第1章29話「絶望的状況1」~敵組織名公開あり~
琴理はバルによる襲撃に対して対応していた。
琴理(数は凄まじいけど正直敵じゃないわ!このレベルならいくら出してきても問題ない!)
琴理は瑠花を抱えながら戦い続ける、
瑠花「琴理!私のことはいいから戦いに専念して!」
琴理「駄目!離したら瑠花を拉致するかもしれない!大丈夫!これくらいなら片手で十分よ」
琴理は瑠花を抱えたまま戦う、
バル『お~~や?そのまま戦~うのですか~?それはそ~れは私のペット達の相手をするのに失礼と言うもの、そんな荷物さっさと置いてて貰いますよ』
そういうとバルは指を鳴らし、琴理の足元から大量のERRORを呼び出す
そして不覚にも琴理あERRORに足元を掴まれ、体勢を崩す、
琴理(くそ!数だけはかなり脅威だ!私の倒すスピードより増えるスピードの方が早い!?)
琴理が戦っていたためか、上級神も戦闘に気づき、加勢に入ろうとしていた、だが
バル『部外者が勝手にステージに立つな、死をもって恥を知れ』
バルが腕を横に突き出したと同時に加勢に来た上級神達の胴体が二つに割れる
神は人と違うため、外見による体の負傷では死なない、だが様子がおかしい。
上級神「ぎゃあああああああ!!傷口が!?傷口から神体が穢れていく!!」
そしてそのまま、加勢に来た上級神は切れた青いエネルギーの塊のような体の断面が黒い液体化し、絶命した
琴理「な!?」
バル『さて、部外者は消えましたぞ、存分に吾輩のペットと踊ってくれたま~え』
琴理「くそ!!大した事ないのに!大した相手じゃないのに!!なのになんで私はこんなにも苦戦を!!」
瑠花(私が負担になっているのもあるけど、このERROR、琴理に攻撃をさせてる、いや【攻撃せざるを得ない】を作ってる、だから琴理の本来の力とか、琴理のペースがまったく掴めずにいるんだ、無作為に琴理に襲ってきてるわけじゃない!?」)
瑠花はそのことを琴理に伝える、琴理はERRORによって動かされている現状に気づいたが、だからと言って止めるわけにはいかない、こうしなければ即状況は一変する、圧倒的格下であるERRORに敗北を強いられる可能性があるのだ。
バル『う~~む、やっとお互い調子が出てきたみたいで~~すね』
バルは余裕な表情で状況をまるで劇場を眺めているかのように楽しんでいた
琴理(まずはあのジェントルマンもどきのおじさんに一撃でもぶつけておかないと!)
琴理はERRORとのできた少しの間にバルに向かって圧縮弾を放つ
バルはその琴理の圧縮弾を指で弾く
琴理(馬鹿な!!?)
バル『吾輩の事が気になるのはわかりましたが、よそ見を許すほど、うちのペットは大人しくないぞ?』
瑠花「琴理!!前!!」
琴理は一瞬の隙を得て、バルを狙った、だがそれもERROR達の誘導だった、そして琴理がバルに対して一瞬の動揺を見せた隙をERRORの軍勢は見逃すことなく琴理を襲う!
琴理「しまった!!」
だがそこでバルがERRORを止める
バル『う~~む、吾輩のペットも満足したようだ、今回は見逃してあげよう』
琴理「いいの?後悔するわよ?」
バル『ええ、また明日伺いましょう、今日までは下見、私は自分の決めた計画には従順でいたいのでね』
琴理「待ちなさい、どうせならさっき名乗った名の意味くらいは教えなさいよ、意味がわからないわ」
バル『敵に情報を漏らせと?貴女意外と大胆な発想の持ち主だ、そうですね、名前の意味くらいなら教えましょう。』
【SCO E XX】
SCO StrangenessCodeOrganization(ストレンジネス・コード・オーガニゼイション)(異常規定機構)
E イプシオン
XX 20番
バル『ERRORの絶対級が集まった組織ですよ、吾輩はその組織の20番目に生まれた絶対級の存在』
バルの周りは一気に黒い竜巻が現れ、
バル『ERRORの頂点ですよ』
と言い、消え去った
琴理と瑠花は座りこむ、圧倒的脅威が去ったため、緊張感が一気にほぐれたのだ
瑠花は即立ち上がり、琴理の状態を心配する
瑠花「琴理!大丈夫!?怪我はない!?」
琴理「ええ、大丈夫・・・でも・・・」
琴理は疲れや安堵以前に自分自身に大きな失望感を感じていた、
琴理(弄ばれただけだ・・・この私を・・・この私をまるであのERRORのおもちゃのように・・・)
琴理はここまでの屈辱を味わったのは初めてだった、
最近妹に候補の座を奪われた時以上に自分の無力さに失望を隠しきれずにいた
・・・・・
瑠花は応援に来てくれたが絶命した女神の元に居た
瑠花「ひどい・・・こんなむごい死に方を神がするなんて・・・」
見た目の状態は最悪だった、神の種類にもよるが、この町に住む神の種類は体の中に血のようなものはなく、エネルギーの塊のようになっている。だが瑠花の目の前に居る女神だった残骸は真っ二つに割れた所が黒い液体化し、流れ出ており、眼や口という穴という穴からも黒い液体が流れていた。
瑠花「内部から汚染させて致命傷を負わされたって感じだね、これがERROR・・・」
そこに先ほどのバルの黒い竜巻による膨大なオーラ量を感知したリリアが瑠花達の元に現れた
リリア「なんだ・・・これは・・・」
リリアが見た惨状は今までに見たことがないものだった、
黒い液体を流して絶命している数体の女神、常にしっかり者で自信に満ち溢れていた琴理の表情には生気が感じられないほどの虚無に溢れた表情、女神だったものの近くでうなだれている瑠花、
リリアはもし地獄があるとするなら、この現状がまさにそれだと感じていた。
リリア「瑠花!!琴理!!」




