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輪廻転SHOW!魔王の息子  作者: 月のそうま
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紅蓮の獅子の冒険なのです

「すまないね、アリア。

重いだろう?」


南の大門で出発を待つ『紅蓮の獅子』の面々、アリアは荷物持ちを専門にこなす冒険者見習いが担ぐ巨大な背負い袋を持たされて、出発の時を待っている。

金色の全身板金鎧に長剣、燃えるような赤い髪の偉丈夫レイオーンはアリアに声を掛けはするものの、決して助けはしない。


「いえ、これくらい全然平気です!」


元気いっぱいに答えるアリアだったが、自分の装備に加え、全員の予備武器と大きめのテント、食器などを持たされている。

既に冒険の帰り道、獲物を背負っている時と変わらないくらいの重さになっている。

帰り道なら、それも報酬に変わると思えば苦でもない重さだが、スタート時にこれでは完全に荷物持ち扱いである。


「大変だろうが、初めて一緒に冒険に出る時は新人が荷物の管理をすることになっている。

めげるなよ!」


強く励ますのはダイガーと呼ばれる蓬髪の男だ。

顔に魔物の爪痕が大きく三本走っていて、その爪痕が片目の瞼を切り取ってしまっているため、左目がやけに大きい。

怪我をする前なら童顔なタイプだったろうが、傷痕のせいでかなり迫力ある顔になっている。

ダイガーは身なりに気を使わないタイプなのか、魔物の毛皮を身にまとい、蛮族のような格好をしている。

武器も大斧のついたポールアックスと呼ばれる長柄武器と弓を使うらしく、そこもまた蛮族っぽさを増す要因になっている。


「はい、頑張ります!」


「ほら、そろそろ大門が開くわ、いくわよ!」


甲高い声で全員を促すのはビューマーだ。

女言葉を使う男性で細面、金髪を立て、病的に白い肌をしている。

身長だけならレイオーンより上だろうが、立ち姿は威嚇の声を上げる火食鳥のように見える。

紫色のローブで襟には七色の毛がついている。

腰には鞭を巻き付け、捻くれた杖を持っている。


「その威勢が最後までもてばいいけどな……」


ニヤニヤと笑いながら歩くのはヂータ。

銀の部分鎧にカイトシールド、シミターと呼ばれる幅広の片刃剣を装備したオレンジ髪を垂らした男だ。

はちきれんばかりの筋肉を誇示するように歩きながらヘルメットを被る。

ヘルメットは前面が空いていて、鼻の部分を守る鉄板が付いている。


「……。」


黙って大剣を担ぎ上げて歩き出したのはジャグアと呼ばれている。

赤銅色の全身鎧、赤茶色の長髪で美丈夫と言ってもいい整った顔立ちをしている。

この数日間のアリアの観察によれば、彼こそが『紅蓮の獅子』のリーダーなのではないかと見える。

基本的にレイオーンがリーダーということになっているが、いざ仲間になってみるとレイオーンは広告塔で、全員の動向を決めているのはジャグアの気分によっているように見える。

寡黙で好き勝手やらせているように見えるが、全員がジャグアを恐れている。

『風界の鷲』のライアスが先のゴブリン事案について怒鳴り込んできた時も、ジャグアが冷たい眼を向けた途端、全員が攻撃的になっていた。

レイオーンがなんとか矛先を逸らしていたが、そうでなければ刃傷沙汰になってもおかしくない雰囲気だったのだ。


レイオーン、ダイガー、ビューマー、ヂータ、ジャグアにアリアを加えた六名が今の『紅蓮の獅子』のメンバーである。


六名が南の大門を抜けていくのを遠くに見ながら、ウイングとモーリーもその後を追う。


しばらく街道を進むと冒険者は減ってくる。

さらに進めば、さらに減る。

街道は一本道なので、身を隠すのは横の樹海しかない。

樹海の奥地まで進む冒険者は街道もかなり進んだ先から入る。

自分たちだけのルートを独自に持っているものなのだ。

最初は楽だった尾行も、街道を先に進めば進むほど困難なものになる。

そのため、ウイングとモーリーは途中から樹海の表層を縫うように『紅蓮の獅子』を追った。

ヂータが振り向いて、辺りに他の冒険者がいないかを窺う。

ウイングとモーリーはその度に木陰に身を伏せるようにして息を殺す。

そんなことを三度、四度と繰り返してから『紅蓮の獅子』は樹海へと踏み入っていった。


ウイングは波動の精霊ラッシュのソナーの魔法を駆使しながら、『紅蓮の獅子』の動向を追う。

モーリーは樹海の入口の木にハンカチを結びつけて、後を追いながら途中、途中で木の幹にナイフで方向を標しながら進んでいく。


昼を過ぎた頃、ミルキルを先頭に他の面々が追い付いてきた。

斥候として『紅蓮の獅子』を追うのは、ミルキルとムースに交代することになる。

ウイングもモーリーも金属鎧を着ているために遠く見守るだけしかできなかったが、ミルキルとムースは軽装のためもう少し近付いて状況把握ができる。

朝が極端に弱いミルキルがいるための、ウイングとモーリーの先行偵察だったのだ。


それにしても『紅蓮の獅子』の行軍速度は早い。

アリアに重い荷物を任せているのもあるが、わざと足を早めているようだった。

もちろん、アリアは慣れない荷物を抱えての早い行軍に着いていくことはできない。

そうして遅れる度にヂータやビューマー、ダイガーといった面々に怒鳴られている。


「新人!おせえんだよっ!」


「は、はい!」


その度にアリアは無理に速度を上げる。

これは肉体的にも精神的にもかなり厳しい。

アリアはただ歩くだけで汗だくになり、周囲に気を配る余裕もない。


魔物が出たらどうするつもりなのだろうと、尾行する『白夜の蒼炎』の面々も固唾を呑んで見守るしかない。


そうして歩くと、斥候を務めるヂータが行軍を止める。


ウイングのソナーには、『紅蓮の獅子』の前方五十ミョーンほどに十の生命反応を捉える。


行軍が止まった隙にアリアがなんとか追い付く。

すると、ジャグアが怒りを孕んだ瞳でアリアを睨めつける。

アリアは訳が分からぬまま、ただ恐縮するしかない。

すると、レイオーンがアリアに近付いて耳打ちする。


「魔物が前方にいる。遅れているからといって迂闊に動くのは褒められた行為じゃない。

斥候の止まれの合図に従うのは当然だよ……」


残念そうにレイオーンは言う。

アリアは小さく「すいません……」と謝って、ますます恐縮してしまう。


ややあって、ヂータが近付いてくる。

いきなりアリアの胸倉を掴むと恐ろしい形相で睨む。


「てめぇ、俺が止まれって言ったら止まれよ!

ただでさえてめぇが遅いから予定が遅れてるのに、魔物がこっちに気付いたらさらに予定が遅れるだろうが!」


「す、すいません……」


ヂータは散々睨みつけた後、イライラした様子でアリアから手を放すと、レイオーンに怒鳴り散らす。


「おい、レイオーン!

お前がこいつを誘ったんだろうが!何なんだよ、こいつはよ!体力はねえ、指示は守れねえ、しかも、謝れば許して貰えるとでも思ってんのか?

こんな使えねえ新人が何の役に立つんだよ!」


「すまない。だが、彼女ならきっと頑張ってくれる。

もう少し長い目で見てやってくれないか……」


言ってレイオーンは頭を下げる。

傍から見たらヂータが怒鳴り散らす時間こそ無駄で、そんなに急いでいるなら荷物を分担して、速度重視に切り換えればいいだけの話だ。

レイオーンはアリアを守っているように見せて、その実、言葉の端でアリアを煽っていた。

こう言われてはアリアは無理でも行軍速度を上げるしかない。

後ろにウイングたちが居るということを知らなければ、早々に心は折れ、レイオーンへの依存度を上げていただろう。

だが、アリアには見えている。

だから、思うのは、ああ、こういう手を使うのか……ということだ。


一連の流れを聞いていたミルキルは胸糞悪いという顔をしている。

ムースは何かに祈るようにアリアを想っていた。


そうして、『紅蓮の獅子』は行軍を再開する。

アリアは負けん気を発揮して歩いた。

時折、振り返るレイオーンはアリアに爽やかそうな笑みを見せる。

もしアリアのレイオーンに対する依存度が上がっていたら、その笑顔を額面通りに受け取っていたかも知れない。

彼は自分を心配してくれている。勇気づけようとしているのだと。

レイオーンと目が合う度にアリアは笑みを返す。

だが、レイオーンが前を向いた時に思いっきり舌を出してやる。


その手には乗るもんですか!と表明しておく。

ひたすら歩み続けないと、すぐ遅れそうになる。

だが、ツラいものはツラい。

そういう時には後ろを振り返る。

アリアの本当の仲間たち。『白夜の蒼炎』の姿は見えないが、どこかから見守ってくれているはずだ。

それを励みに、何とか一マワリ目を歩き抜いた。


野営のためのテントを張る。

ようやくアリアは重い荷物を降ろすことができる。

だが、アリアの受難はまだまだ続く。

全員分の水袋を渡される。


「ここから一グミョーン〈キロメートル〉南に水場があるわ。

その水袋に全員分の水を入れてきて。

レイオーン、新人の護衛はよろしくね」


ビューマーが指示を出す。


「あの、水生成の魔法覚えてますけど?」


アリアが言うと、ビューマーが鼻白む。


「アンタね……夜中に魔物の襲撃でもあったらどうすんのよ?

飲み水の確保のために私の魔法力を使えとでも言うの!?」


「いえ、私も使えます!」


「バカじゃないの?何のためにアンタの足はあるのよ?

アンタの魔法力だって好き勝手に使っていいもんじゃないのよ!?

魔法はパーティーの貴重な戦力なの!そんなことも分からないの!?」


「え、でも、どこのパーティーでも魔法使いが飲み水を確保するのは当たり前にやってますし、生水は危ないから水生成魔法の方が安全だって、ギルドの講習でも……」


「はぁ……アンタがいるのはどこのパーティーでもなくて『紅蓮の獅子』なのよ?

新人は黙って言うこと聞いときゃいいのよ……。

何のためにこのトップパーティーに入ったのよ?

パーティーにはパーティーの流儀ってもんがあるでしょう?

新人は水汲みして、煮沸消毒して先輩の水袋を満たす。

それがウチのパーティーなのよ!分かったら早く行きなさい!」


キーキーと喚き立てるようにビューマーが言う。

一人だけ重い荷物を持たされ、ひたすら怒鳴り散らされ、正論すらも流儀の一言で片付けられ、さらにまた水汲みで往復二グミョーンも歩かされる。

これはイジメみたいなものだ。いや、みたいではなくイジメなのだろう。

徹底的に体と心を疲弊させる。そうして、命令を聞けと全員が繰り返す。

ウイングが聞いていたら、マインドコントロールなのです!と言うところだ。


アリアは渋々と従った。

レイオーンがついてくる。

護衛兼見張りなのだろう。アリアがズルをしないようにということなのだろう。


「アリア、辛いかい?」


優しくレイオーンが声を掛ける。

アリアは悔しかった。だから、かぶりを振る。

それから、笑顔を作る。


「いえいえ、これくらいじゃ、へこたれてなんていられません!

さすが、トップパーティーですね!やっぱり他のパーティーじゃ学べないことばかりです!」


顔は笑顔だが、皮肉のひとつも言いたくなる。なるべく皮肉に聞こえないように配慮したが、端々に刺が出るのは隠しきれなかった。

だが、レイオーンは鈍いのか、それともわざとなのか、無視して話し始める。


「アリアは頑張り屋だね。もし、何かあるなら僕に相談して欲しい。

なるべく力になりたいんだ!」


そっとアリアの手を取るとレイオーンはアリアの手を自分の胸元に持ってくる。


「レイオーンさん……」


一瞬、絆されそうになる。

やはり、アリアは疲弊している。

ガサガサと木の葉が揺れる音が響く。

レイオーンは咄嗟にアリアの手を放すと、剣の柄に手を掛ける。

アリアも瞬間で反応して、空の水袋を下に落とすとメイスに手を掛ける。


だが、それっきりだ。それきり葉擦れの音は聞こえない。気配もない。

二人はそそくさと水を汲むと、野営地へと戻っていった。


「あっぶないなぁ、アリア。

思ったよりも疲れてるみたいだね……」


ミルキルは完全に気配を消して、そう呟いた。


一方、野営地。


「ヂータ……昼間のアレはなんだ?」


ダイガーが焚き火に木をくべながら、ヂータへと視線を向ける。


「いや、ワリィワリィ、久々の上物だったから我慢出来なくてよ……」


「アンタ、仕掛けが早すぎるのよ……レイオーンが落としてからのはずでしょ……」


ビューマーもヂータを責める。


「でもよぉ、毎回レイオーンが一番手なんてズルいじゃんかよ……」


「なら、お前が女を調達してくりゃいい」


「無理言うなよ!俺の顔じゃ無理だよ……」


不貞腐れたようにヂータが言う。


「なら、文句言うな。

釣ってくるにもそれなりに苦労があるんだ。

二番をくれてやるから、それで満足しとけ」


ダイガーがぶっきらぼうに言う。


「あら、たまにはワタシだって二番が欲しいわ!」


「勘弁してくれよ!ビューマーは無茶するからお前の後じゃ、女抱いてる感じがしねえんだよ!」


「だって、女ってイジメたくなるじゃない」


「ジャグアはまた最後でいいのか?」


ダイガーが聞く。

ジャグアはその美しい顔を歪めて嘲笑う。


「ああ、汚しまくってグチャグチャにしてくれよ。

だが、いつも通り心は残せよ。

そういう女を慰めてやって、最後に叩き潰すのが楽しいんだ……ククッ……クククッ……」


整った顔立ちが歪む様は醜悪な怪物よりたちが悪い。

ジャグア以外の三人が押し黙る。

ジャグアは暗い愉悦に浸るひと時を過ごす。

三人は知っている。

邪魔をしてはならない。ジャグアがまた冷淡な仮面を被るまでは、邪魔を嫌うことを知っている。

そういう者はこの場にはもういない。

そのことも知っているからこそ、三人は美しき悪意が通り過ぎるのを待つのだ。

それぞれがそれぞれに歪みを抱えている。

その悪意が通り過ぎるまでは、自分の醜い欲望と対話しながら待つのだ。


しばらくして、ジャグアの愉悦のひと時が終わる。

ジャグアはいつもの冷淡な仮面を被ると三人に命じる。


「明日の昼からは、いつも通りでいい。

それまでは抑えておけ……」


「あ、ああ……」

「分かった……」

「承知してるわ……」


三人は答えてから、冒険者の顔に戻った。


そんな会話が交わされていたとは露知らず、アリアは水袋を抱えて戻る。

少量の携帯食料をもそもそと食べると、火の番をしながら水を煮沸消毒して、改めて水袋に詰めていく。

終わったら寝ていいと言われていたが、水の準備が終わったところで、深夜の見張りを命じられる。


ウトウトしようものなら、一緒に見張りをするダイガーに小突かれる。


この時にアリアを見守っていたのはムースだ。

どうにかアリアの見張りが終わったのは月が中天を大分越えた頃だ。

ムースの元に音もなくウイングがやってくる。


「まだ問題ないです?」


「ええ、でも……アリアまだ寝てないのよ……」


「それはよくないですね……ちょっとだけ手助けするです」


言ってウイングは呪文を唱える。

使うのはレンバート先生直伝の眠りの魔法だ。

ウイングの月明かりによってできた影から二本の蛇のように影が伸びていく。

するすると音もなく、ダイガーとアリアの背後から迫っていく。


「……っ」


マナの動きを異変として感じとったのか、ダイガーが腰掛けていた岩場から振り向くが、それは既に時を失していた。

ダイガーとアリアの影に接続した影蛇は一瞬で二人を眠りへと導いた。

アリアは座り込んだ姿勢のまま、ダイガーは身体を捻った体勢のまま岩場から滑り落ちて、上半身と下半身が逆を向くような格好で寝てしまう。


「凄いですね……アレは寝ているんですか?」


ムースが小声でウイングに聞く。


「これは制御が難しい魔法なのです……闇のマナを使った深い眠りをもたらす魔法……なのです……」


ウイングが脂汗を流しつつ答える。


「大丈夫ですか……?」


ムースが心配そうにウイングを見ていた。


「自分に掛けるのは簡単ですけど……他人の精神に働きかける魔法は流す糧の量を……加減しないと厳しいみたい……です……」


「はあ……魔物に使えたら最強なんでしょうけど、それだと厳しそうですね……」


「魔物に使ったことないから分からないです……でも、難しいかも……ですね……」


「でも、『紅蓮の獅子』の見張りが眠ってしまったとなると、魔物が来たら大変ですね……このまま残って見張りを続ける方がいいかもしれないですね……」


言って、ムースは『白夜の蒼炎』の野営地には戻らず、このまま見張りを続けることにする。


「一キザミ半〈時間半〉くらいだけ、お願いするです……」


ウイングは自分の感覚でそう告げる。

自分で使う時はそれくらいで充分に寝た効果が出るためだ。


そうして、一キザミ半後、ウイングは魔法を手放した。

それから、小石を拾ってアリアに投げつける。

コツっと小さな音を立てて、アリアの背中に小石が当たる。


「っんあ……」


アリアはキョロキョロと辺りを見回す。

月明かりに照らされた樹海の影、奥の方にウイングの顔だけが見える。

一瞬、ビクリと身構えるアリアだが、それがウイングだと分かると途端に顔を輝かせる。

ウイングはゆっくりと親指を立ててサムズアップして見せる。

アリアもそれにゆっくりと頷いて見せる。

ウイングはにっこり笑って、また影の中へと消える。


アリアは一度、自分の頬を叩いて、目をしゃっきりさせると、見張りに戻る。

やけに意識がハッキリしている。

ふと横を見れば、ダイガーが身体を捻った格好で寝ている。

どうやら、ウイングが魔法で何かしたらしいと思いダイガーを揺り起こす。


「ダイガーさん、寝ちゃダメですよ!ダイガーさん!」


「ぐがっ……む……イツツ……はっ!異常は?」


「いえ、特には……」


「そ、そうか……」


ダイガーは立ち上がってアリアに背を向けると、強ばってしまった身体を解す。

自身が寝てしまったことについては無視することにしたらしい。

そうして、朝が来て、『紅蓮の獅子』はまたアリアに荷物をまとめて持たせると樹海の奥に進んでいく。

アリアは精神的に安定したのか、朝から元気いっぱいだった。

だが、難癖つけてアリアを疲弊させようとする姿勢は太陽が中天を過ぎたところからが本番だったのだ。

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