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パルクール・ランナーズ  作者: 桜崎あかり
第4部

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変化していくフィールド

・2021年10月30日付

細部調整

 3月2日、衝撃のレースから24時間が経過しようとしている。その衝撃具合はまとめサイトがアフィリエイト稼ぎで利用されるほどの衝撃だった。


 ダークバハムートの敗北と言う形にはなったが、西雲春南にしぐも・はるなのレースに関しては――炎上させるに都合がよかったのである。


 予想外のジャイアントキリングがあったが、そちらはさほど気にしていないような炎上なのは言うまでもない。


『あの勢力は、何も学ばないのか――自分達が良ければ、他人の考えや配慮等はどうでもいいと』


 相変わらずの炎上勢力の駆逐を行っていたミカサだったが、ダークバハムートの件はさすがにやり過ぎと――。


 ネット炎上勢力が有名プレイヤーを潰す為、ARゲームのフィールドにおびき寄せたともまとめサイトでは書かれていた。


 まさにコンテンツ流通を妨害する獅子身中の虫とは――彼らの事を言うのかもしれない。


【やはり邪魔者は西雲らしい】


【アカシックレコードよりも、優先的に潰すべきだろう】


【日本のナンバーワンコンテンツは芸能事務所AとJ以外にはあり得ない】


【その思想を邪魔する者は――何としても消さなくてはいけない】


【消すと言っても物理手段を使えば、芸能事務所AとJがマフィア指定される危険性があるだろう】


【物理手段で消すのは、それこそ戦国時代辺りの思考だ。我々にはSNSがある。つまり、SNSテロを起こせば手っ取り早い】


【SNSテロならば承認欲求を満たそうと言う人間や一攫千金を夢見るような人間を利用し、罪のなすりつけも容易だ】


 一連のつぶやきまとめを見た上で動いていたのか、それとも――?


 ミカサの行動理念は、誰の目から見ても明らかだろう。マスコミがこの人物を取り上げないのは、どう転んでも何かを恐れている。


 その恐れる存在とは――? それさえも考えさせない程に先手を打ったのがミカサなのかもしれない。


『フィールドは変化し続けるのだ。ARゲームも、SNSも』


 ミカサの正体を探ろうとした炎上勢力も瞬時に対処していく姿を――まとめサイト勢やマスコミは何かを察するかのように書こうとしなかった。


 理由に関しては偽情報を拡散して謝罪をする羽目になるのを避ける――だけではない。おそらく、ミカサの本気を知っている可能性が高いのだろう。



 同日午後1時、午後の関東地方ローカルニュースで、あるニュースに触れられた。


『関東地方のニュースをお伝えします。本日午前12時50分頃、埼玉県草加市にあるオケアノスでプレイヤーが怪我をする事故が起きました』


 男性ニュースキャスターが伝えた内容、それは運営サイドも西雲も、ミカサも恐れていた内容である。


 ARゲームで怪我人が出現し、それがニュースで報道されたことだ。その昔に道路を使ったカートでも怪我人が出た際には炎上した事もあるが――。


 今回の報道は明らかにピンポイントでオケアノスを乗っ取ろうと言う芸能事務所AとJによる陰謀すら感じる。


【本当に起きてはいけない事が起きた】


【全てのジャンルで事故が起きる訳でもないのに、まるで全部が大事故を起こす的な報道を――】


【これが、芸能事務所AとJのアイドルに敵対したコンテンツがたどる末路か?】


【芸能事務所AとJのアイドル以外のコンテンツ以外はオワコンにしようという芸能事務所の悪意を感じる】


【これが――芸能事務所のやる事か!】


【それよりも、芸能事務所AとJに投資すること事が日本の為だ。安全策だ!】


【みんなで投資すれば、国の借金すらも1週間で0に出来る! 今こそ、超有名アイドルのグッズに投資するのだ!】


【芸能事務所Aならば安心だ】


【そうだ、芸能事務所AのCDを1人で10万枚購入すれば――】


 様々なコメントがニュースで報道された後に拡散するが、中にはフェイクニュースも混ざっている。口調的にもFX投資詐欺にあるようなフレーズまで使われており、明らかにやり方が姑息過ぎた。


 これではコンテンツ市場でもバブル崩壊するのは確定的に明らかだろう。このような方法を使うマスコミもマスコミなのだが――。


 しかし、それさえも芸能事務所AとJの評判を落とす為の歌い手や実況者、動画投稿者の信者による仕業と責任転嫁するパターンがテンプレである。


 まるで、二次創作におけるヘイト創作や厳しめ、夢小説におけるパターンと言う気配さえ感じられるだろう。


 これでは――結局、マッチポンプ合戦に戻ってしまう。SNSテロの正体は――信者による炎上合戦だったのかもしれない。


「アカシックレコードの一次創作こそ――全てを警告していた。つまり、アカシックレコードの世界は別の意味でも予言だったのか」


 一連の繰り返しになる可能性は高いが、ビスマルクはアカシックレコードの内容を把握した上で今回の大炎上が将来的に起こると懸念していた。


 過去にあった超有名アイドル商法を巡るSNSテロやARゲームを巡るWEB小説も――妄想の中での訓練等と言われればそれまでだろう。


「この炎上を止める為には、どうするべきか――」


 タブレット端末でまとめサイトを眺めていても解決にはならない。そして、彼女はアカシックレコードをネットサーフィンしていくのだが――。

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