20.ワイバーンは竜種ではなく蜥蜴種です。
恐竜のような鱗、巨大なアギト、空を舞う巨大な翼、10mは優に超えそうな灰色の巨体。
「グォォォォ!」
大口をあけたまま咆哮を上げ、こちらに向ってくる。
「ドっ、ドラゴン!?」
「いや、ワイバーンだな。 無駄吠えするなどドラゴンにしては頭が悪い」
「どちらもドラゴンじゃないの!?」
急いで主砲を向けているのに、カイは余裕を持って眺めている。
相手にすらならないという意思表示なのか、剣に手を掛けてさえいない。
「なんなら機銃で撃ってみればいい。 恐らくそれで事足りてしまうはずだ」
よく分からないけど、あんな大きくてドラゴンっぽいのに、ただの機銃が効くのだろうか。
砲塔の上に設置されている、12.7mm機銃の照準を合わせる。
「とりあえず撃ってみるよ!」
12.7mm重機銃は主砲よりも狙いやすく、ワイバーンに向けて発砲。
大口径の機銃弾は簡単に鱗を貫き、ワイバーンの全身に穴を書け、絶叫を上げて地面に落ちて動かなくなった。
「・・・・・・あっ、あれぇ?」
目がないけど、あったら白黒させそうなほど驚き、近くに落下したワイバーンに近付いていく。弾丸はワイバーンの体を全て貫通し、絶命していた。
「所詮は蜥蜴種、ドラゴンのように強固な鱗や翼膜を持ってはいない」
「一応、脅威じゃないのはわかったけど、見分け方が分からないよ」
「そのうち分かるようになる。 さて、牙と爪くらいは回収して置こうか」
カイはいつ手に入れたのか、大振りのナイフのような鉈の様な物を取り出し、ワイバーンに近付くと大きい牙と爪を剥ぎ取り皮袋に仕舞った。
「これで幾らかの旅費にはなるだろう。 それでSPはまだ足りないか?」
言われて意識を向けてみると、445+800で1245と増えている。これならワイバーンをあと一体倒せれば、74式になれるかもしれない。
「あと一体分足りないかな。 もし倒せたら74式にはなれるよ」
「そうか、ちょうど良かったな」
カイは皮袋を近くの木に掛ける。何をしているのか分からず、疑問のままみていると、カイは剣を抜いた。
「ここはワイバーンの縄張りらしくてな。 どんどん集まってくる」
遠くからワイバーンの群れが集まってきていた。ちょっと数えてみても6体はいる。
どのワイバーンも怒っているらしく、咆哮している姿はかなり怖い
「ちょっと待って! ここそんな危険な山だったの!?」
「教団の奴らに気付かれないよう、危険なルートから登っているからな。 この程度は想定していたさ」
何か色々考えてくれているようだけど、危険度とか少しは話して欲しいと思う。でも、とりあえずこのワイバーンの群れどうしよう。




