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71 罵詈雑言への返答

 キョーコが依頼票に手を伸ばすと、男は突っかかってきた。なぜ?キョーコの背後にいるの?痴漢かしら?手つきが怪しい。おしり撫でてない?


「おい!今の話聞いてただろ!」


「はい。私の袋はいっぱい入りますよ?夢も詰まってますから。問題ないですよ?」


 男の忠告など右から左のキョーコは無視して剥がした。やるぜ。そこに震える。憧れる。まだついてくるよ?この男は。ストーカーかしら。やだこわい。手つきと目付きが怪しい。


「お姉さん。これ受けます。あと、この人私に付きまとうの。触ってくるし…ちょっと怖いのでギルドから警告してくれませんか?」


「はい。ありがとうございます。それと付きまといに関して、パーティーに警告しておきます。"世界の果て"のマークさんですね。パーティーリーダーに警告、及び謝罪させます」


「はぁ?なぜ?俺たちの依頼だぜ?それをこいつが横取りしたんだ!!」


 男は世界の果てという名のパーティーのマークという男だった。見た感じだと30前後、細身でつり目、細い髪が将来を予感させる頭、パーティーはランクが高そうだけど、こいつはそうでもなさそう。パーティーのリーダーが屑だったらどうしよう。実験する?


「お姉さん、この荷物はどこにあるの?」


 キョーコがマイペースだ。そしてマークが付きまとい続ける。


「おい!聞いてんのか!!」


 マークがキョーコの肩、及び胸ぐらを掴んだので、軽めに蹴りあげた。やべ。ミスリルの甲当て着けてた。てへ?


「ふぎょ!?おおおぉぉぉぉ!?」


 良かった。潰れてないね?私ぐらいだと感触でわかるよ。


「きゃー!!この人痴漢です!!ひぃぃぃ!!いやあぁぁぁぁ!!」


 キョーコが蹴りあげたのを見届けて悲鳴をあげる。


「スタァァァァァップ!!お前はビッグシティとその住民に対して罪を犯した。釈明はあっても痴漢は極刑だ。連行するぞ?」


 衛兵さんが股間を押さえて踞るマークを連行した。


「お嬢さん。辛いだろうが、こいつに何をされたのか、この女性衛兵に、話してくれないか?空いてる部屋を借りても?」


「はい。そこの会議室使ってください」


 ギルドの受付のお姉さんが指差す方向には部屋があった。キョーコと私と、女性衛兵さんが入る。


「それじゃあ、あいつにはなにされましたか?」


「ううう、ひっく、ヒック…胸を触られて、怒鳴られました。嫌らしい目付きでなめ回すように見られました。あと依頼票を剥がそうとしたら、おしりもさわられました」


「うう!?なんて卑劣な男なの。辛かったね。もう大丈夫だからね?」


 女性衛兵さんがキョーコを慰めていると、扉がノックされる。さっきのギルドの受付のお姉さんとガッチリした40位の男性。清潔感があるね。そしてキョーコはアクトレスだ。


「こちら、このビッグシティの冒険者ギルドのギルドマスターです」


「うちに所属する冒険者が迷惑をおかけしました。まず、私から謝罪をしたいと思います。申し訳ありませんでした。世界の果てはもうじきここへ来ます」


 ギルドマスターの謝罪を聞くと再び扉がノックされる。部屋へ入ってきたのは男性3人、女性3人だ。そのうちの男性、この人も40位かな?こいつも目付き悪いな。


「この度はすまなかった。あいつのやったことはどうか許してやって欲しい」


「ちょっと待って。許してやって欲しいですって?いい加減にしなさい。痴漢を犯したんですよ?罰として利き手を切断します」


 衛兵さんが頑張ってくれてる。


「そうですよ。あなたから厳しく警告をしなくてはいけなかったんですよ?その前に私の目の前で胸を触ってましたから、白昼堂堂とさわってましたよ?言い逃れできません」


 受付のお姉さんも頑張ってくれてる。


「ふん!どこにさわる胸があると?物理的にできんだろ?」


「はは!うまいこと言うな?まな板では揉めないな」


「ほんと、まな板なのに触られたって?自意識過剰だよ」


「恥ずかしい!実に恥ずかしい。でも肩コリはなさそうね?」


「本当だよ。私なら言えないな。ま、私はおっぱいそこそこあるけどね?」


「そうだな、うちのメンバーにこんなに揉みがいのある胸があるのにな。なんでまな板を揉むの?できるの?」


 目付きの悪い男が、禁句を口にした。そして口々にキョーコに対して罵詈雑言を並べる世界の果てのメンバー。ゲラゲラと不敵な笑い声に混じって、ぷちんと何か切れた音が私には聞こえた。


「おい!ギオル!それのどこが謝罪だ!!」


 ギルドマスターが目付きの悪い男を叱りつける。男の名前はギオルか。


「ふふふ?おい?お前は触れてはいけない部分に触れたな?そこに触れるってことは、後は命のやり取りしか存在しないって事を分かった上で言ってるんだな?その喧嘩買った!」


 キョーコが切れた。今後まな板って言わないようにしないと。


「ギルマス、今の二人の口上で決闘の条件が整ってしまいました。どちらが死んでも恨みっこなし。世界の果てのギオルさん他 対、こちらのキョーコさん、マチルダさんは決闘をしなくてはなりません……衛兵さんもわかると思いますが、決闘の結果が分かるまでは、痴漢をしたマークに刑は執行できません……」


「はい。痛いほどわかります。一応逃げないよう拘束はしておきます……あまりにも姑息だな?世界の果ては…」


「すまない。こんなのが今はこのギルドで一番大きなマジックバッグ持ちなんだよ…ビッグシティの冒険者ギルドも末だな」


 あれ?向こうは六人か。こっちは私とキョーコだけなの?


「お姉さん。私とマチルダ二人と向こうは六人なの?」


「はい。口上が出揃った時点、その場にいたメンバーによるデスマッチとなります」


 残念だったな。メアリー。デスマッチ参加できないって。うはは?蹴るぜ?男女平等だ!!蹴りあげる!!



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