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メリージェーンの考え

「大学卒業後は私どもの世界一の研究施設で

研究していただくのが条件です」

「キンバリー博士それは素晴らしいシステムです。

一度カリキュラムを見て見たいですね」

亮は研究所の内部に潜入して

ロバートの存在を確認したかった。


「かなり機密情報がありますから、

初対面のあなたに許可を出すわけには

 行きませんね」

チャトルヴェディが首を横に振った。


「そうですね」

亮はそう返事をしながら神経科学研究所への

潜入方法を考えていた。


「それでは、我々は帰ります」

キンバリーが立ち上がってロイと握手をした。

「博士わざわざありがとうございました。

特許の契約書が出来ましたら

弁護士の方へ届けます」


「はい、よろしく」

キンバリーは満足そうな顔をして

ロイの顔を見た後亮の顔を見た。

「ダンさん、あなたのその目・・・ひょっとしたら」

キンバリーは何か言いたそうだったが話すのを止めた。


「はい?」

「いや、またお会いしましょう。ミスター・ダン」

キンバリーは右手を差しだし亮と握手をした。


「ではまた、ヨセフ・ジュリアード・キンバリー博士」

「ん?」

キンバリーは自分の名前をフルネームで

言った亮の顔を首を傾げて見た。


「亮、研究所はガードが堅そうだな」

「ええ、それより僕なんか紹介して

そちらの契約に影響しませんか?」

亮はロイに申し訳けなさそうに聞いた。


「かまわんよ。こっちが客なんだから、

それより博士は亮に興味を持ったみたいだな」

「えっ?どこがですか?」

亮はロイの言った意味が解らなかった。


「あはは、キンバリー博士は君にまた

お会いしましょうって言っていたじゃないか」

「あれは社交辞令じゃないですか?」

「キンバリー博士は決して社交辞令も

お世辞言わないそうだ。

 きっとまた会う事になるだろう」


ロイが笑いながら亮の目の前に

3冊のファイルを置いた。

「亮、見てくれ」

「はい」

亮はファイルを開いて中身を読んだ。


「うーん、きれいな財務報告書ですね」

「そうだろう。亮もわかるか?」

「ええ、僕もロイと同じくUSCPA

(アメリカ公認会計士)を持っていますが

 こんなにきれいな物初めて見ました。

まるで逆算したような」


「とにかく、取引先との支払状況、

ダウンロードの入金状況、著作権の入金、支払い

 銀行からの借り入れをもう一度洗いなおしてみる」

ロイが言うと亮は

「それから。社長のジェイソンの個人資産と

秘書のメリージェーンのカードの支払

 状況を調べてください」


「秘書のメリージェーだって!彼女は

元々こっち側が雇った女だぞ!」


「二人の関係は間違いありません、

ジェイソンのしていたカルバン・クライン

ネクタイの柄とメリージェーンの持っていた

ハンカチのブランドと柄が一緒でした。

 しかも彼女が着ているスーツはカルバン・クラインで

3000ドル、クリスチャンルブタンの

シューズ600ドル、ネックレスがティファニーで

13000ドル、高すぎませんか?

それと二人とも同じシャンプーの

香りがしていました」


亮が確率の低い話をしていると思ったロイが

「亮、それは偶然だろう」


「いいえ、あのシャンプーの香りは

ニューヨークレジデンスホテルの

オリジナルアメニティで一昨日の夜

ジェイソンが宿泊していました」

亮が微笑むとロイが大声で笑った。


「あはは、亮。君はそこまでわかったのか?」

「はい」

「よし、すぐに動くぞ!」

ロイは亮の観察能力の凄さが面白かった。


「それと以前ロイが話していた、日本移住者

 を富士山が見えて、温泉が有るゴルフ場を

 中心に考えています」

「それ凄いじゃないか。私もそこに別荘を買うぞ。

 今在宅が進んでいるので、

日本でも十分に仕事がある」


「ロイ僕は夕方にキャシーと

フェニックスに向かいます」

「わかった、気をつけてな、頼むぞ」

「はい」


亮はロイの部屋を出るとすぐにロビンに電話をかけた。

「おはようロビン」

「おはよう」

電話の向こうからロビンの明るい声が聞こえた。


「今何をしています?」

自宅で仕事をする事が多いロビンが答えた。

「クリスと遅い朝食をしている」

「それと三人のモデルですか羨ましいです」

亮はシンディとモニカとケイトが傍にいるのを知っていた。


「あっ、知っていたのか・・・」

シンディたちは自宅のプールの前の

ダイニングで朝食を食べていて

ロビンは亮のシンディたちと一緒にいる事がばれて

オドオドしていた。


「ええ、そこでロビン頼みがあります」

亮はRRレコードのサーバーに

入り込んで裏帳簿を探す事と

ジェイソンとメリージェーンの周りの

金の流れを調べて欲しい旨を伝えた。

「わかった。言っておくが彼女たちとは

何もないぞ。明け方まで飲んでいただけだ」


「あはは、別に聞いていませんよ」

亮が言うとクリスが電話を代わった。

「おはよう亮。昨日はとても楽しかったよ、

君にプレゼントがあるから受け取ってくれ」

「はい、ありがとう・・・」

するとまたロビンと電話を代わった。


「亮、内気なクリスがモデルと酒を

飲んでかなり楽しかったらしい」

「はい」

「あいつのプレゼントは衛星カメラの

アクセスコードだ」

「そんな事いいんですか?」

亮は使用がばれてまた軍に捕まるんでは

無いかと心配になった。


「昔の衛星で今は軍は使っていないらしい。

まあ感度はいまいちだそうだ」

「はい。楽しい時間の邪魔をして

申し訳けないですが、お願いします」

「うん、いいさ。君の話はいつもワクワクする」


「あはは。それとケイトをそこでしばらく

休ませてあげてくれませんか」

亮は電話を向こうから聞こえるケイトの明るい声で

みんながケイトを元気付けたのがわかった。


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