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マギーの誇り

イーサンが生々しい弾傷の話をすると

玲奈はそれを聞いて自然と涙が

こぼれマギーの手を握った。

「ああ、マギー・・・」

「玲奈ありがとう、私には自慢の傷が出来たよ」

マギーは指先で玲奈の涙を拭いた。


「マギーはどれくらいピストルが撃てるんだ?」

マシューがマギーに聞くと暗鬼の

訓練を受けたとは言えず

「警察時代にやっただけですから

亮ほどではないと思います」

「そうだ、亮はどうしてあんなに

射撃の腕が立つんだ?」


マシューは思っていた疑問をマギーに聞いた。

「私はよくわかりませんが、

亮は天才ですから想像もできない

能力があるのかもしれません」

マギーは目から光線を出すジェスチャーをした。


「亮には他にどんな能力があるんだ?」

イーサンが聞くと玲奈が答えた。

「気付きません?」

「ん?」

「亮は女性にモテるんです」

玲奈はうれしそうに笑って言った。


「あはは、なるほど確かに亮の周りには

女性ばかりだ。それが能力だったら

大統領になれるぞ」

イーサンの言った事はまんざら

冗談ではなくアメリカ大統領に

なる為には女性の支持を受ける事が

最も大事な事だった。


「ここにいる女性たちはみんな

亮の事を愛しているわ」

「ま、まさか彼女たちも?」

玲奈の意味ありげな言い方にイーサンは

シンディたちの事を指差すと


「ええ、そうよ。直接聞いたらいかがですか?」

玲奈はイーサンたちにスーパーモデルと

話すきっかけを作ってあげた。


イーサンは立ち上がって、にやける

顔を抑えシンディの席の脇に立ち

「ええ、ああ」

イーサンは緊張でなかなか話が出来ないでいると

「あら、どうしました?イーサン」

「亮と君の関係は?」

シンディの質問にイーサンはやっと

話しかける事が出来た。


「友人よ、とっても深い関係の。ウフフ」

シンディがイーサンに答えるとそれを聞いていた

ケイトとモニカが大声で笑った。

「おいおい、そんなに深い関係なのか?」

向かいにいたロビンがシンディに聞いた。


「そうね、一緒に暮らせるものなら暮らしたいわ。

そして亮の子供を産んでみたい」

シンディは急に真剣な顔でロビンに答えた。

「本当?!」

ロビンが驚いて聞くと大人しいケイトも

「私も産みたい・・・」

うつむいて呟いた。


それを聞いていたロビンとクリスとイーサンが唖然とした。

「そうだ、ケイト亮に相談があったのよね」

モニカがケイトの肩を叩くと亮の所へ行った。

「亮、ケイトが相談があるの。来て!」

「はい」

キャシーとデビッドとアリゾナの工場の

話をしていた亮はケイトと二人で別な席に座った。


「具合はどうですか?ケイト」

「亮、私ファッションモデルをやめたいの」

ケイトは今にも泣きだしそうな顔をしていた。

「やはり無理でした?」

亮は前回相談を受けて心配していた。

「うん」


「ええ、精神的に弱いケイトにはいつも争いの

多いファッションモデルは

 つらいと思っていました」

「ええ、いつもいつもオーディションで

モデル同士の足の引っ張り合い

 その後はデザイナーやディレクターに

注意されて時々体が動かなくなってしまうの」


「そう、じゃあ僕が日本に帰ったら用意します」

亮は簡単に答えた。

「はい、わかったわ、

でも私日本の温泉で休みたい」

「えっ?!」

亮は目を丸くした。               


「確かに日本の温泉は治療に良いですけど

・・・わかりました」

亮はケイトに合う方法を考えていた。


日本には肝機能障害に効く温泉は

たくさんあるが、混浴が多い湯治場にケイトを

一人では行かせる事が出来ないので、

亮は日本に帰ってゆっくり選定することにした


「うふふ、約束ね亮」

ケイトは亮に抱きついて頬にキスをし、

その後強く抱きついて

濃厚なキスをした。


「お、おい。亮とケイトがキスをしている!」

ロビンが立ち上がって二人を指差した。

「まあ、うらやましい」

シンディがニッコリ笑って呟いた。


「あれ?みんな気にならない?」

ロビンがシンディとモニカとキャシーの方を見て

言った。

「うふふ。これで好きな物を食べられるわ」

ケイトが何か吹っ切れた思いで言うと亮は


「確かにファッションモデルは痩せすぎです。

ところでダイエット食品はどこで

入手したんですか?」

「今、モデル仲間では結構

流行って誰でも手に入るわ」

ケイトはバッグの中から白い錠剤を亮に渡した。


「ありがとう、成分を分析しておきます。

こう言った類の物は心拍数を上げて

ダイエットするんですが、副作用として

 肝機能障害を起こすんです」


亮はそう言いながらアリゾナのサボテンを

使ったダイエット食品のプランを頭の中で

組み立ててケイトをそのコマーシャルに

使う事を考えていた。


そして本当に痩せられる無害のダイエット

食品を作り上げる事を心に誓った。


やがて媚薬の効果で客たちが集まってきて

亮のグループを取り囲んだ。

帰る時間が来ると亮はどこに

泊まっていいか判らなくなり

みんなに行先を聞いた。


「玲奈さんはどうするんですか?」

「私はホテルの自分の部屋、マギーも一緒よ」

玲奈の返事はなんとなく冷たかった。

「マシューとイーサンは?」

「我々もホテルの部屋を取ってあります」

マシューは事務的に答えた。


「デビッドは?」

「両親の所に子供たちを預けてあるから」

ローラは帰り支度をしていた。

「ロビンは?」


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