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1 空色のココロ


「なんでこんなこともできないんだ!!」


鬼だ。


「今日中に会議の資料と企画書の作り直せ!!」


地獄だ。


こっちは38連勤もしているんだぞ。

いい加減、家に帰らしてよ。

ベットで寝たいよ。


「おい! きていてんのか!!」

「は、はい、すぐにやります」


いつものように鬼上司の怒鳴られる。

もうすぐ四十になるっていうのに…

仕事しか取り柄がない。

その仕事もこのありさま

恋愛経験ゼロにダメダメおじさんと来たら

結婚とか一生無理なんだろな…


昔、中学高校と続け人一倍努力したスポーツがあった。

休まず練習に出て、休みの日もそうじゃない日も自主練も筋トレもしていたけど、

一度も、一度も大会に出ることは出来なかった。

あんだけ、頑張って誰からも一度も褒められることなく。

とうとう高校三年の引退時に顧問の先生に肩に手を置かれて言われたことが、


「まぁ、もっと頑張ったら良かったのにな…」


腹が立ったよ。

先生にとっては、高がの努力かもしれない

けど、その時の俺は真剣だった。命をかけていた。

本気でそのスポーツを極めようとしていた。


その後、俺は一気にやる意を失った。

いわゆる燃え尽き症候群だ。

それから何にも熱中することなく。

それなりの大学に行き、それなりの成績で卒業した。


この会社に入るときもそうだ衝動買いならぬ衝動就職

街角にあったポスターで就職したらこの会社に就職した。


そしたら毎日意味わからない会議を午前いっぱいやり、

理不尽な上司に無理難題と罵声

疲れるけど、燃え尽きた俺にはどうでもよかった。


恋事も同じだ。

可愛い子や美しい子は居るが好きにはなれない

一度だけ、本当に好きな子ができたがあっさり断られた。

その子は、部活のマネージャーだった。

その子だけが雄一、俺の努力を応援してくれていた。

けど、その時の俺は浅はかだった。

断られた後なんてなんも考えていなかった。

気まずくなり、より一層部活の居心地が悪くなった。


あぁ、空を飛びたい

時々、そんなことを考える。

あの雲の上で寝てみたい。

こんな地上ではなく大空を自由に気ままに飛んで

そのまま何処かに行ってしまいたい。

みんなが知らない景色を見に、

みんなを見下せるように、

空高く自由気ままに、


あれ、なんでこんなこと考えてるんだろう

集中力が切れているのか?

それとも寝不足か。

倦怠感が半端ない。

気が重い。

頭がボーとする。

パソコンを打ててんのかな?

ゆび、ゆび動いてんのかな。

感覚がない。

・・・・


は・・・寝てた…

まずい。

上司に怒られる。

資料を作らないとぉ………


背中から神々しい光を放ちながら誰か来た


「ようこそこんにちは、わたしはゴットこと神様だよ。」


夢だ。

ここまで夢だと確証できる夢に出会ったことはなかったけど。

確信できるこれは、“夢” だと。

だが、妙に起きている感覚がある。

頭を傾げ、目の前にいる変人をどうしようかと思った時。

ふと下を見た。


俺がいる・・・

なんで? しかもよく見たら、ここ会社じゃないか!

でも、周りは普通に仕事をしている。

俺は…寝ているのか?

よく分からないな


手が半透明に…

いや、体が半透明になっている!

よくよく考えたら俺、

宙に浮いてる。


あれ、

俺、ほんとに死んだのか?


「だ、か、ら、そういってるじゃん。神様だようそいうはずがないでしょ!!」


死んだ…こんなにもあっけなく。

過労死、努力が恵まれなかった俺にとって相応しい死に方だった。

なんやかんやで四十まで生きたしな

天国で気ままに暮らすか


「いや、何を言っているんだい? 君は生き返るんだよ。」


は?

また、こんな人生を送れってか?

絶対に嫌だぞ!


「じゃあ、君のなりたいものを言ってよ。それにするから」


大前提、俺はこの世界が大嫌いだ。

別の世界にしろよ!


「注文の多い人だね。いいよ、そうしてあげる。 じゃあ、君のなりたいものを教えて」


なりたいものかぁ~

人は、論外として

何がいいかなぁ~

とりま空を自由に飛べればいいから~


「あ、空を飛ぶ能力持ちの生き物ね。オッケー」


あ、ちょっと待て。


神々しい光が俺の体を包み込む。

お読みいただきありがとうございました

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