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10.「2箇所目」張り合う食事と魔物の楽しみ

この作品はフィクションです。

「で、何にするんだ?」


隣同士席に付いたところで、アルジがいつもの質問を問いかけてくる。


「そーだなー。何にしよっかなー。」

「………。」

「うーん、悩むなー。どうしよっかなー。」

「………。」


わざとらしく言いながら横目で少女の様子を窺う。


「………。」


こっちを睨んでいた。物凄く。

食事をとるところで、そんなに睨むか?ってくらい、物凄く。


「ちょっとー。そんなに睨まないでよー。」

「………。」

「そんなに睨まれたらさー。」

「………。」

「恋しちゃうでしょ?」

「なんでだよっ!?」

「あ、違うや。恋してるのはキミの方だったね。」

「なんでだよっ!!!!」


大したボケでもないのに、椅子から立ち上がって全力でツッコんでくれる少女。いやはや有り難い。


「おい、」






「…そんなにギャーギャー騒ぐな。」


「………、す、すんません。」

「あははー、怒られてやーんの。」


お前のせいだ、と文句をたれて、少女は再び着席した。


「…で、どうすんだ?注文。」


再びアルジの問い掛け。


正直、注文するものは決まっているが、私はそれを言わない。


何故か。


少女が先に注文するのを待たなければならないからだ。


当然、レディーファーストとか、そんな理由ではなく、


「………。」


少女もこちらの思惑を理解しているのか、なかなか口を開かない。お前が先だ、と言わんばかりに睨みつけてくる。


スルーするけど。




…………………………、




…………………………………………………、




…………………………………………………………………………、






「……………おい。」








「…………うどん。卵入りで。」


よし、勝利。


痺れを切らしたのか沈黙に耐えられなくなったのか、はたまたアルジのプレッシャーに負けたのか。少女が先に注文をしてくれた。


「じゃあじゃあ私はね、うどんに卵とかき揚げ。」


すかさず注文を入れる。彼女の注文に、一品追加して。


「こ…、このヤロ…。」

「これでよろしく」

「待った!!」

「を?」

「うどんに、卵とかき揚げと、あとかまぼこも追加で!!」

「じゃあじゃあ私は、うどんに卵とかき揚げと、かまぼこに海老天も追加で。」

「〜〜〜っっっ!!!」


唐突な海老天追加に声を無くす少女。こんな序盤で高級具材を注文されるとは思わなかったのだろう。

もっともこの屋台は、何をどれだけ注文しても、支払う料金はこちらにお任せ、なのだが。





私が一品上乗せすると、彼女もさらに一品上乗せしてくる。だから、こちらもさらに一品追加する。すると彼女も…、という、ステキなループ。これが、彼女と食事をする醍醐味であり、楽しみ。


いきなり全部のトッピングを注文したり、相手の注文に乗っかっていかないのは、無粋。私は、じっくり楽しみたいのだ。


食事の楽しみは、食べる前から始まっている。



年末疲れで眠い…

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