不安心と真実と怒りと
ミクセアは幸のことを心配に思い無事を祈り……。
ここはバルルゼア草原。周囲に異形が至る所に居て幸たちは戦っていた。それを嘲笑うかのように人型はみている。
ここに居る人型は一体だけだ。いや、あとから現れる可能性もある。幸以外の者たちは、それを警戒しながら異形と戦っていた。
異形と戦っている星奈、コリュカ、ミフェナの援護をミクセアは離れている所でしながら幸のことを心配している。
(大丈夫……そう思っても心配です。コウ……無理はしないでください。お願い……)
チラッと幸の方へ視線を向け無事を祈った。
(クッ……前の時よりも酷い。こんなに前は現れなかった。なんか今回は変だ。それに、なんで人型が一体なんだろう?
異形を沢山……ここには能力者が大勢いる。まさか人型を増やすためなんじゃ!? もしそうなら寄生されないように気をつけないと。
でも違うかもしれない。みえない場所に他の人型がいるかも。どっちにしたって用心はしといた方がいいよね)
そう考えながら星奈はカードから解き放った魔物たちに異形を攻撃しろと命令する。
「そういえばボクの能力って……」
もしかしたら自分の能力で異形を別のものに変えられるかもと思った。
向かいくる異形に目掛け手を向ける。
《妄想生成-≫魔物!!》――「いでよ! ジェルスラキング!!》
その言葉と共に異形が激しく発光した。すると徐々にジェルスラキングへと姿を変えて……いや無理だったようだ。
「やっぱり駄目かぁ。でも……」
だけど能力が効いていない訳ではない。星奈はそう思い何度か試すことにする。
(大丈夫! コウなら……)
そう思いながらコリュカは異形に目掛け狐火を放った。
だが異形に中るもダメージを然程あたえられず一時的その場にとどめて置くだけでやっとだ。
「やっぱり……む〜りぃ〜……違う……攻撃……方法……考えよう」
「コリュカ! 遊んでないで、ちゃんとした能力を使いなさいよね。そうじゃなくても自分の方だけで一杯いっぱいなんだから」
「ごめん……そうだね……でも……能力……一気に……使うと……勿体無いよ」
呆れて溜息をつきながらミフェナはカードに封印されている能力を解除し異形を攻撃する。
◆◇◆◇◆◇
「ハル! さっきより増えてる気がするんだけど」
風魔法で異形に攻撃しながらライゼルは疑問に思い首を傾げた。
「思ったよりも俺たちを倒せなかったからじゃないのか?」
無数の壁を創りながら波留は、そう返答する。
その後も二人は異形を倒しながら話していた。
◆◇◆◇◆◇
ここは達基が能力で創った城の前だ。
あれから達基は襲いくる異形を倒していた。
しばらくしてタツキの目の前にサギュブルが転移してくる。
「タツキ! 何をしているのですか?」
「決まっている! 暗黒の使者が襲って来たから戦ってるんだ」
「必要ありません。暗黒の使者は【デススカルアサシン】の配下パーティーを襲わない」
何を言っているのか達基は理解できず困惑した。
「意味が分からない。いや……まるで暗黒使者に協力しているみたいじゃないか!」
「ええ、そうですよ。本当にマナブ様は凄い……あの暗黒使者の人型と話し合い和解してしまうのですから」
それを聞き達基は胸の奥が熱くなり怒りが沸き上がってくる。
「ふざけんな!?」
大声で叫びながら達基は、サギュブルの胸倉を掴み思いっきり顔面を殴った。
いきなり殴られたサギュブルは、なすすべなくそのまま地面に倒れる。
まだ怒りが治まらない達基は、サギュブルを睨みみていたのだった。
読んで頂きありがとうございます(^▽^)/
『久々だ……俺は何をしてたっけ?』…by幸
『確か暗黒の使者と遊んでいたかと』…byミクセア
『なるほど……じゃあ、また遊んでくるか』…by幸
『幸……本気にするなよな。そもそも暗黒の使者と遊べる訳がない!』…by星奈
『ハハハ……そうだな(;^_^A……』…by幸
『クスクス( *´艸`)……』…byミクセア
と、いう事で……(^_^)/
では、次話もよろしくお願いします(≧▽≦)




