第40話:殿、国際平和会議はお菓子で開かれます
「布武丸殿、国際平和会議を布武宿で開かれたい」
国王の要請により、世界中の使節たちが布武宿へやってきた。
東の大国、西の帝国、南の島々、北の草原民族……
まさに戦国異世界のオールスター大集合。
父上「布武丸……世界の命運がここに懸かっておる」
重臣「一歩間違えれば戦乱……」
俺は胸を張った。
「……だいじょうぶ!おかし!ぜんぶ!だす!」
―――
会場となる大広間。
中央には長大な卓が置かれ、その上に並ぶのは――
団子(味噌&甘味噌タレ)
カステラ(黄金色のふわふわ)
クッキー(兵糧仕様もあり)
ホールケーキ(乳製品全開)
大学芋(黄金の甘カリ)
さつまいも味噌汁(新定番スープ)
これまでの布武丸外交のすべてが集結していた。
―――
会議が始まる。
東国代表「団子こそ至高! 我が国は団子と共にある!」
西国代表「笑止! カステラの豪奢さに勝るものなし!」
南国代表「大学芋を制する者は未来を制す!」
北国代表「ケーキは乳の誇り! 牧畜の魂だ!」
……もう完全に“お菓子推し合戦”になってる。
―――
だが布武丸は立ち上がり、黒板にこう書いた。
『ぜんぶ!たべれば!しあわせ!』
そして両手を広げ、叫ぶ。
「だんご!かすてら!くっきー!けーき!だいがくいも!みそしる!ぜんぶ!いっしょ!てんかふぶ!!!」
―――
一瞬の静寂。
そして――
「……なるほど!」
「確かに一つに絞るから争いになるのだ!」
「全部食べればいい!」
各国の代表たちは椀を取り、串を握り、皿を掲げ――
一斉に食べ始めた。
「団子もうまい! だがケーキも!」
「カステラと味噌汁の相性……最高!」
「大学芋をクッキーに挟んだら新しい発明だ!」
会議場は饗宴と化し、ついに条約が結ばれた。
―――
国王「布武丸! そなたは戦を止めただけでなく、世界を一つにした!
歴史に残るであろう、この“お菓子平和条約”!」
父上「……息子が……お菓子で世界を動かした……」
重臣「後世には“布武丸スイーツ会議”と呼ばれましょうな……」
俺はホールケーキを掲げ、堂々と宣言した。
「おかし!みそしる!せかい!てんかふぶ!」
世界の代表たち「「「おおおおぉぉぉ!!!」」」
布武丸、11歳。
国際平和会議をお菓子でまとめ上げ、世界を胃袋で支配した秋の出来事である。




