戦線より…
--------翌日
2日目は体力を見る種目。体力は夜の…………まぁ、ともかく必要なものである。
2日目は審査員は関係ない。順位を競う単純なものだからだ。
まずは乗馬である。
ぶっちぎりでアークがトップ。続いてティス、モカ、サファイアの順だった。
さすがは野生児アークである。
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「これですわね…化物と馬鹿と阿呆のシューズは…」
ローズは控室にあったティス達のシューズの紐を切り、底を剥いだ。
「これでサファイアの勝ちは確定♡前から登録してあるシューズでなければ走れ ない♪もし走りたいなら裸足で走るがいいわ♡」
控室に帰ってきたティス達は顔をしかめた。
誰がやったのかは分からないがこれはひどい!!アークは、震えている。
「上等だコラァ!!裸足で走ってやんよぉ!そんでもってぶっちぎりの一位を叩きだしてやんぜぇ!!」
「私はぁ~運動は苦手なので~棄権しますわぁ~」
「私も裸足で走るよ!!とりあえず、やった奴に私たちは挫けないってことを見せてやろう!」
ルールは簡単。闘技場の周りを5周するだけ。しかし、途中砂利道だったり、泥道だったりと裸足だと結構辛い…。
よーいどんで始まった。
ジルとエル、ラインは目を見開いて私とアークを見ている。
一緒に走ろうね!と言っていたアークとティスだが、アークは「ゴメン…」と言い残すと猛スピードで走って行った。こりゃ一位だなと思うティスだった。
3週目に差し掛かるとだんだんと皆のペースが落ちてきて、グングン抜いた。
1周目は辛かった砂利道と泥道のコンボ。けれど、もう痛みを感じない。
あとで足の裏見るのやだなぁ…コワいよ…
5周目。5メートルぐらい先にサファイアさんがいた。
並んで、話しかけてみた。
「…ねぇ、…ジルのこと…好き?…」って、何を聞いてんじゃ私ぃいいいぃぃいいい!!自己嫌悪を心の内でしている時。
「はい、とても…」少し頬を赤くして答えた。
「(ズキリッ…)」ん?ズキリ?
「貴方は、どう、なんですか…?ティスさん…」
「え、…あ、私?…」
正直友人以外のカテゴリーで見たことないし、友人以外のカテゴリーないし…第一ジルだってそう思っているだろうし…てか、幼馴染だからよく分からないなぁ…
「私は…羨ま、しい。ですよ。貴方が。ジル様は、貴方と一緒の時が、一番楽しそう…。」
「友人…てか、親友。だから、じゃない…かな?」突然サファイアが胸倉を掴んできたので、咄嗟に足を止めた。息切れをしている2人。
「??先、いそご…よ…来ちゃう…よ?」
「…私たちが、先頭…です。2位・3位、は、確定です…結構な間隔…が、あります…から…」
「あ、そう、…なの?それより、どう、したの?急に、…止めて…」
「さっき、貴方は、ジル様と親友だから…楽しそう…楽しいと、いいまし、た。しかし、親友だけなら、女のところへ通うのは、やめなかった、はず…」
「それは、ジルが私と約束して…」
「違う!!貴方が好きだからです!だから!」
「??でも、約束したら、やめるでしょ?だからじゃないの?」
「…男の欲望を殺してでも、貴方をつなぎ留めておきたかった…もしくは、貴方だけが、欲しいと思ったんですよ…」ボソリとサファイアは言った。
「ん?聞こえないよ?」
「つまり!ジル様は、貴方が好きなんです!愛しているんです!」
「!?!?私だってジルたちのことは大っ好きだよ?サファイアさんだって好きなんでしょう?」頭がこんがらがってきた…。
「はい!好きです!ものすごく!だから、私の物にします!!貴方がジル様へ思っている友情ではなく恋情として好きです!!」
「なんでそれを私に?私と、ジルは友人であって…」
「ええ、ええ。そうでしょうとも…しかし、今は友人でも将来的に相手の方はこの状況を望んでいないかもしれませんよ!」
「!?!?どういうこと!!何が言いたいのよサファイアさん!!」もう、ダメだ…頭が爆発しそうだ…。
「………そこまで教えるほど、私はお人よしではありません‥。とりあえず、この戦いに勝ち、賞品をもらいます…その為の…まぁ、宣戦布告だと思ってください…今から、私がよーいどんっと言います。そしたら、全力で戦ってください。いいですね!!」サファイアの色をした眼は本気だと語っていた。
「勿論!!」
何をつらつらとしゃべっていたのかは不明だったが、最後の言葉ははっきりと分かった。
『全力でかかってこい』…そう言っていた。
2人とも、抜きつ抜かれつの接戦の末、
2位ティス、3位サファイアとなった…。




