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蒼焔の魔女 ~ 幼女強い 【感謝! 8000万PV・書籍版第3巻発売&コミカライズ、もうすぐです!】  作者: 一 二三


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迫る影 ⑳

「・・・うーん。これは予想外」

 ウォーレス領に馴染んだらエクラーダ組をピーシーズ増員組と混ぜるつもりだったけど、ここまで戦い方が違うと混ぜるのは難しいのかも。

 あまりにも戦闘スタイルが違いすぎて、1つの部隊として上手く噛み合うイメージが湧かない。


 だってさあ。戦闘中に一歩も動かないなんて思わないじゃん。

 私の想定では、ひとつひとつの小隊の中には、剣が得意だったり槍が得意だったり弓が得意だったり魔法が得意だったり、複数の個性が纏まってチームを構成するイメージだったんだけどなあ。

 現代地球の軍隊風に言えば、突撃銃を持った人と機関銃を持った人と狙撃銃を持った人と携帯式ミサイルを持った人が小隊の中に居て、持っている武器は違っても、みんな歩兵なんだから方向性は同じって感じ。


 誰にだって個性は有るし、個性が有るからこそ色々な事態に、柔軟に対応できる。

 だからと言って、個性の違いにも限度というものが有る。

 戦車に乗った人とジェット戦闘機に乗った人と潜水艦に乗った人が小隊の中に居て一緒に活動出来るだろうか? 

 チームで活動しようにも、個性が懸け離れすぎていては、1つの事態に対応するにも働ける人と働けない人が生まれて効率が悪くなる。


 じゃあ、いっそのこと小隊ごとに得意分野で分ける?

 そういうのって、地球の軍隊だと何て言ったっけ?

 アレだ。混成部隊になるのかな。

 色々な武器や専門性を持ったグループを一纏めにするなら、部隊全体としての対応力には優れていると思う。

 会社組織で言えば、開発部門と営業部門と工事部門と事務部門が一つの会社の中に有るようなものだ。


 お母様たちの、というか、ピーシス領軍の戦闘スタイルは電撃戦を得意とする機甲部隊のようなもの。

 高火力で敵陣をブチ破って高機動力で敵軍の中枢まで一気にゴリゴリと突き進む。

 西部国境地域戦線での戦闘報告書を見せて貰ったときに抱いたイメージは、電撃戦そのものだった。


 魔法による防御があってこそ成立するものだと思うけど、お母様たちは騎馬部隊なのに、防弾性能を持つ機甲部隊のような働きを実現してしまっている。

 なおかつ、魔石使用法で体内保有魔力量の限界が無くなったに等しいのだから、艦砲射撃や野戦砲のような火力投射能力を手に入れてしまった。


 そこに古代ローマのような陣形戦術を混ぜ込む?

 ハハッ。ちょーっとムリかなあ。

 いやいや。無理では無いかも知れないけど、少し在り方を変える必要は有る気がする。

 主にエクラーダ側の方を。


 リテルダニア王国内でも豊富な軍馬と多くの魔法術師を持つウォーレス領は特殊な存在らしいし、他の領地とエクラーダでは、そこまで大きな差は無いのかも知れない。

 恐らくだけどウォーレス領が特殊すぎるんだよ。

 特にピーシス領が。

 変に混ぜて個々の強みを潰してしまうぐらいなら、個別の使い方をした方が活かせるんじゃないだろうか。


「・・・これは相談案件かなあ」

「何が?」

 私の独り言にルナリアがツッコミを入れてきて、思考が現実へ引き戻される。


「・・・ん? ああ。ピーシス領軍とエクラーダ民を混ぜるのは難しいかと思って」

「どうして?」

 おっと。ルナリアのナゼナゼスイッチが入っちゃったか。


 いや。ルナリアにも聞いて貰った方が良いかな。

 ルナリアはそのうち総大将になるんだし。

 もしかすると、私とは違う目線が出てくる可能性も有るしね。


「・・・戦い方が違いすぎる気がするんだよ」

「違うって、何が?」

 熱心に模擬戦を見ていたけど、ルナリアの思考は別の方向へ行っていたのかも?

 例えば、自分ならどう戦うか、とか。


 模擬戦に混じりに行くとまでは言い出す雰囲気では無かったけど、きっとどこかのタイミングで模擬戦には挑むはずだ。

 挑むとなれば、負けん気が強いルナリアなら勝ちに行くはず。

 ルナリア自身が意識しているかどうかは分からないけど、熱心に見ていたってことは、自分が戦う場合の立ち回りをシミュレーションしていたのは間違いないだろうからね。


「・・・お母様たちの戦い方って、機動力が強みじゃない?」

「そうなの? んー・・・。そうかも」

 私の分析を開示すると、少し考えた上でルナリアが同意する。

 ただ、微妙そうな感じが残っていて、スッキリと納得できた感じでは無さそうかな。


 視線を感じて目を上げれば、お婆様たちが微笑ましそうに私たちを見ている。

 これはルナリアが納得するところまで話すべきかな。

 元々、そうするつもりだったけど。


「・・・お母様たちが騎馬兵なのに対して、エターナさんの戦い方は歩兵なんだよね」

「そうかなあ?」

 おや。ルナリアは否定的?


 どこの部分が納得いかないんだろう?

 ルナリアが何に対して否定的な反応を返したのか、私が口にした単語を考えてみる。

 騎馬兵に、歩兵?

 ルナリアが微妙そうにしていたときに私が口にしたのは、機動力が強み?


 あー。これかな?

 お母様たちは騎乗していようが歩いていようが関係なく、常に強いからね。

 私がお母様たちを騎馬兵として定義したことに違和感が有るんじゃないのかな。

 だったら、切り口を逆にしてみようか。



迫る影⑳です。


兵種の違い!?

次回、ズラし!?

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― 新着の感想 ―
城門とドラゴンが肩並べて戦えるか?って感じだし。
盾を魔法化して騎兵にして火力専任部隊と同行させると移動要塞の出来上がりかな? 盾は固定型土魔法と移動型の風魔法両方揃えて
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