フォークローズ
ヘンリーは亮が何者だろうともう
驚く事はないと思っていた。
「忘れていた。亮、これを着て」
小妹がチャイナ服を亮に渡した。
「なんだこれ?」
「4クローズ(4本の爪)・フロント・ドラゴンよ、
かっこいいでしょう
ちなみにおじいちゃんは5クローズだよ」
亮は4本爪の龍をしみじみ見ると納得したように
「まあ、まあ見られるかなあ」
亮はそういってチャイナ服を着た。
そこへ関龍が来て右手の握り拳を左手で隠し亮に頭を下げた。
「ご無沙汰しています」
関龍の丁寧な挨拶に亮は戸惑った。
「関龍さん、大変危険な任務ですがよろしくお願いします」
亮は関龍の手を両手で握った。
「はっ、今回は張を連れてまいりました」
関龍は香港で戦った相手、張を紹介した。
「その節は・・・」
張はひざまずき亮に挨拶をした。
「小妹、みんな他人行儀なんだけど」
亮は小妹の耳元で囁いた。
「亮はまだ自分の立場をわかっていない」
そして、蓮華と桃華も亮に頭をさげ
ロシア人のピョートルとアントンが亮とハグをした。
「亮の仕事だと聞いて手伝いに来たぞ」
「ありがとうございます」
「亮、みんなが待っているわ」
小妹が亮に言って倉庫への扉を開けると
覆面で顔を隠し黒い服を着た五十人の男が待っていた。
隊員たちが亮の姿を見ると直立不動で亮を迎えた。
「関龍さん、どうしてみんな顔を隠しているんですか?
息苦しいのに・・・」
亮が関龍に理由を聞くと関龍は亮の優しい人柄に
安らぎを覚えた。
「亮さんは記憶力がいいから一瞬で
みんなの顔を覚えてしまいもし誰かが
死んだら亮さんが苦しむと言う事で、
顔を見せないようにと趙剛様のご命令です」
「関龍さん、僕は誰も死なせません」
亮は関龍に微笑んで木の箱を重ねた台に
上り中国語で話し始めた。
「今夜、暗鬼の名誉を守るためエミリオ・ゴメスの家を攻撃する」
「了解!」
全員がそろって靴を鳴らした。
「だが、敵を一人も殺してはいけない。
とても難しい任務だ、
しかし君たちなら必ずできる!」
「了解!」
統一された隊員の動きにデュークは驚きの声を上げた。
「これは凄い、訓練が行き届いている。
しかも亮の命令に従っている
彼らはいったいどこの軍隊だ?」
亮はデュークの質問を無視して
「小妹、武器は?」
「うん、届いている。ペイン弾ライフル、マシンガン、
ピストルそしてペイン閃光弾
他に戦闘服、ヘルメット、無線機ゴーグルが準備できている」
※ペイン弾はニンニクが原料のアリインで
体中に入ると赤血球が破壊され貧血を起こし
全身に痛みが走り戦闘意欲を失わせ、
殺傷能力は無い。
「ありがとう」
亮は小妹に礼を言いながらどうやってこれだけの物を
1日でここに持ってきたが不思議だった。
「関龍、みんなに支度するように指示を出してください」
「了解しました」
亮はそう言うとマギーの方を見て
「マギー、蓮華、桃華女性陣に頼みたい事があります」
「はい」
マギーが返事をすると
「あら、私は?」
ジェニファーが亮に詰め寄った。
「ジェニファーはFBIだからまずいですよ」
「大丈夫よ、私だってそっちの人間なんだから」
ジェニファーは亮の耳を引っ張って囁いた。
「わかりました。特別任務です」
亮が四人にいうと小妹が亮の手を引いた。
「ねえ、私は?」
「小妹は・・・」
亮は小妹の全身をジッと見つめて
答えた。
「小妹はまだ子供だからダメ!」
「何よ、私だって・・・」
小妹が胸を突きだすと亮が笑って答えた。
「ただ、胸が膨らんでいるだけだよ」
「くそっ!」
小妹は亮の尻を思い切り蹴とばした。
「ま、待て小妹お前ににも大事な任務がある」
「何?」
~~~~~
ゴメスは処刑をマフィアたちに脅しをかけて
精神的コントロールをすると
今度は上半身裸の女を躍らせ宴会を盛り立てていた。
そこに子分がゴメスを呼びに来た。
「ボス、エリックが来ました」
「わかった」
ゴメスは一室に入るとエリックが待っていた。
「おお、エリック」
ゴメスは大げさにエリックと抱き合った。
「エリック、災難だったな」
椅子に座ったゴメスが葉巻を吸って言った。
「ああ、アメリカ軍が出てくるとは思ってみなかった」
「情報不足だな」
ゴメスの嫌味な答えにエリックは頭に血が上った。
「ところで何の用だ?メキシコシティで
仲間と待ち合わせをしているんだ」
エリックはイライラして答えるとゴメスはそれを無視して
「あの場所は我々の麻薬の引き渡し
場所に重要な場所だった。惜しいことをした」
「それの責任は必ず取る!」
「まあ、今まで警察署長の暗殺とか色々と
君に世話になったからそれは良いとして
ここの警備を手伝ってもらおうと思ってな」
「来る時見たが見張り台が4ヶ所と
サブマシンガンを持っていた
子分が二十人いた。どこを守れというんだ?」
「今夜は6組のマフィアが来ている、
その中にどうもスパイがいるらしい」
「なぜだ?」
ゴメスはエリックに聞かれてモニターの
スイッチを入れ映像を流した。
「この映像は子分がドジを踏んだので
責任を取らせた映像だ」
ゴメスがホセの妻の首を叩き落とした映像を見えた。
「どうだいい腕だろう、日本刀はよく切れる」
ゴメスは笑いながら映像を止めて指差した。
「この三人だ!驚いていないだろう」
エリックは女の首が転がった所を見ていた三人が
微動だにせず冷静にしている姿を確認した。
「なるほど、普通の人間なら驚くはずだ」
エリックもあまりの残忍さにゴメスに嫌気がさしていた。
「しかも、今の宴の映像だこの三人俺がいないと思って
周りの人間を見ている」
「なるほど、他のマフィアの顔を覚えているみたいだ」
エリックはこの三人が潜入しているスパイだと確信した。
「この三人を調べて敵だったら始末して欲しい。ただし
いきなり手荒な真似はいかんぞ。一応大事なお客様だ」
「わかった」
エリックは脇の下のピストルを確認してしまうと
ナイフを取出しニヤリと笑った。
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「亮、いくら人を殺さないと言っても
破壊道具は必要だろう。
これはアメリカ軍からのプレゼントだ」




