第2章24話「異常気象」
リアは瑠花との戦闘が終わってから月花と話していた
月花「どうだったの?」
リア「負けました、瑠花・・・強くなった」
月花はリアの敗北発言に驚く
月花「まさかリアが負けるなんてね、遠距離、近距離両方こなせる九騎神使の中でも優秀な万能型のリアがね、敗因はどこだったの?」
リア「知識量と地理の把握・・・でしたね、技術や他に関しては私の方が優勢でした、むしろ負ける要素がありませんでした、瑠花は遠距離は未熟そのもの、そして近距離も初歩中の初歩、まったく脅威に値しないレベルでした、間違いなくリリアとは違っていた、でも私が負けた・・・」
リアはそういうと下を向き、涙目になりながら悲しむ
月花「お疲れ様、リア、地形とその星や地形の特徴を理解するのにも最後の勝敗に繋がってくる、大事な事が学べたじゃない、これでお互い成長できたってことでしょ!なら大丈夫!」
月花はそう言いながらリアの頭を撫でる、リアは月花の優しさに触れると留めていた悔しさが心の奥から溢れだし、泣き出した
セキ「リアは負けず嫌いじゃからのう、次は誰が相手になるかわからんが次の仲間に任せるのじゃ、わらわも少々用事があるからのう」
月花「もう辿り着いたの?リリアは」
セキ「そうじゃ、もう今夢世界へと向かって居るところじゃ、あの空間に入る前にわらわが最後の壁にならんといかんからのう」
セキはリリアの現時点の最高戦闘力に合わせる、
セキ「流石じゃのう、リリア、もうここまで力を取り戻したのか・・・これはわらわも多少は本気が出せそうじゃのう」
セキはレプリカセキに意識を移しながら意気揚々と手ごたえのある敵に期待を膨らませながら話す
月花「でもここからがこの試練の本当の難所、最悪一生こっちの世界に帰ってこれないわ、」
セキは月花の言葉を聞き、眉間にしわをよせる
セキ「そうじゃなのう、出来る事ならわらわで一度挫折を与えぬとのう、それじゃあそろそろレプリカに意識を集中するかのう」
セキはそう言いながら月花の中に戻り、意識を集中する
月花「さて、セキはリリアちゃんを止めることが出来るかしらね~」
・・・・・・
【鉱石惑星 57日目】
瑠花は目を覚ます、傷は琴理が夜遅くまで時間を掛けて完全に治っていた。
琴理は自身のベットでまだ深い眠りについていた
瑠花「琴理はずっと私のために頑張ってくれてたんだね、よし!今日は私がご飯を作るよ!」
瑠花は気合を入れて厨房に向かっていった
・・・・・・
数時間後
琴理は目を覚ます、だが起きてそうそう違和感に気付く
琴理「??なんか焦げ臭い?」
琴理は何故船内からこんなに焦げ臭いが蔓延しているのかと寝起きの頭で考えていると寝室に勢いよく瑠花が入ってくる!
瑠花「ねえ!琴理!あ!起きてた!」
瑠花は寝室のドアをバタン!!と思い切り開け慌てた様子で琴理の前に現れる
琴理「おはよう、瑠花、それでどうしたの?」
瑠花「大変なんだよ~!普段ならちゃんと出来るのになぜか料理が出来ないんだよ~!!」
琴理は瑠花の言葉に意味が理解できずにいたが、瑠花のエプロンの汚れ具合を見て全てを察した
琴理「瑠花・・・料理したの?」
瑠花「・・・うん、あの・・・その・・・ごめんね?」
琴理「はぁ、私のために頑張ってくれたんでしょ?怒らないわよ、一緒に厨房に行きましょう」
瑠花「琴理~~~~」
琴理はパジャマに羽織を纏って瑠花と一緒に厨房に向かう、そこには黒焦げになった料理の大名行列が出来ていた。
琴理「なに・・・これ・・・」
瑠花「いや~~最初に失敗して、次こそは!って頑張っては見たんだけど何回やってもしっぱいしちゃってさ~~」
琴理は瑠花の言葉を聞きながら体をプルプルと震わせる
琴理「食料を無駄にして!!馬鹿じゃないの!!」
瑠花「うわ~~~ん!やっぱり怒った~~」
琴理は黒焦げになった料理の大名行列に怒りを爆発させ、瑠花は琴理に怒られ涙目になり、頭を抱える
・・・・・・
さらに数時間後
琴理「ふう、とりあえず片付いたわね」
瑠花「反省しています、今度から料理をする時は琴理をちゃんと近くに置きます」
琴理「私を物みたいに言わないで!でもそうね!瑠花は能力がやっと使えるようになったとは言えまだ全盛期の頃に比べたら全然使いこなせていないんだから下手にいつもの感覚でやっちゃだめよ?」
瑠花「はい、反省してます、本当だよ?」
琴理「もう怒ってないわ、結構遅くなったけど、今日はどうする?」
瑠花「一応念のために証と目的の素材を照合させたから問題ないよ!」
琴理「ならもう鉱石惑星には要はないわね、ならそのまま帝国に帰りましょうか」
瑠花「そうだね!ならそのまま宇宙船を動かして帰ろう!」
瑠花はそう言いながら宇宙船の操縦席に座り、設定を行おうとした、だが
瑠花「あれ?圏外?あれ?なんで?」
琴理「どうしたの?瑠花?」
瑠花「うん、宇宙船の設定をしようと思ったんだけど、なぜか圏外になってるの、だから帝国に設定できないんだ」
琴理「それは不思議ね、ちょっと外に出てみるわっと!!」
琴理が宇宙船から出ようとすると猛烈な砂嵐が吹き荒れていた
琴理「あちゃ~~、これは無理ね~、ここは鉱石惑星だからオーラ遮断の鉱石とか協力な磁力を持つ鉱石もあるからそれが入り混じった砂嵐、しかもこの狭い空洞の中で、そりゃあ無理ね」
琴理はドアを開けた状態で話す
瑠花「うん!わかったから閉めて!!砂が中に入って来てる!!?」
琴理「あ!ごめん!普通にオーラで遮断してたから気にならなかったわ」
琴理は扉を閉め、笑いながら瑠花の方に向く、そして、ふと考えた
琴理「瑠花、このまま出てみようか!」
瑠花「え?船内で砂嵐が止むまで待たないの?」
琴理「ううん、どうせなら砂嵐が止んでいるであろうこの星に最初に入ってきた入り口まで行きましょう!」
琴理は瑠花に笑顔で提案し、瑠花は「え~~」っと嫌そうな顔をするが、琴理がやる気満々なため、瑠花も嫌とは言えないため渋々了承する
そして瑠花は身体にオーラを纏い、扉を開ける、すると
ブオオオオオオオオオオオオ!!!
瑠花が扉を開けるとかなりの強風と大なり小なり混ざり合った鉱石が飛び交うかなり危険な砂嵐が瑠花の視界を覆いつくす!
瑠花「待って!!この中を進むの!?無理だよ!私の自主的に起こした砂埃とはわけが違うよ!?」
琴理「そうね、しかもそれだけじゃないわ!ほら出て見て♪」
琴理はそういうと瑠花の背中をポンっと押す、すると瑠花の纏っていたオーラに多方向から衝撃が加わる!!
瑠花「うわああ!怖い!しかも乱れやすい!!このままだとオーラをまったく維持できない!」
瑠花は砂嵐の中、多くの衝撃を耐えながらなんとかオーラを保つ、だがそのオーラは分厚くなり、オーラの消費量が格段と上がる
琴理「そう、でも目的地の中にある「砂惑星」そこは常に砂嵐、そしてかなり厳しい寒暖差、つまりここ以上に過酷な星に行くことになるの、これくらいの砂嵐くらい慣れてもらわないとまた砂の惑星で数か月宇宙船から出られなくなるわよ~」
琴理がそういうと、瑠花は「それは嫌だ!」と言い、前を向き、自分なりに対策を考えながら先に進む、
瑠花「もう月花叔母さんの試練から2か月以上経過してるんだよ、もう流石に悠長な事をしてられないよ、行こう!次の星で必要なことなら私は全力で攻略するよ!」
瑠花はそう言い、オーラを分厚くし、先に進む、
琴理(うん、リアがリリアの話をしてから瑠花も少なからず対抗心が生まれてきてるのかもね、これは良い傾向!)
琴理「よし!私も準備しないと!」
琴理はそう言いながらオーラを纏い、宇宙船を出る、そして宇宙船を収納すると、瑠花のオーラを辿って追いかける。
瑠花「琴理~居る~?迷子にならないでよね~!宇宙船琴理に任せてるんだから~」
琴理「はいはい、問題ないですよ~、ほら!先にどんどん進んで進んで♪」
瑠花は琴理に言われるがまま先に進む
中間地点、瑠花は約2か月の間にリアと戦える程のオーラ技術を身に着けたほかに、オーラ量も格段に上がっていた、そのため多少オーラを無駄遣いをしても瑠花自身まったく気にならないレベルになってきていた
琴理「本当、ハイネの町の時に比べたら大きな成長よね、まあ、まだ筋トレに関してはまだまだだけどね」
瑠花「才能ってやつ♪」
琴理「調子にのらない!帝国基準で見たら帝国の子供以下なんだから!」
瑠花「帝国基準で言わないでよ!へこむな~」
二人はそう話す余裕を見せながら先に進む、
琴理(取り越し苦労だったかな、最初こそはオーラを分厚くして身を守っていたけど、今は多少まだ分厚いにしてもさっきよりかは薄くなってる、衝撃に慣れてきてるってことね、成長が早いわ)
琴理が後ろから瑠花の観察を続けていると、瑠花がいきなり止まる、それは琴理自身もしっかり感知した。
瑠花「居る・・・何か・・・」
琴理「結構高いオーラ量ね、どうする?」
瑠花「とりあえず私一人でやるよ!障害を取っ払うだけだからね!大丈夫大丈夫!」
瑠花はそう言い、戦闘態勢に入る、敵の姿が上手く見えない以上、どこからどのような攻撃が来るか予測が難しいため、どんな攻撃が襲ってきてもいいように瑠花も全身にオーラを強く纏い、対応できるようにする、そしてその攻撃は砂嵐と共に大きな物体と強力な破壊力と共に瑠花を襲う!!
ブオオオン!!
瑠花「ぐ!?」
瑠花は瞬時にオーラでガードを固めたが謎の攻撃の破壊力に耐え切れずに吹き飛ばされてしまう
琴理「瑠花!!」
琴理が咄嗟に瑠花を呼ぶ!だが次は琴理に向かって瑠花と同じく激しい攻撃が襲ってくる
ズゴゴゴオオ――ン
琴理はその強大な物体を片手で抑える、
琴理「成程、まさかここまで大きいとは思わなかったわ、ゴーレム」
琴理はそういうと、波動支配で一気に砂嵐を振り払う!
そこには山のように強大なゴーレムの姿があった!




