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異世界を戦車として進む  作者: 赤崎巧
1章 旅立ち
20/313

20.ワイバーンは竜種ではなく蜥蜴種です。

 恐竜のような鱗、巨大なアギト、空を舞う巨大な翼、10mは優に超えそうな灰色の巨体。

 

 「グォォォォ!」

 

 大口をあけたまま咆哮を上げ、こちらに向ってくる。

 

 「ドっ、ドラゴン!?」

 

 「いや、ワイバーンだな。 無駄吠えするなどドラゴンにしては頭が悪い」

 

 「どちらもドラゴンじゃないの!?」

 

 急いで主砲を向けているのに、カイは余裕を持って眺めている。

 相手にすらならないという意思表示なのか、剣に手を掛けてさえいない。

 

 「なんなら機銃で撃ってみればいい。 恐らくそれで事足りてしまうはずだ」

 

 よく分からないけど、あんな大きくてドラゴンっぽいのに、ただの機銃が効くのだろうか。

 砲塔の上に設置されている、12.7mm機銃の照準を合わせる。

 

 「とりあえず撃ってみるよ!」

 

 12.7mm重機銃は主砲よりも狙いやすく、ワイバーンに向けて発砲。

 大口径の機銃弾は簡単に鱗を貫き、ワイバーンの全身に穴を書け、絶叫を上げて地面に落ちて動かなくなった。

 

 「・・・・・・あっ、あれぇ?」

 

 目がないけど、あったら白黒させそうなほど驚き、近くに落下したワイバーンに近付いていく。弾丸はワイバーンの体を全て貫通し、絶命していた。

 

 「所詮は蜥蜴種、ドラゴンのように強固な鱗や翼膜を持ってはいない」

 

 「一応、脅威じゃないのはわかったけど、見分け方が分からないよ」

 

 「そのうち分かるようになる。 さて、牙と爪くらいは回収して置こうか」

 

 カイはいつ手に入れたのか、大振りのナイフのような鉈の様な物を取り出し、ワイバーンに近付くと大きい牙と爪を剥ぎ取り皮袋に仕舞った。

 

 「これで幾らかの旅費にはなるだろう。 それでSPはまだ足りないか?」

 

 言われて意識を向けてみると、445+800で1245と増えている。これならワイバーンをあと一体倒せれば、74式になれるかもしれない。

 

 「あと一体分足りないかな。 もし倒せたら74式にはなれるよ」

 

 「そうか、ちょうど良かったな」

 

 カイは皮袋を近くの木に掛ける。何をしているのか分からず、疑問のままみていると、カイは剣を抜いた。

 

 「ここはワイバーンの縄張りらしくてな。 どんどん集まってくる」

 

 遠くからワイバーンの群れが集まってきていた。ちょっと数えてみても6体はいる。

 どのワイバーンも怒っているらしく、咆哮している姿はかなり怖い

 

 「ちょっと待って! ここそんな危険な山だったの!?」

 

 「教団の奴らに気付かれないよう、危険なルートから登っているからな。 この程度は想定していたさ」

 

 何か色々考えてくれているようだけど、危険度とか少しは話して欲しいと思う。でも、とりあえずこのワイバーンの群れどうしよう。

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