第2章5話「第二の試練と四季月花」~第十専属神四季月花の説明あり~
瑠花はメリアの居る部屋に入った
瑠花「メリアさん!」
メリア「あら、瑠花、琴理、いらっしゃい、やっと帝国に帰ってこれたのね、よかったわ」
メリアは笑顔で瑠花と琴理を出迎えた、そして琴理を見たメリアは安心したように
メリア「自分の道を見つけたんですね、琴理、貴女が信じた道、最後まで進みなさい」
琴理「はい、あの時のメリア様の言葉で私は今凄く充実しています、感謝しかありません」
メリアは琴理の幸せそうな表情を見て、昔の自分にそっくりだなと昔の自分と琴理を重ねていた。
メリア「それで今日はなんで私の所に来たのですか?」
瑠花「せっかく帰ってきたし、今から試練を受けようと思ってるからそのまえにメリアさんに挨拶しておきたいな~ってね」
瑠花はいつも通り元気に話す、瑠花とメリアは本当の親子のように気安く話している、瑠花が小さい頃からメリアが母親代わりをしていたため、それは当然と言えば当然なのだ。
メリア「確かもう試練は7名程受けていますね、もちろんリリアも受けてますよ」
琴理「7名思ったより多いんですね、合格者は?」
メリア「残念ながら試練を受けだしたのは本当ここ数日前でリリアで7人目、ちなみにリリアは昨日からやっと試練を受けに行ったわ、仕事に忠実だから周りから大分遅れちゃってるけどまあ、問題ないでしょう、」
メリアはリリアに対する信頼は娘というのもあるが、それ以上のものがあった。
瑠花「私は今から月花叔母さんの試練を受けに行くんだけど、みんな色んな人の試練を受けてるのかな、やっぱり」
メリア「ほとんどが自分の部隊の総長の試練を受けに行ってるって感じね、アリシアの所には今の所誰も来てないし、」
瑠花(アリシア様の所にはまだ誰も来ていない、ということは情報はまったくないってことか、逆に受けている皆が自分の部隊の総長の所に行ってるってことは割と情報を集めやすそうだね、喋ってれるかは謎だけど)
瑠花は他の試練の情報について考えていた、そこで疑問が一つ
瑠花「帝国に居ない専属神達の試練はどうなるの?」
メリア「私は基本的に帝国に居る専属神の試練を全部クリアした子に天帝神王の城に入るための紹介状を送るつもりです、あそこはご主人の城でもありますが、私の権利はありませんからね、少し手続きが面倒なのですよ、瑠花や琴理の母親が中々帰ってこれないのもそういう理由です、」
メリアは不満だと言わんばかりに話す、メリアとしては城の主の専属神、もしくは子供くらいは好きに出入りさせてもいいのではと考えていたからだ、どうせ反逆など無意味なのだからと。
琴理「とりあえず、まず最初は帝国に居る5人の専属神の試練を乗り越えることってことですね、これは頑張らないと」
瑠花「メリアさんの試練が何気に一番厳しい気もするけどね、能力も私の愛用していた杖の名前とか能力とかもまったく思い出せないし、厄介だよ~」
メリア「普段から能力とセンスに頼り切った生活をしてたからそうなるんですよ、今試練を受けている7名はもうそれはそれはリリア同様普段から鍛えていたので試練を受けるまでには1つ2つの能力は戻してましたよ」
メリアはそう話すと琴理は「やっぱりもう戻している人は居るんだ」と納得し、それを瑠花と比べて少し危機感を覚える、
琴理(やっぱり今の瑠花は遅すぎるってことなのかしら、オーラが使えるようになっただけで、能力に関してはからっきし、戦闘スキルが全くないというのもかなり怖いわ、試練の間でも特訓を続ける必要はあるわね、私も含めて)
メリア「さて、それじゃあ瑠花、試練頑張ってきてくださいね!琴理!瑠花の専属神としてしっかりサポートするのですよ」
瑠花・琴理「はい!!」
二人はメリアからエールを貰い、部屋を後にする、そして次は第十専属神 四季 月花の部屋に移動する
瑠花「7人も試練受けてたんだね、思ったより多い」
琴理「言ったでしょ、早い者勝ちじゃないんだから瑠花は瑠花のペースで頑張ればいいの、焦ったらそれこそダメ」
瑠花「うん、そうだね頑張ろう!どんな試練が来ても!」
琴理「ええ!」
そう話していると目的の部屋に到着する、
二人は緊張しながら、ゆっくりと扉を開ける
月花「これで3人目、結構私の所に来るわね、どうしてかしら?」
そこに居たのは四季 月花だった。
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四季 月花
天帝神王パトの第十専属神であり、元は地球の日本、四季を司る神社の家系に生まれ、パトと出会い、今は【創成神】として存在している。【創成と幸運を司る神】でもある
見た目は美しく白い神、雪のように白い肌、右目が青、左目がピンクのオッドアイを持つ、ショートの女性、周りからは面倒見の良い女性といたずら好きなお茶目な一面があるとても可愛らしい女性というイメージを持たれている、瑠花の母親、四季 雪花の実の姉である。
月花や雪花は4姉妹で月花は長女、雪花は次女である。
昔から完璧にどんなことでもこなしてしまう天才っぷりは神界屈指、昔は技術開発部隊に所属していたが、主であるパトが天帝神王になったことで再編成が行われ、今は帝王直属部隊(政治部隊)総長をやっている、地位は帝国のNo.5、政治や帝国国家の管理を全面的にサポートしているため、帝国での地位も高い。
・・・・・・
瑠花「月花叔母さ・・・じゃない月花様!帝王神の試練を受けにきました!!」
月花「瑠花ちゃんのくせに畏まらなくていいわよ、月花叔母さんでいいわ、まあくつろいで、鏡月紅茶を」
月花がそう言うと、月花の体内からウサギの耳が付いた女性が現れる
鏡月「ラジャーなのですよ!ちなみに種類は私の好みで問題ない感じ?」
月花「鏡月の好みにしたら青臭くなりそうで嫌ね、瑠花ちゃんは何が良い?ここで言っておかないとチモシーブレンドが出てくるわよ」 ※チモシーとはウサギが良く食べる牧草
瑠花「それは嫌だね、じゃあ月花叔母さんと同じ物でいいよ!」
琴理「月花さん、私もそれでお願いできます?」
月花「琴理ちゃんもね!鏡月!緑茶で!!」
瑠花と琴理は頭の中で(紅茶じゃないんかい!!)とツッこむ
鏡月「月花はん、緑茶は紅茶じゃないでっせ?」
それに容赦なくツッコむ鏡月
月花「いや、私あまり紅茶は好きじゃなくてね、気取っては見るけど、やっぱり緑茶が良くてね~」
琴理「月花さん、私や瑠花の前で気取っても仕方ないでしょう」
琴理は呆れる、琴理や琴理の妹は月花が引き取り、母親代わりに育ててくれた恩人である故に琴理自身も気を許している。
月花「それもそうね、琴理ちゃんが私の家から出てもう一年くらい経つのね、どう?不自由してない?」
琴理「はい、私のお母さんの使用人が居るから全然不自由してない、というか今はその家にすら住んでないって感じかな」
月花は琴理の言葉を聞き、琴理をじっくり見たことで納得した
月花「瑠花ちゃんの専属神になったのね、メリアちゃんがすっごく心配してたけど、琴理ちゃんにとって最高の結果になってよかったわ」
月花は嬉しそうにほほ笑む、そして鏡月がお茶を持ってくる
鏡月「はい!緑茶4つ!!瑠花ちゃんと琴理ちゃんと月花はん!そして私!!!!!」
と緑茶を一人づつ配った後に最後に自分の分をしっかり飲み干す鏡月
月花「流石鏡月何も言わなくても自分の分そして、敢えて自分の分だけ冷やしている奴を用意しているそこに痺れる憧れ・・・はしないわね」
と月花も乗りよく返す
瑠花「本当月花叔母さんは従属の人達と仲が良いよね、すっごく微笑ましいよ!」
鏡月「もちろんだよ!私達【帝国特別従属神第十専属神四季月花直属組織【九騎神使】】なんだから!」
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帝国特別従属神第十専属神四季月花直属組織(ていこくとくべつじゅうぞくしんだいじゅうせんぞくしんしきげっかちょくぞくそしき)
【九騎神使】
専属神 四季月花の9人の従属神が所属する組織、組織といっても基本やる事はなく月花のサポートや月花の能力を向上させるために存在する、【月花のためだけの神】である
メンバー
天陣騎聖 セキ
月陣騎聖 因幡 鏡月
火陣騎聖 フォティア
水陣騎聖 ネロ
木陣騎聖 アイレ
金陣騎聖 玉藻 琥珀
土陣騎聖 テラ
海陣騎聖 リア
冥陣騎聖 プルート
この神達、つまり専属神直属の特別従属神とは天帝神王パトの影響を間接的に受けた【準専属神】という立ち位置に属する、
パトの恩恵を受けた専属神 月花、
そのパトの恩恵を受けた専属神 月花から恩恵を間接的に受けた9名
故に【特別従属神】という帝国でも特殊な立ち位置に属している。
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瑠花「そういえば鏡月ちゃんの言葉で思い出したけどパパの恩恵ってなんなの?」
月花「パトの恩恵は【極限進化】と【潜在能力の限界突破】、つまり今の天帝神王であるパトと肉体関係を受ける度に、自身の存在が極限まで進化して、関係を重ねる度に自身の潜在能力が上がるの、それが恩恵」
月花が説明すると瑠花や琴理は顔が赤くなる
琴理「肉体関係ってつまり・・・アレですよね?」
月花「多分琴理ちゃんが想像してるソレよ、でも軽い行為で言えばキスでも問題ないのよ、恩恵の効果はそこまで高くないけど」
琴理「いや、いいです、言わなくていいです、わかりましたから」
月花「そう?女性同士なんだからこれくらいは良いと思うんだけどね?それでつまりなんだけど、基本的に私の体内に居るこの子達は私の肉体を通して、パトの恩恵を受けてしまった、故に極限進化と私達専属神同様、かなり潜在能力が高いの、間接だから恩恵の量で言えば私の半分くらいだけど」
月花は長々と話す、昔は九騎神使のメンバーは精霊だったり、地位の低い種族の神、精霊、龍族しか居なかったと、だがパトの恩恵を受けてから全員が見た目は変わらないが極限進化と種族が最高位、超希少種という存在になったという、そんな昔話を聞きながら4人は緑茶を飲みながら談義していた。
鏡月「さて、私はそろそろ戻るぴょん!二人共試練頑張ってね~~」
瑠花「うん!今思いついたように語尾になんでぴょんをつけたかはわからないけど、頑張るよ!!」
琴理「あんまり月花さんを困らせないようにね」
そして鏡月が月花の体内に戻り、月花は本題に入る。
月花「さて、長居させてごめんね、気を許せる子が久しぶりに来てくれたからちょっとのんびりしすぎちゃった」
月花はよいしょっと椅子から立ち上がる
そして二人に向かって本題に入る
月花「じゃあ試練の内容を説明するわね」




