第1章11話「苦行の旅立ち3」
歩き続けて1時間、瑠花は今新たな問題を迎えていた。
瑠花「足・・・痛い。」
瑠花はオーラがほとんど無くなったため、足への負担が直接襲ってくるのだ。
つまり、以前の瑠花はオーラを使用していたため、足や腕など身体の負担がまったくと言っていいほど無かった。
瑠花「痛たた、赤くなってる、一応動きやすい靴を常に履いてたけど、それでもここまで弱っちゃうか」
その場で休むという手もあったが、現状時間をかける
余裕が無かった。
時間が掛かれば空腹に襲われる。夜になれば今より過酷な状況で野宿をしなければならない、そしてただでさえ少ない体力が奪われてしまう。
そうなれば、最悪【死】の可能性が出てくる。
瑠花はその最悪な状況だけは避けたいと考え、多少の足の痛みも耐えて
前に進む。
そしてさらに1時間後
瑠花「痛い、どうしよう、このままだと歩けなくなるかもしれない」
瑠花は悩んだ挙句、休憩を挟んだ。
2時間歩いて町の面影も見えない。瑠花の心を折るには充分すぎる光景だった。
瑠花「はあ、私どうなっちゃうんだろ、これで帝王神候補2位なんだから笑えるよね。」
瑠花はその場で体操座りで顔を埋め、自身のあまりにも無様な姿に心を打たれていた。
瑠花はその状態でメリアの言葉を思いだす。
『貴女は優秀過ぎるが故に弱者の気持ちがわからない』
瑠花はその言葉に強く打ち付けられていた。
瑠花「まさか、こんな序盤からここまで痛感するとは思わなかったよ」
そう、言いながら瑠花は疲れのあまり、眠りについてしまう。
そしてさらに数時間、当たりが暗くなってきた頃に瑠花は目を覚ます
瑠花「うそ!何時間寝てたの?!って寒い!!」
瑠花は基本薄着で体温調整はオーラや耐性で管理していたため、気温を
気にしたことが無かった。
瑠花「どうしよう!体が冷えてるし、体が重いし・・・視界が・・・ぼやける・・・し」
瑠花は立ち上がったが、あまりの身体のだるさで倒れてしまう。
今まで経験したことない事だった。
瑠花「どうしちゃったんだろ・・・今までこんなに身体が重くなる事なんて無かったのに・・・」
瑠花の意識が薄れていく、
瑠花「ああ、私、死んじゃうのかな・・・」
そして意識を失う。




