音楽チェック
四人がマンションから出ると千沙子が亮の肩を叩いた。
「亮、気に入ったみたいね。コリーンの事」
「そう言う訳じゃないけど、気になりますあの目」
亮はそう言ってマンションを見上げた。
「姉さん、忘れ物をしてしまいました。
先に行ってくれますか」
亮は先を行く千沙子に声をかけた。
「わかりました」
千沙子はバックから鍵を取り出し亮に渡した。
「姉さん、コリーンに開けてもらいます
から鍵はいりません」
「ううん、危ないからチャイムが鳴っても
開けないように言ってあるから」
「そうですか、用が済んだらすぐに向かいます」
「じゃあ私も一緒に」
マギーが亮の脇に立つと
「いや、ここなら危険が無いから大丈夫です」
亮はタクシーに乗った千沙子たちを見送ると
スマフォを掛けた。
「マシュー、お願いがあるんですが」
亮はいきなりマシューに願い事を言った。
「はい、なんでしょう」
「その車から降りて来てください」
すると目に前に止まっていた車から
マシューとイーサンが降りてきた。
「どうして我々が乗っていたと
分かったんですか?」
イーサンが笑いながら亮に聞いた。
「今朝、自分が乗った車のナンバー
くらい覚えていますよ。それにジョンに
怒鳴られて戻ってくると思っていました」
「まいったなあ、亮には敵わない」
マシューが頭を抱えると
「お願いしたいのは、
部屋にいるコリーンの様子が変なので
見張ってください」
「ベビーシッターならまだしも、部屋の管理に人の
人を雇うなんてお姉さん変じゃないか?」
「ええ、僕もそう思います」
亮とマシューとイーサンは部屋に入ると
コリーンが料理を作っていた。
「コリーン、すみません忘れ物をしました」
コリーンは大柄なマシューとイーサンを
見て驚いて一歩下がった。
「二人とも僕の友人です。見た目は怖いけどいい人です」
亮はコリーンに笑って言った。
「は、はい」
コリーンはオドオドと答えた。
亮は書斎にマシューとイーサンを呼ぶと
「どうします?」
亮は二人の警備方法を聞いた。
「もしも何も無かったら、彼女にあらぬ
疑いをかけては気の毒なので
我々はドアの外で警備しましょう」
「そうですね、僕の思い過ごしかもしれません」
亮はイヤフォンが付いた小さな
箱をマシューに渡した。
「いつの間に・・・まさかお姉さんを
盗聴していた訳じゃないでしょうね」
「まさか、今付けたばかりですよ」
マシューとイーサンは亮の素早さに舌を巻いていた。
亮は二人を玄関の前に置いてレストランに向かった
~~~~~
玲奈たちはロイが用意した43番町のレ・ロマン入ると
ホストがテーブルに案内した。
「こっちの空席のテーブルは
ロイが予約した所よね
いったい何人で食事をするつもりかしら
まるで披露宴の席だわ」
千沙子が不思議がっていると
「千沙子、玲奈」
ロビンが声をかけた。
「ああ、ロビン。先日はプライベートジェットお
貸しいただいてありがとうございました」
千沙子と玲奈がロビンとハグをした
玲奈はマギーをロビンに紹介した。
「凄いグラマーで美人のボディガードだ」
ロビンは隣にいたクリスを紹介した。
「陸軍の研究所に勤めているんだ、
僕と違ってシャイなのでよろしく」
三人はクリスと握手をした。
「ところで亮は?」
ロビンは亮を探した。
すると入り口から亮とロイと
キャシーが入ってきた。
「ロイ、さっきジェイソンから預かった
DVDをチェックして気が付いたんですけど」
「どうした?」
「PVの映像製作費の割にかなりチープなんです」
「うん」
ロイもRRレコードのPVを見て感じていた。
「PVの製作費をチェックできますか?」
「ああ、会社の方に会計報告書は来ている」
「いいえ、裏の方です」
亮がストレートに言うと
「裏か・・・ジェイソンが偽の
報告を書いていたと言う訳か」
ロイは信用する亮に言われて気が付いた。
「確かに買収に時間を掛けなかったからな、
調査を徹底的にしなかった」
「はい。営業、宣伝部の上司が良い物を
身に着けています、しかも
部下の女性と不適切な関係の上司もいるようです」
「なんでそんな事が?」
ロイは社内を短時間歩いた亮が
どうしてそれがわかった
解らなかった。
「ええ、あとで説明します」
亮はRRレコードの従業員全員データを記憶していて
社内を歩きながら従業員の行動を全部チェックしていた。
二人が千沙子たちのテーブルに着くと
亮はロイとキャシーにロビンとクリスを紹介した。
「おお、あの有名なロビン・ハイドと亮が友人なんて」
ロイが声を上げた。
「ロイ、実はロビンが映像制作会社を
始めたのでRRレコードのPVを
頼もうと思ってさっきの事を
気が付いたんです。それと音楽配信のシステムも」
「それはいい、これからは色々な
部分でロビンと組んでいきたい」
ロイはロビンとがっちりと握手をした。
「亮」
ロビンとクリスは少し離れた
テーブルに三人で座った。
「クリス、日本で見つかった
爆弾の設計図の番号は?」
「ああ、あの番号で設計されたのが
5年前と持っていた人間もわかった」
クリスが言うと亮は
「では、犯人は指名手配に?」
ロビンがクリスの顔を見た。
「はい、CIAが世界中を探しています」
「大変な事になったなあ、
あれが世界中のテロリストが
作ったら大変な事になるだろう」
ロビンが言うとクリスは
「それは大丈夫なはずです。あの
設計図は特殊インクを作ってコピーも
スキャンもできませんから写真に
撮って繋ぐしかないはずです」




