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7月某日、桜を想う。



7月某日、桜を想う。


僕は、7月、桜の木に向かったのだ。


あの満開の桜に思いを馳せて。


誰一人、桜の木に視線をやらない日常で。


こんなに生きている花のない桜。


見せたくて仕方ない。


年間1ヶ月しか見られない。


あとは透明だと思われて。


その初夏を過ごす。


開花宣言のその時、


その11ヶ月間の寂しさから、


早く散ってしまうのだ。


そうだとしたら、桜の木は、


普段の姿を見てほしいのだ。


だから、僕は桜の木を、


7月某日に、世界でただ一人、


鑑賞しに行った。


その時、風が吹いて、


桜の木が一瞬、僕を歓迎してくれたように感じた。

読んでいただき、ありがとうございます。

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