう言った。
「冥土の土産になぜおまえほどの奴がガリクソンの殺気に気づけなかったか教えてやるヨ。」
その時、岩原は空になったリボルバーに銃弾を入れた。だが、男性は気にも留めずに続けた。
「殺気消去魔法を使ったのさ、正直俺じゃあ殺気が駄々洩れしてしまうからガリクソンに任せたのさ。」
ガハハハッと笑う小太りの男性を尻目に岩原は後悔していた。〈〈アー、チクショー、舐めプなんかするんじゃなかった。〉〉〈〈熱いし痛いし、あ、やべ、寒く・・なってきやがった。〉〉〈〈こんなことなら、元カノと一発ヤリたかったな~。〉〉
するとガリクソンが携帯を持ったまま、小太りの男性に近づいてきて腰をくねらせながら言った。
「どうするマック?出来ればこいつお持ち帰りしたいんだけどナ~」岩原は、少しだけ笑って拳銃を自分に突き付けた。
「お前みたいなチャラ女にお持ち帰りされるくらいなら俺は死を選ぶぜ。」
そういうと、先程撃たれたところに照準を合わせ引き金を引き『パアン』という音とともに岩原は倒れた。
「アーラ残念、あなたの寂しさを紛らわせてあげようと思ったのに。」「ま、せいぜいあのメス豚とともに地獄で仲良くしなさい。」
ホテルの中では、大金が怒りの頂点に達していた。
「放してください木暮さん!あのガリクソンとかいうクソ野郎を、私の全精力をかけて倒します。」
それを木暮は、必死で止めていた。騒ぎを聞きつけた浜里も一緒になって。
「落ち着け大金君!正規の警察である我々が情に任せて暴走してしまったら元も子もない。」
「そうですよ、木暮さんの言う通りです。それに、今は報道機関がホテルに入ろうとしています。あの人たちは、儲けのためなら政府だって警察だって潰しかねません。」
「そうだ大金君、ここで我々が感情のままに奴らを殺してしまったら、やっとの思いで日本人警察が信頼を得た元合衆国の国民たちとの間で暴動が起きかねん。」
それでも、木暮たちに大金は「でも、」と食ってかかろうとしたが、出稼ぎ宇宙人とはいえ大東亜連邦籍をとっているため必然的に日本人と同一視されるのでそれ以上は言えなかった。
だが、そのやり取りはガリクソンとマックに筒抜けだった。
「馬鹿ねー、この携帯には近くに録音機能がある電子機器があれば盗聴できるのヨー。」
マックはうんうんと頷きホテルを見上げてつぶやいた。
「大金とやらもバカだなー、新人のくせに俺たち二人を倒そうなんて。」
そういい終わった次の瞬間、死人が口を開いた。
「ほんとだよなー、なんせこいつらは俺が倒すんだからよー。」
なんと、死んだと思ったはずの岩原が声を発したのだ。
彼らがびっくりして後ずさり銃口を向けた次の瞬間、岩原は、うつぶせの状態で『ぞるっ』という擬音がふさわしいような腕の上げ方をした。
その手には銃が握りしめられて銃口はマックの方を向いていた。
『パアン』という銃口から発せられる音と、『パリーン』という音がガリクソンの横で聞こえた。
見ると、ここに来た時に張り巡らせた防弾魔法が貫かれマックの体から鮮血が噴出していた。
「ゴフアアッ」という悲鳴とともにマックは倒れた。恐らく急所にあたったのだろう。
ガリクソンは、恐怖に感情が支配されながらも岩原の体を見た。
「な、貴様まさか回復魔法を銃弾の中に入れたのか?」
ガリクソンが撃ったところが、急速に治癒していき二つの銃弾が岩原の傷から転がり落ちた。
岩原はそれを見届けると、殺戮を楽しむような殺人鬼の笑顔でガリクソンに迫った。
「そうさ、正確には火薬の中に少しばかり強力な回復魔法に使う魔石からとれた粉を入れたのさ。」 「まあ、そんなことはどうでもいい。」
そういうと、かっと目を見開き、目にも止まらぬ速さで岩原はガリクソンの眉間に拳銃を突き付けた。 「貴様は、俺の彼女を殺したうえにメス豚と呼んだ。ぶち殺すぞ米国人。」
ガリクソンは、その迫力に負けて一目散に逃走した。
「逃がすか!」そういうと岩原は、ガリクソンの両膝めがけて二発だけ銃弾を撃った。
見事、銃弾は外れることなくガリクソンの両膝を撃ちぬいた。
「アアアアッ!」ガリクソンはあまりの痛さに悶絶した後、ずるずると足を引きずりながら這いつくばり、逃走を図ろうとした。
そんな哀れなアメリカ人女性をにやけ顔で見ながら死神の弾丸は、鎌代わりの弾の入っていない拳銃をカチカチと鳴らしながら近づく。
そして、追いついた後、ガリクソンの肩をガッとつかんで自分の方に向きなおさせてから空になったリボルバーに弾丸を全部入れて、再びガリクソンの眉間に拳銃を突き付けた。
ふと見ると、今までの威勢はなく、ガタガタと震える子犬のようになっていた。
次からは連載十話記念として東方の二次創作も合わせて投稿するつもりです。
...こっち、間に合うかな(;´Д`)




