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第10話

さて、日付が変わって今日は日曜日。

朝ご飯もきっちり食べ、ヒーロータイムも見終わった。

今日も楽しくゲームだ。


待ち合わせ時間の午前9時、噴水広場にて黒猫を待つ。

日曜日の朝、それも復活ポイントで俺が待つんだ、かなり目立つ。

ほぼ全ての人が二度見三度見をしてくる。

ふっ、ちょっと有名人になった気分だ。


そういえば別件だけど、今作はNPCのAIが凄いらしく、人間と見分けがつかないらしい。

昨日掲示板に書込む際に色々と情報収集していたらそんなことが書かれていた。

まぁ、俺からすれば簡単に見分けがつくんだけどな。

俺を見た時にまず尻尾を見るのが人間で、顔を見るのがNPCだ。

物凄くわかりやすい差だ。


待ち合わせ時間に遅れること5分、黒猫が現れた。

普通ならここで待ち合わせすると探すのに時間がかかるんだけど、相手が俺なら関係ない。

一瞬で俺を見つけ、迷うことなくこっちに来た。


「おっす、白やんおはよう。お前は目立つから人がたくさんいてもすぐにわかるな」


「うっす、黒やんおはよう。遅刻の言い訳は?」


「昨日待たされたから今日はちょっと待たせてみました」


「本音は?」


「寝坊して朝ご飯食べてた」


「許そう」


「あざっす。んじゃ、予定通り行きますか」


「だな。まずは4番か」


3番、つまりはこの街の右下ではなく、4番の左下に向かう。

なぜなら昨日、掲示板で情報収集している時に他の人から聞いたのだ。

「右下部分は工房しかない。言えば借りれるけど他に目新しい物は何もなかった」

とのことらしい。

実際に自分達の足で確認したい気持ちは変わっていない。

けど、工房しかないなら図書館に先に行って学んでからにしようと、昨日話し合ったのだ。


最初に向かったのは、掲示板にも書かれていた図書館。

情報通り、大通りから見える大きな建物が図書館だった。

てか、大きすぎない?高さはそこまでないけど・・・、横何mあるの?


「・・・無駄にでかいな」


「・・・・・・俺、建物見て初めて言葉を失ったわ」


「・・・俺も初めてかも。とりあえず、入るか」


「だな」


図書館で誰も見つけていない情報をとか考えていたけど、図書館の大きさに圧倒された。

あれだな、誰も見つけてない情報とか以前に、自分の欲しい情報が見つかるかすら怪しい。


中に入ると、受付と大量の本棚でできた壁が見えた。

ほぼ真上まで本棚は存在し、全てに本が詰まっていた。

これ全部読むとしたら何年かかるんだ?


「いらっしゃいませ、当図書館は初めてのご利用ですか?」


「・・・・・・え?あっ、はい」


本棚を見ていたら少し反応が遅れてしまった。

現実だったら受付の人に少し笑われるだろうが流石はNPC、笑わない。


「それでは簡単に説明させていただきます。まず、そちらの端末にてどのような本を読みたいのかを検索してください。そうしますと、どこにその本があるのかがわかります。あとは、その本を取り、読むだけです。大抵の方はここに通わないので、その端末の使い方さえ覚えていただければ問題ないかと思います」


「端末に知りたいことを入力、そして本の場所まで行って読む・・・なるほど、簡単ですね」


「あ、質問があります」


「なんでしょうか?」


「キーワードを入力し、検索結果が0件だった場合はどうなりますか?諦めるしかないですか?」


「入力されたキーワード次第としか言えません。例えば、このゲームのクリア方法、などと入力されても対応できません。しかし、特殊なレシピを知りたいなどの場合は、こちらで先生を紹介する等別の対応が可能になります」


「なるほど・・・ありがとうございます」


「いえ、いつでも対応致しますので、お気軽にお声掛けください」


受付の人に軽く一礼し、端末に移動する。

物凄く言いたいことをようやく言える。


「受付の人・・・美人さんだな。ようやくゲームっぽくなったな」


「・・・あー、確かに。ゲームだと美男美女しかいないから確かにゲームっぽいな」


「おっさんは悪くないけどさ、やっぱり可愛い女の人の方がテンション上がるじゃん?」


「まぁな。おっさん萌えとか理解できないからな・・・っと、目的の本は存在す・・・多くね?」


黒猫が操作している画面を覗き込む。

検索結果の部分に3桁の数字が書いてあった。

何を検索したのかは知らないけど、もっと条件絞れよな。


「検索するの下手かよ。んじゃ、俺もとっとと検索して本を読みますか」


検索内容、つまり読みたい本は決まっている。

弾のレシピについてだ。

検索キーワードを

「銃 弾 レシピ」

で、検索する。

・・・検索結果が3桁あるのはなんでだ?


「お前も同じような結果になったのか。これ、もっと条件絞らないとやばいな」


「・・・検索下手だなってお前をバカにしてたけど、人の事言えないわ」


「情報は多い方がいいって言うけどこれはちょっと多すぎる。大変だ・・・」


検索結果一覧をよく見る。

なんで3桁あるのかが理解できた。

同じ弾でも作り方が複数あって、効果も若干違うようだ。

そして、その違いをまとめた本も存在する。

だから、検索結果が3桁になったのだ。


検索キーワードに「基本」や「お手軽」を追加し、初心者が作れるレシピ本を探す。

これはそこまで検索結果が多くなく、簡単に決めれた。

一応、「応用」や「外伝」でも検索し、本を調達しておく。


本がある場所までは簡易地図と本棚記号が印刷されたので迷わずに目当ての本を探せた。

時間がかかったのは俺が座れる椅子を探すこと。

受付の人に相談し解決したが、椅子に座るだけで20分もかかった。

この尻尾と付き合い始めて2日目だけど、かなり大変だ。

やっぱり俺専用の椅子を作るしかないな。


メモを取りながら合計6冊の本を読み終わる。

読み終わってからスクショにすればもっと早く終わったことに気付くがもう遅い。

今回は俺の方が早く終わったらしく、黒猫が後ろで待っていない。

もうすぐお昼だし、一応声を掛けてから落ちたい。


しばらく探していると、受付部分で黒猫を見つけた。

なにやら相談しているみたいだし、やや離れたところで待機する。

5分くらいだろうか?

待っていると紙を貰い、お礼を言っているのが見える。

こちらには気付いていたみたいなので普通に話しかけた。


「何してんの?」


「ん?いやさ、戦闘は訓練所があったじゃん?生産職はないのかなって思って聞いてた」


「あー・・・確かに。教えてもらえる場所があってもおかしくないな」


「だろ?場所も一応聞いてきたからさ、飯食ったら行こうぜ」


「お?いいねー。んじゃ、13時過ぎに同じ場所でいいか?」


「んー・・・噴水広場だとちょっと遠いから、昨日の訓練所前でどうだ?」


「訓練所前な、了解。噴水広場だと目立つからな・・・、別にいいけどまだ慣れてない」


「ふっ、だろうな。俺も結構見られるけどお前に比べたら無いに等しいしな」


「まぁ、自分で選んだ道だしいいんだけどな。んじゃ、またあとで」


「おう、あとでな」


そう言って、ログアウトする。

現在時刻は12時をやや過ぎたあたり。

本を6冊読んだにしてはあんまり時間経過していないな・・・。

うーむ・・・なんでだ?俺はそこまで本を読む速度は早くないぞ?

しばらく悩むが結論が出なかったため、保留にする。


我が家には両親がいない。

別に死んでるとか別居してるとかじゃなく、父親の出張に母親が付いて行っただけだ。

一応、月に1度は戻ってきて様子を見ているけど、特に何かをしてもらってはいない。

俺と妹も付いて行くって選択肢はあったけが、今の友達と別れるのは嫌だと言って残った。

だから、料理、洗濯、掃除は全て自分達でやる。

親の目を気にせず、やりたいことをやれるから喜びの方が大きいんだけどね。


「あ、お兄ちゃん今からお昼?」


「ん?おう。なんかあるの?」


「片付けを頼もうかなーってさ」


「・・・まぁいいだろう」


「わーい、ありがとー。あ、そうだ。それと1個聞きたいことがあったんだけどさ」


「んー?なに?飯作りながらでいい?」


「あ、うん。邪魔するつもりはないから別にいいよ」


妹の許可を貰って、ご飯の準備をしながら話を聞く。

冷蔵庫の中、全然ないな・・・。

これちょっと今日明日にでも買物行く必要があるぞ。


「あ、でね?友達から聞いたんだけどさ。アークライトってVRMMOあるじゃん」


「今さっきまで俺がやってたやつね。それがどうかした?」


「なんか白い尻尾が9本生えた人がいるらしいんだよ。もしかしなくてもお兄ちゃんでしょ?」


「何を当たり前のことを聞いているんだ。当然だろ?」


「あー・・・やっぱりか。お兄ちゃん、そこそこモテるのにそういうところで評価落としてるんだよ?わかってるの?嫌だよ私、お兄ちゃんがずっと彼女いないのとかさ。恥ずかしいじゃん」


唐突に妹からの説教が始まった。

別に高校生で彼女いなくても大丈夫だろ・・・。

大学行けば彼女の1人2人出来るだろうし。


「大学行けば彼女出来るとか幻想だよ?わかってるの?今からちゃんと直してよね」


「・・・お前はエスパーか。まぁ・・・うん。気が向いたら直すよ」


「ちゃんと直して。お兄ちゃんを紹介してとか言われるこっちの身にもなってよ。何回紹介した後に思ってた人と全然違ったって言われたと思ってるの?」


「いきなり知らない奴によろしくとか言われるこっちの身にもなれよ。大体なんで俺なんだよ。俺よりイケメンはいっぱいいるだろ」


「お兄ちゃんは自分で思ってるほど悪くないんだよ?」


「・・・意味がわからん。あれだろ?顔と金さえあれば誰でもいいんじゃないの?」


「そういう考えを持ってるから彼女までいかないんだよ」


「あーはいはい。俺は飯食ってゲームに戻るから説教は今度にしてくれ」


「もー!そうやっていつも逃げる。ちゃんと聞いてもらうからね!!」


ようやく妹が自分の部屋に戻っていった。

何故説教をされなきゃいかんのだ。

確かに、妹の言うとおり、女の子の知り合いは多い。

が、彼女ができた事はない。

今でも電話で話す相手は多いし、色々と相談されることも多い。

けど、毎回彼氏にするのはなんかね・・・と言われる。

まぁ、そのうち彼女が出来るだろと思ってるから特に何かをするつもりはない。


「・・・あれだな。変に言い訳してる気がする。今は飯とゲームだ」


声に出して、気持ちを切り替える。

今日のお昼は残りものの野菜を使った焼きそばだ。

とっとと食べてゲームに戻ろう。




予定通りここから更新ペース落とします。

ここまでハイペースで更新していたのは、私の書き方の癖とかなんとなくの方向性とかを早めに出しておきたかったからです。

まぁ、10話もあれば好みに合うかどうかはわかるでしょってことです。

目指せ、初レビュー。


次の更新予定日は 08/25 0:00です

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