6話 うどん焼けたよ
「ふっざけんじゃねえ!」
フニヤが激昂している。ボロボロの身体で立ち上がりながら俺を睨みつけている。
「なんで……スゥさんがお前の腕に抱きついてるんだよ……!」
あ、確かに。いつの間にか腕組まれてた。
む、胸が……柔らかいものが当たってる。しかも、結構大きいし。
いい匂いがするし。髪サラッサラだし。綺麗な瞳で見つめられると照れるんだけど。
「あ、ご、ごめん……なんか思わず」
照れ笑いをしながらスゥさんは離れていく。
すごい良い匂いだった。だしの匂いとはまた違う華やかな……。
「ふざけんじゃねえ! ふざけんなよおおお! こんな事があってたまるか! くっそおおおおお!」
フニヤの足元に赤い魔方陣が現れる。そして、そこから火柱が上がる。その威力はかなりのものだ。普通の人間だったら死ぬレベルだぞ。
「おい、お前、それはやりすぎだろ。もう、いいよ。これ以上は……」
「うるせえ! お前はここで死ぬんだよおお!!」
フニヤは完全におかしくなっているようだ。都会で流行っているらしいクスリかなんかじゃなかろうか。フニヤの放つ炎を俺は迎え撃つべく腰を落とす。
「コシの入ってねえ一撃だな」
俺はウドゥンを放つ。
炎に焼かれながらも突き進んでいくウドゥンの光。
いや、焼かれてるというより、炎を喰らって……。
「ひ、ひぃいいいい! なんなんだよ、相手の魔法を喰らう魔法って」
「うどんはなんにでも合うんだよ」
「いや! こんなん絶対うどんじゃね……!」
赤茶に変わったウドゥンがフニヤの元に辿りつく。
そして、フニヤを縛り上げると、
「あぎゃあああああああ!」
フニヤの身体を焼き尽くした。
「焼きウドゥン、だな」
「だから、うどんじゃねえって……!」
フニヤが何か言っている。だけど、声が小さすぎて聞き取れない。
都会の人間はダメだな。声が小さくてコミュニケーションとれねえ。
【滅びたサヌキの村】
住人:3人(予定)
スゥ エルフ、風魔法の使い手
サラダ ポーター、収納魔法
村長:サヌキ(仮)
うどん職人
スキル ウドゥン魔法。うどん状の白い魔力だが、相手の魔力を吸収し色や形状を変化させることが出来る。 ←NEW!
状態:ボロボロ
ポーターの呟き「不覚にも、ちょっとかっこいいと思ってしまった……!」
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