42話
あれから数分後…
取っ組み合いをするリリーナと光の精霊、それを応援する各精霊達とオロオロする水の精霊の姿が…。
どうしてこうなった?
数分前…
はぁ、疲れた…もうゴールしても良いよね?え、ダメ?チクショウめ〜!!
「次は私だね」
そう言って前に出て来たのは、茶髪で蛇顔での笑顔を振り撒く…なんちゃらさん似の土の精霊。
うん…なんか、刺突武器で両目を刺されそうな予感?
まぁいいや…なんて思ったのが悪かったのです…いやマジで。
「さぁ契約を」
って言葉が聞こえたと思ったらギュッと抱き締められていた。
あっるぇ〜天丼? (混乱)
まぁ、さっさと終わらせようと思い『契約する』と宣言したら、右頬にキスされた。
あっるぇ〜天丼?? (返答が天丼)
後ろをチラリと見たら、折角鎮静化したハズのリリーナが、またまた鬼の形相に。
何なの君ら精霊って、命いらないの?怖くないの?
そう思ってたらさっさと離れて行った。
うん、命大事、これ大事、やってる事は大惨事 (大混乱)
さて、残るは一人の中位精霊と十万の下位精霊 (白目)
これ、いつ終わるの?
「あの…主…様?」
おっと、意識がアッチの世界へ行ってしまう所だった。
最後の精霊、水色の髪色の精霊。
ホント、黒髪だったらその気弱な性格込みでクノイチって呼んじゃう所だったよ。
所で、従兄妹に捻って締める系の釘ネジのような名前の人居ない?え、精霊に従兄妹って無いの?性別も無い?マジで?
そんな事してる間に、何故かまた、ユウキの近くに精霊が近付いていた。
「いやだから、距離が近」
「契…約」
「…」
瞳を潤ませた幼い女性 (ただし身長はほぼ同じ)に懇願されたら…どんな男でも無理だろ、断るなんて (逆ギレ)。
「分かった、契約するよ」
半分ヤケになりながらそう言うユウキ。
「主様…と…契約」
そう言うと水の精霊は、はにかみながら両手をユウキの両頬に当て、顔を近付ける。
『チュ』と言う軽い音が響き渡り、周囲の時間が止まった、そう思える程の静けさが訪れた。
そして…
「この羽虫がぁぁぁぁー、その身体バラバラにしてくれるわぁー!!」
「ひぃ?!」
玉座の間に響き渡る怒声と、目視でも分かる程の魔力の渦。
その渦に吹かれて、天井へと伸びるリリーナの髪の毛。
いや〜これが怒髪天を衝くってヤツかぁ〜、リアルで見れるとは…って、そんなボケてる場合じゃない!!
魔力の渦が発動すると同時に水の精霊の前に出る光の精霊。
その光の精霊の動きに合わせるように前に出て、互いの手を合わせて力比べをし出す。
プロレス技での手四つだったかな?
確か、開始時に互いの力比べをする為の…技?
ガッツリ四つに組んでるケド、何コレ、俺、実況でもしなきゃならないの? (遠い目)
そして数分後…。




