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ガラスの光
渡り鳥にも故郷がある
手放せないものがいくつもあって
魚が飲み込んだものもたくさんある
涙の行く末を私は知らない
遠く遠く私を照らした一番星
夜は寂しさだけでできている
手が届かないことを覚えている
あぁ
溶けたガラスが目の前に募る
ここから一羽透明な鳥が飛んでいった
光を浴びて消えていった
子供の手紙のたどたどしい字は
私が知らない私のことを
でもさよならと
あとがき。
2017/5/25執筆
一番暖かい。一番悲しい。そんなものを現実で感じたことがない。
本の中でそう言うものを探す。歌の中に想いを見つける。生きるのが嫌になりそうだ。




