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25話

リリーナのフォローにもなっていない言葉よりもお姫様抱っこを止めてほしいと願う今日この頃。


まぁ、聞いてくれる事は無いのでしょうが、チクショウめ〜。


などと思われているとはつゆ知らずのリリーナにドナドナばれるユウキ、一階エントランスホールの左右にある扉、その右側から通路へと出る。


造りは二階と同じ、中庭の吹き抜け部分に対して通路が伸びる。

違うのは手摺が無く、中庭へと降りる階段が設置してあるくらいだ。


「へぇ〜、こっから中庭に出れるんだ〜」

「お気になるのでしたら立ち寄りますが?」

「あ〜、今はいいや」


なんと言うか…ちょっとした疑問とかでも、口に出したら直ぐ対応って早い、早過ぎるよス○ッガーさん状態。

…いかんな、なんか少しずつ精神が若返るっていうか、昔に戻ってしまう感じ?


何にしても、余計な事は言わないが吉?沈黙は金、雄弁は銀、おべんちゃらの太鼓持ちには死を…うん、何か違う。


そんなこんなで一階通路を抜けて、その先の角部屋へ。

ここも二階の部屋と同じ造り、四角い城の角に当たる部屋だ。

二階と少し違うのは、上に上がる階段が無い事。


その辺の造りの違いも気になりリリーナに聞いたら、四隅の角から最上階にある見張り台に行く階段だと言われた、やっぱりそうなんだ〜。

ただ、見張り台に行くには二階からの階段でないとダメなんだとか。


ここで『何で?』と聞くと、また『マスターが決められた事なんですけど?』なんてイヤミが来そうで聞かない。

うん『オレ、余計ナ事、聞カナイ、学習、シタ』だから沈黙。


ちなみに、二階では階段があった空間には、ニメートル程の大きさの鎧の騎士が四体並んで飾られていた。

真っ黒い全身鎧なんだけど、何かデザインを見た事があるような?あれって『狂戦士のよろ』…いや止め止め、詮索は無し、ヘルムが禍々しいドクロっぽいけど、そう言うデザインだと思っておく、うん。


そんな角部屋を左へと曲がると、二階と同じような通路が…これ、全階層同じデザインなんじゃ?って事は、この先には二階にあった『指揮所』みたいな小部屋が?


そう思ってたけど、小部屋があった所には上へと上がる階段がありました。

小部屋部分が丸々階段になっている、しかもデザインがゴージャス。

ここにも真っ黒い全身鎧が飾られていた、八体も。

待って、この鎧って何体あるんだよ?!


階段をスイスイと上がって行くリリーナ、凄いな〜流石だな〜(小並感)。

ってか、この階段、二階部分をスルーして三階まで直通の造りでした。

緩やかな曲線になってる階段、これってアレだ、『サーキュラー階段』とか言うヤツだ、俺知ってる。

普通の折返し型の角部分が緩やかな曲線になってるって造り。

妻が、家を建てるなら階段はコレって言ってたっけ、でもお高い、懐かしい。


そんな独特な階段を軽々と上がって、三階へと到着しました。

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