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創造スキルは万能です~ソロでダンジョン深層まで攻略していた俺、配信に映ってバズってしまう~  作者: ターシ


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43 目指すはレベル100

思考・報告回、かもしれません。


 数日かけてアイテムや付与素材を集めていたところで、そういえば影山の言っていた隠し部屋を探すのを忘れていたことを思い出した。


(どうしようかな...。魔探石って言っていたか。たしかにあれば便利ではある。)


 影山が見せてくれた石は、魔物が近づくと光で教えてくれるものだった。

 俺は普段『気配感知』で索敵をしているが、魔物の中には85階層の中ボスのように感知を無効化してくるやつもいる。それを考えると、今すぐ必要ではないがあれば役に立つだろう。


 そう思い影山に隠し部屋の詳しい場所を教えてほしいというメッセージを送ったが、それに対してこんな返事が来た。


『実は何度か探索したんだけど、隠し部屋の位置は数日ごとに変わるみたいなんだ。前回見つけた場所は教えるけど、君が探すときにそこに隠し部屋があるかどうかはわからない。その場合は自分で探す必要があるよ。』


(...マジか)


 基本的にダンジョンは不変のものなので、ダンジョンの中がそこまではっきりと変わるのは予想外だった。激しい戦闘で木が倒れたりしても、いつの間にか元に戻っていたりする。


(そうなると、透視とかのスキルで無理やり見つけるしかないか)


 少し面倒だが、65階層を駆け回るしかないだろう。幸い65階層ならば戦闘スキルが少なくてもレベルや装備によるゴリ押しが効くし、非戦闘系のスキルを増やしてもいけるはずだ。

 60階層台は『嗅覚無効』や『暗視』スキルも必要だから、どうしても戦闘スキルは少な目になってしまうな。


─────────────────────────────────────

 

 そんなわけでダンジョン65階層に行き、一日かけてなんとか隠し部屋を見つけることができた。


 予定通り透視スキルを創りダンジョン内を駆け回ったところ、壁の向こう側に部屋がある場所を発見。

 そこをハンマーで殴ると壊すことができ、部屋にあった宝箱から『探魔石』を入手することができた。


(結構手間がかかったな...。一人で黙々と探していたから、やけに長く感じたし。)


 一応天譚九曜が発見したものなので、公開しない方がいいかと思い今回は配信をつけずに探索していた。


 ただ後で影山に聞いてみたところ、「天譚九曜から聞いた」と言ってくれれば配信に映して構わないとのことだった。

 70階層台、80階層台の隠し部屋を探すときはそうさせてもらうか。


 とはいえ、他の階層にも隠し部屋がある、というのは推測だ。あるかどうかわからないものを探すわけだから、結構な日にちがかかってしまうかもしれない。天譚九曜が長い間60~65で止まっていたのも、それが原因だったらしいし。


 ただ、レベル上げのついでと考えればそこまで苦にはならないと思う。どうせレベル100まで上げる必要があるのだから。

 なんせ、100階層にはレベルが100じゃないと行けないようになっているからな。


 99階層をなんとか突破し、100階層へと続く魔法陣を使おうとしたときのことを思い出す。

 突然ウィンドウメッセージのようなものが出てきて、そこには


『100階層へ行くにはレベルが100以上の必要があります。』


 と表示されていた。そしてそれが真実だと告げるように、どれだけ待っても魔法陣は起動しなかった。


(あの時はビックリしたな)


 まさかレベル制限や、ダンジョンからのメッセージがあるとは思わなかった。


 ただ今考えるとあれで助かったかもしれない。

 当時の俺はレベル80台で、過剰駆動を駆使しながら無理やり階層突破していた。あんなやり方で100階層に行っても、無事で済んだとは思えない。


 エリクサーがこの先にあるかも。という思いに囚われて、なりふり構わず進んでいたからな。

 先に進めなくなったことで以前の階層を探索しなおすきっかけにもなったし、巡り巡って配信をしたり、探索者の繋がりができたりもした。

 それはきっと良いことなのだろう。


(レベルが100になったとして、すぐに100階層に挑むか...?)


 幸いというか、99階層の転移石は確保している。なのでレベルが100にさえなれば、先に挑むことはできる。

 以前ならば迷いなく挑んでいただろう。だが冷静になった今、考えてみると。このまま一人で挑むのは無謀なんじゃないかとも思う。


 人数制限の法則というものがそのまま適用されるとしても、100階層は2人までなら挑むことはできる。ならば誰かが100階層に来るまで待って、そこで一緒に挑むべきか?

 だが即席の2人組になるし、100階層まで来るとしてもみんなチームだろう。相手だっていきなりチーム以外の人と組むのは困ると思う。


 だったら、せめて1人で挑むにしても情報を集めてからのほうがいいのか。誰かが100階層に挑むまで待って、それを見て対策を練ってから挑む、という方法。


 ...それをするなら、自分で挑んで撤退するのを繰り返したほうがよさそうだよな、転移石で帰るのならば30秒の時間が必要だから厳しかったが、今は帰還の宝玉がある。

 帰還の宝玉はリポップ期間があるので1つ手に入れるのに数日かかる。とは言えレベル100になるまでに溜めておけばそれなりの数は集まるだろうし、それを使って試行錯誤を繰り返せばいい。


(...まあ、それはレベル100になってから考えればいいか。)


 一応今のところは、レベル100になれば100階層に行って、様子見だけして撤退するつもりだ。


 ただまだ90階層台の探索を全然していないし、隠し部屋を見つける、という意味では70階層台も80階層台も探索し終えていない。

 それらの探索を終えてから挑むかもしれないし、もしも万が一、90階層台でエリクサーの素材を発見してエリクサーを作ることができたのならば。100階層に挑まずに、ずっとそのエリクサーの素材集めをしている可能性もある。


 俺の目的は寿命を延ばす薬、エリクサーの入手だ。それさえ手に入るのならば、無理に階層を進める必要もない。


(ただ、十中八九100階層に行かなきゃダメだろうけどな。)


 エリクサーの素材は、90階層のボスのドロップで手に入った。ならば次は100階層のボスでまたエリクサーの素材があるんじゃないかと考えている。


(だからしばらくはレベル上げ、アイテム集め、隠し部屋探し、とかだな。)


 やることが多いように見えて、実際はまったりなペースだ。明日は帰還の宝玉を取りに行くついでに、そこの遺跡を透視スキルとかを使ってもう一度探索してみよう。


─────────────────────────────────────


 そこからしばらく月日が経った。大学の長期休みが終わり、大学に通いながらの探索者生活が再開。

 この期間中にダンジョンアプリのニュースでは、他のチームの階層更新の情報が頻繁に載るようになっていた。


【天譚九曜、75階層まで到達】

【彩風三花、烈煌四雅の合同チームが天譚九曜に追い付き75階層に。合同は80階層まで継続か。】

【ダンジョン省雇用探索者の東雲迅、ソロで70階層に到達も、階層主に苦戦】


(ようやく追いついてきそうだな...)


 天譚九曜、彩風三花、烈煌四雅。その三チームが70階層を突破し、75階層まで到達したようだ。

 天譚九曜が70階層を突破した際には、影山からお礼の連絡が来ていた。どうやら俺の情報を上手く使って突破したらしい。


 75階層まで来たのなら、中ボスのからくり武者を乗り越えられれば80階層まで来るのにそう時間はかからないだろう。


(東雲はボスに苦戦か...。ソロだから仕方ないとはいえ、なんとか突破してほしいな。)


 少し前の配信で、70階層のボス戦の解説をしたところだ。同じソロだし、東雲にはそれを参考にして乗り越えて、追い付いてきてもらいたい。


(気になるのは彩風三花、烈煌四雅のチームだな。相当更新が早いが、大丈夫か?)


 その二つの合同チームは、二、三か月くらい前に60階層を突破したところだったはずだ。それがもう70階層を突破して、75階層まで来ている。

 たしかに60階層台は道さえ分かっていれば先に進むのはそれほど難しくない。だが、ただ階層を進めてもレベルや力が足りずに結局詰まってしまう。


 70階層のボスを突破したのならば全くの力不足ということはないだろう。だがどこかで事故が起きないか少し心配ではあるな。せっかくの深層到達チームなんだから、できれば欠けずに80階層、90階層まで来てほしいが...。


(でもあんまり他を気にしてはいられないな。俺は最近あんまり成果がないし。)


 ここしばらく、俺は地味な探索生活を続けていた。アイテム集めはもちろん、隠し部屋のためにひたすら遺跡をウロウロしたり、レベル上げのためにずっとリザードマンの集団と戦ったり...。


 ちなみに80階層台の隠し部屋は、見つけることはできたが中に入ることができなかった。


 87階層の遺跡で『透視』を使い、奥に部屋がある場所は見つけることができた。だがそこの壁は壊すこともできず、他に入り口のような場所もなかった。

 影山から隠し部屋のことを話す許可をもらったので、配信をしながらコメントとも話してみたが


:地面を掘り進むとか?

:どこかにスイッチあったりは?

:特定の動きをしたり、合言葉唱えるとか

:遺跡の壁に書かれている文字らしきものを解読したらわかったりしない?

:実は目の錯覚で隠し部屋なんてないのでは


 といった具合だった。

 だがどれも違うようで、隠し部屋への道は開かなかった。なのでその隠し部屋は保留状態だ。


 ヤマタノオロチに関しても、あまり状況は進まず。『巨大爬虫類特攻』の予備装備も揃え何度か挑んだが、やはり時々武器が破損してしまい、そのたびに戦いが終わればまた装備集めをする。といった具合だ。

 特に黒の頭を攻撃すると破損が起きやすい。やはり物理特化は硬くて厄介だ。


 ただ、慣れもあるだろうが『巨大爬虫類特攻』の剣の方が戦いやすいと感じてきている。再生がないというのは大きいし、武器の破損を気にしなければ過剰駆動で一気に押し切ることも可能だ。

 ヤマタノオロチは、あと一手何かがあれば勝率が上げられそうだ。その何かが見つからないのが問題なんだけどな...。


 そんな中でも、着実に目標に近づいているものがあった。

 ドーピングアイテムや帰還の宝玉は収集の甲斐あって必要数揃ったが、そのことではない。


 そう、レベルだ。


(今のレベルは98...。多分もう少しで99になるだろうし、あと2週間くらいでレベル100になれそうだな)


 その予想通りそれから3日後に俺はレベル99になり、さらにその10日後には、レベル100への仕上げとして80階層のブルーオーガへと挑むこととなる。

 だがそこで起こった出来事はいつもの80階層の戦闘ではなく、予想外のことであった。



次回は4月2日(木)更新です。

最近色々情報が出てきてその全部を進行させると進みが悪くなるので、バッサリ時を進めました。

この期間中の出来事は、何かのSSとかで書くかもしれません(何か気になるのがあればですが)

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― 新着の感想 ―
人数制限かかるんじゃ、結局ソロで挑んでる奴しか最深部まで到達できないんだな 普通はチームで挑んでるんだから、そこでほとんど詰んじゃうわ
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