曇天
くしゅん。花粉が飛び交う季節。
春は涼しい気候で過ごしやすいのだが、鼻水が少しばかり出てくるのが気にくわない。
俺はこの高校の上位コースに入りたかったのだが、落ちて普通コースに行くことになった。ここは女子生徒いない。あたり一面、黒い学ランでいっぱいだ。勉学や部活に専念するために敢えて男子校に入ったのだが、
少しばかり紫の制服を見たい。
覚悟していたが、女子生徒がいないだけでこんなにも華がないのかと悲しくて泣き出しそうになった。まるで真っ暗闇の箱の中に閉じ込められた気分だった。
今日は部活選び説明会初日。俺は小学一年生から中学三年生までサッカー部に所属していたが、A、B、CチームあるうちのCチームだった。オフサイドを覚えたのも中学校に入ってからだった。サッカーのルールすら曖昧でなんとなく続けてしまっていた。ディフェンダーのセンターバックが多かったが、身体で守らず足を出して抜かれ点数を入れられることが多かった。中学三年生になっても自分でボールはとれず、うまい人がフォローに来るまでの時間稼ぎくらいしかできなかった。
そんなこともあり、サッカー部から違う部活に入部したいと思った。
まずは、演劇部の見学にいこうと思った。幼いときから発表会の劇で主役をやっていた。大きなカブのカブ役という正規の話では存在しない斬新な役だった。しかし、練習の末何とかやりとげた。また、父親の影響で有名演劇団の歌がを毎日のように聞いていた。また、有名演劇団の動画を見ることが多かった。その影響もあり、演技というものに少しは興味があった。演劇部の扉を開くと、爽やかイケメンという言葉が似合う同級生と複数人の先輩部員がずらっと並んでいた。




