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8話 新生活始まる

「はあ、や、やっと着いた」


一週間かけて俺は地元へと帰ってきた。

この一週間は大変だった。

スゥさんが求婚されるし、クアケが買われそうになるし、サラダがスカウトされた。

そして、


「でも、時間かかった原因はサヌキさんのせいっすからね。色んな人に絡まれて……」


そうなのだ。

この一週間で色んな人から勧誘を受けた。何故か俺が【夜の翼】を追放されたことを知っていた。

正直、全部断ってきたが、面倒なことには違いない。

色んなしがらみがあるくらいなら田舎でのんびり過ごす。

俺はそう決めたんだ。


「ま、これからはゆっくりスローライフってことですかね~」

「ふふ、サヌキと一緒ならどこでも楽しめそうだわ」

「はい、サヌキ様さえいればどこでも楽園です」


三人共笑顔だ。

三人が笑ってくれると、なんかこっちまで楽しくなってしまう。


「あ、あれじゃないですか?」

「おお、確かにあそこだな」


俺は遠くに見える山を指さした。


「あの山の麓に【カガワ―ル村】があったんだ」


懐かしいなあ。そんな事を考えながら進んでいくと村の入り口が見える。


「随分寂れてますね」

「うん、まあ、魔物かなんかに滅ぼされたわけだから当然ながら人っ子一人いないな」

「それに、畑とかも荒れ放題だわ」


村の入口に近づいていくとそこには、ボロボロになった看板が立っていた。


『ようこそ! 中央カガワ―ル村へ 愛にきてうどん村』


「愛にきてうどん村?」

「ああ、村民みんなで考えた村のキャッチコピーです。……そうだな、こんなになっちまったけど、また、いちからやり直して……愛に溢れる村にしたいな……」

「あ、愛っ……!?」


スゥさんの顔が真っ赤になっている。

相変わらずピュアで可愛い。


「スゥ様、サヌキさんの言ってる愛ってそういうことじゃないっすよ」

「わわわわかってるわよ!」


「相変わらずスゥさんとサラダは仲が良い、と俺は思った」


「おい、クアケ。勝手に俺の脳内を語るな」


クアケが俺の耳元でぼそぼそ喋る。

クアケの女っぽい匂いにドキドキしてしまう。


「よし! じゃあ、まずはうどん屋を作ろう!」

「「「それは後でいいわ(っす)(です)」」」


揃って否定してきた。


「まずは、住む家の確保ね。一番マシな建物を探しましょう」

「はいっす」

「賛成です」


スゥさんの指示でテキパキ動き出す。

うん、


「俺はお飾り村長でいいので、スゥさん裏村長としてお願いします」

「えええええっ!? サヌキが表の村長で、私が裏村長!? そそそそれって……!」

「スゥさん、違うと思うっす」

「違います。絶対に違います」


なんでこの三人通じ合ってんだ?

考えてみたら、男一人だなあ。

ちょっとさみしい……。


こうして、俺達の新たな生活が始まったのであった。



【滅びたサヌキの村】

住人:4人(予定)

 スゥ エルフ、風魔法の使い手、裏村長  ←NEW!

 サラダ ポーター、収納魔法

 クアケ 戦闘奴隷


お飾り村長:サヌキ(仮)

 うどん職人

 スキル ウドゥン魔法。うどん状の白い魔力だが、相手の魔力を吸収し色や形状を変化させることが出来る。


状態:ボロボロ

エルフの呟き「表と裏、二人は一心同体……うふふふ」



読んでくださりありがとうございます!

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★応援してる!

★うどん食べたい!

と、少しでも思ってくださった方は、

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