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水の利用

アメリカの不動産の事情を全く知らない

上原は不安なっていた。

「それは問題ないわ」

バイキングを手に持ってきたキャシーが上原に言った。

「おはようキャシー」

亮は日本語で上原と話をしていた

キャシーが答えたので首を傾げた。


「うちのビルの3階に事務所と生活用に

アパートを3つ用意したわ。早急にここに

プレハブを建てなくちゃ」

「ありがとう、キャシー。採掘の技術者が

一人いるので雇ってもらいたい」

亮が言うとキャシーは

亮の手を握って微笑んだ。


「昨日はご苦労様」

「何?」

亮は小声で答えるとキャシーは微笑んだ。

「それから、あなたが言っていたリゾートホテルを

 作りましょう。バイオ燃料会社とボトリング工場と

緑化事業と農園とリゾートホテル

 宣伝効果があるわ。プランを立てて」


「はい」

亮はキャシーに応えると上原にその場で

リゾートホテルの仕事の依頼をした。

「上原さんにお願いしたいのはバイオプールの他に

ホテルと日本庭園、客室にも和の雰囲気を

取り込みたいですね」


「それならアニメ専門シネマや漫画図書館も作りましょう」

「ええ、日本文化を持ち込むなら旅館棟を

作りましょうか、外国人の人は

 日本旅館のサービスの良さに喜んでいますからね」

「それならJPOPの音楽も流せるし

レストランシアターでライブもできる」

奈々子も話に参加した。


亮はその話をしながらJOLの再建と旅行代理店

HITの安田社長の事が気になった。


そこへデビッドが現れみんなに挨拶をした。

「おはようございます。遅くなってすみません」

デビッドはほとんど徹夜で部下と今後のスケジュール

組み立てていた。


「亮、このスケジュール表を見てくれ」

亮はデビッドに渡されたスケジュール表を

上原と一緒に見た。

「上原さん、どうですか?」


亮が上原に聞くと

「半年ですか・・・緑藻の増殖漕と

建物の方は可能ですが

 問題は中の機械の方ですね」

上原が倉沢の方を見た。

「うん、こんなに大型の物を日本で作った

経験が事がない」


倉沢が腕を組んでいると亮はそれに気づき

デビッドに聞いた。

「デビッド、これからのこの手の施設を

どれくらい作る予定ですか?」

「ああ、昨日スチュアート上院議員の話では

降水率が低く温暖な場所を選んで

10ヶ所以上は作る計画だそうだ」


「そうですか。その仕事は我々が全部?」

「もちろん、ノウハウと秘密保持の為に頼むつもりだ」

デビッドが答えると亮はニッコリと笑って倉沢に言った。

「倉沢さん、アメリカで作りましょう」

「なんだって!」

亮の急な話に倉沢が驚いて答えた。


「これから10ヶ所以上施設を作るとなると

 アメリカで作った方がコストが安くなります。

 それにいずれ世界中に同等のプラントを

作る事になると思います」


「なるほど、しかし世界競争に勝てるのだろうか?」

「先に初めてノウハウを蓄積すれば

誰も追いつきません。それほど

 新エネルギーは世界中が模索しているんです」

「うん、いつまでも化石燃料に頼ってはいけない事は

 分かっている」


亮が言うと倉沢は水を作る会社が新エネルギーに係わるのが

不思議な気がした。

「倉沢さん、日本には素晴らしい技術がたくさんあります。

 それをもっと世界に紹介すれば売り上げも上がるし人類も

 幸せになるはずです」


「亮君、君っていう男は・・・60歳近くの私に

 夢を見させてくれる」

栄三郎は亮の言葉に目頭が熱くなった。

「しかし、うちの社員に語学の

堪能な者がいるかどうかなあ」


「大丈夫です何とかなりますよ。

通訳を頼んでいるうちに

 環境に馴染むと話せるようになりますよ」

「そうか、そうだな」


「キャシー、すぐに工場を探しましょう」

亮は振り返ってキャシーに話した。

「わかったわ、自動車部品工場の

閉鎖したところがあるはずだから

 すぐに探すわ」

キャシーの自信ある返事に亮は頼もしく思った。


「キャシー・・・」

亮はそう言ってキャシーを抱きしめたくなった。

「何?亮」

電話をかけようとしたキャシーが

不思議そうな顔をしていた。


「亮君のこれからの予定は?」

栄三郎は亮とゆっくりと話をしたかった。

「今日はニューヨークへ行って明後日

月曜日はワシントンです」

「そうか残念だな。私は奈々子と上原君と

ラスベガスのカジノに寄って遊んで帰るつもりだ」


「そうですか、楽しんで行ってください。

幸運を祈っています」

亮は栄三郎がギャンブルで大負けしないように願った。

「そうだ、祐希君たちも連れて行って良いかな?」

「ええ、本人たちが良ければ」

亮は軽いノリで答えた。


「亮、私は父たちを見送ったら

ラスベガスからニューヨークに行って

あなたの帰りを待つわ」

「はい、奈々子さん。怜奈さんと美喜さんが

いますのでニューヨークで

あちこちのライブハウスを観てください。

色々と参考になると思います」


「はい、わかりました」

亮はレコード会社は音楽のデリバリー

だけではなく、アーティストの発掘や

育成をすべきで、その為に銀座のライブハウスに

人を集める重要性を奈々子に示唆した。


今後のスケジュールの打ち合わせを終えた亮の所に

小妹から電話がかかってきた。

「亮、暗鬼のみんなが帰るよ」

「ではみんなを見送ります」

「そうはいかないわ、暗鬼は

闇の組織。昨日の夜のように

昼間どこかに集まる事なんてできないわ。


まして下の者が上の者に

見送られるなんて」

「でも僕はみんなに礼を言いたい」

亮はそう言って周りを見渡すと男達が亮を見つめていた。

「小妹どうやらみんながこっちへ挨拶に来ているみたいだ」

亮はそう言って電話を切り席を立ってロビーを歩いた。


亮は男たちと目を合わせると亮はその度に声を出さず

口を動かしていた。

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