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心がわかるDKとわからないJK  作者: 碌寺紫葛
第2章 体育祭前~合コン後

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第27話 キャパオーバーしたJK & 登場人物まとめ

心がわかるDKとわからないJK

第2章 体育祭前~合コン後

第27話 キャパオーバーしたJK & 登場人物まとめ

ふと思った。「なら、ぼくは?」柏原さんに必要な人の条件と一致している。

こちらはお願いがある、柏原さんは協力関係を続けられる人がほしい。対等じゃないか?


「は?」


勢いがある「は?」だったな。


「返事はやいです」

「いや、だって、は?」

「あ、キャパオーバー?」

「オーバーさせてるのは誰!?」

「ごめんなさい」


 思わず口に出してしまった。だって、柏原さんが望んでいる関係って、今ぼくたちがやっているもの、そのものじゃないかな?


「……藤くんが、カレシ?」

「い、いいと思うんだよね。お互いに事情を知ってるし、柏原さんから誰かを好きになるのが難しいなら、その、付き合うことから始めちゃう、とか」


何言ってんだろ。「付き合うことから始めちゃう」とか、前にぼくが否定してたじゃん。

なんか、誠意がないとか言って、たかにバカにされたじゃん。

でも条件と一致しているのは事実。これに柏原さんは気づいていたんだろうか。

ていうか、柏原さんすごく真剣に考えてる。止めて、熟考しないで。


「 ……アリか」

「え!?」

「発案者が驚いてるのはなんで」


まさかの、アリなんだ?


「だって、賛成してもらえるとは思ってなくて」

「あたしのこと、なんだと思ってるわけ」


 なんだろう?視えないのに分かる人?ちゃんと人付き合いのために愛想笑いが出来る人?本当は毒舌だけど言わないように努力してる人?


「ぼくより、頭が良い人」

「藤くんより頭がいいんじゃなくて、藤くんが天然なだけ」

「ぼくって天然?」

「その顔が天然の人の顔だよ」


 天然の人の顔ってなんだ?見当がつかないので、柏原さんの方をみたら唸っていた。腕を組んで分かりやすく、悩んでいた。


「うん。アリ寄りだね」

「ほんとうにいいの?」

「アリって言ってんじゃん。断られたらどうするつもりだったの」

「断られる覚悟を持っていいました」


 ぼくより頭が良い人なら、ぼくのアイディアは否定してくるのかなって。


「玉砕される気で言ったの、マジ?」

「うん。言った後から緊張してた」


 思わず口に出してしまったけど、自分で言ったことをもう1度考えたら、ちょっと心臓が早くなった気がする。


「ていうか、そっちこそあたしでいいの?自分で言うのもなんだけど、かわいくないよ」

「かわいく?あぁ」

「フォローしないんだ。しなくていいけど」


 柏原さんが可愛い?なんか柏原さんのための言葉じゃないような気がする。


「柏原さんって可愛いより、かっこいいのイメージ強いから」

「……」

「ごめん、嬉しくないよね」

「いや、その。ちょっと、血筋を感じてしまっただけ。気にしないで」

「?」


血筋?何の話だろう。


「じゃあ、付き合おうか」

「本当にいいんだ」

「合理的だよね。話がしたいからカレシと会ってくる、これだけで話し合いの環境が作りやすい」

「基本、作戦が上手く動くか、なんだね」


よかった。ぼくが提案したことだけど、カノジョできちゃった。え、どうしよう。


「ふふ」

「え、今度は何の笑い?」

「いや、なんか、2人で海に来ると、話が進むよね。なんでだろ」

「そういえば、そうだね」


 ぼくに協力してくれるときも、体育祭でも頑張りたいって伝えられたのも、柏原さんの目的が少し見えてきたことも、カノジョができたことも、全部この海の前だな。


「じゃあ、よろしく、カレシさん」

「うん。よろしく」

「てかどうする?誰かに言う?」


 あ、そうか。付き合うことくらいは誰かに話しても問題ないのか。完全に隠す必要がなくなったんだ。でも、言いたい人がそんないるわけでもないしな。


「うーん、別にアピールしようとは思わないんだよなぁ。仲良い友達数人かな」

「あたしもそんくらい。というか、言いたいていう気持ちもない」


 ぼくと同じようなスタンスだな。まあ、全方位に示してくるカップルに対して、別にいい印象はなかったみたいだし、内々で済ませられるなら、それでいいのかな。


「柏原さんはさ、好きな人を見つけたいんでしょ?ぼくと付き合っても自慢にならないんじゃない?」

「言ってて惨めじゃない?」

「ちょっとだけ……」


 別にぼくはイケメンとか、優秀なわけでもないし、めっちゃいいカレシではないだろうな。でも、柏原さんはそういうの気にしないだろうな。


「あ、誰かに言ったら教えてほしいかな。この人は知ってるのか、て把握したい」

「わかった。柏原さんの方も教えてほしいな」

「OK」


 教えるのはいいんだけど、柏原さん、たか以外の人覚えてるのかな?


「ねえ、学校でも話す?まあ、夏休みの間はそこまで考えなくてもいいけど」

「……ぼくたち、特に話せることないんじゃ?」

「たしかに。作戦のことは大っぴらに話せないし」

「あと、今思ったんだけど」

「うん」


本当に今この瞬間に思った。


「合コンに参加した人たちには、ぼくたちが付き合ったこと、バレやすいんじゃないかな」

「たしかに!」

「言うかは任せるけど、言わなかった場合で学校で話してたら、勘ぐられるかなって。あと、帰り一緒とかでもあるかな」


 今日参加した人たちは同じクラスの人もいる。特に、空井と坂下さんに知られたら、なんか言ってきそう。


「もしかしてきゃー、とかいう子たちの思考を理解して、行動しなきゃいけないなんて、やだな」

「噂話すきじゃない?」

「噂話で盛り上がらなきゃいけない空気が嫌い」

「……話のネタにされるのは」

「もっと嫌!」


ぼくも嫌だ。本当に仲が良い人にしか話さないようにしよう。


「学校ではあんま会話しない方針で」

「ぼくもあんまりいい気分しないから、それが合ってるかも」


なんとも消極的だな。本当に、柏原さんがカノジョになったんだよな?


「……よし、帰ろ」


あ、帰るんだ!?


「う、うん」

「……言っておくけど」

「はい」

「別に、スキンシップしたいとか、キスしたいとか、そういうのを求めてるわけじゃない」


そうなんだ。え?ますますカレシが必要である意味が分からない。


「変なこと言ってるのは承知の上です。でも、お互いに変なことを言う関係でしょ?」

「!」

「それが、表面上カレシとカノジョになっただけだよ」


そうだね。ぼくもだいぶ変なことを言ってる。柏原さんが真剣に受け止めてくれるから忘れそうだった。変わらないんだ。名前と一緒にいる理由が用意されただけで、春からやってることは変わらない。

変わろうと思ってたのに、柏原さんといれることが変わらないことが、ちょっと嬉しい。


「うん。あらためて、よろしく」

「よろしく」


こうして、数カ月遅れた高校生デビューをかますのでした。



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★登場人物まとめ★

柏原壱華(かじわら いちか)

本作の主人公その1。高校1年生の女子。

知りたいことがあるので、自分のことが好きな人を探していた。

だが、①どうやって見分けるのかも不明。②自分はモテないので待っていても意味がない。③顔を覚えるのが苦手なので、関わりが薄い人達の情報を管理するのが困難。

そんな感じで諦めかけていたところに藤和葉が現れたので、乗っかってしまった。後悔はしていない。


藤和葉(ふじ かずは)

本作の主人公その2。高校1年生の男子。

人が考えていることが“視える”、何を感じているか“視える”、心がわかる。

これから、この“視える”ことにどうやって気持ちを整理していいかわからない。

何もしないと視えてしまう。ずっと視ないように気を張っているため疲れる。

自分以外に自分みたいな人がいないかなんて思っていたところに柏原壱華が現れたので、声をかけた。乗っかってくれて、心の底から感謝している。


坂下杏南(さかした あんな)

柏原壱華と同じクラス。高校1年生の女子。

陽キャ集団にいる、あざといかわいさの持ち主。でも女子の友達もたくさんいるので、あざとさを使い分けている世渡り上手。

合コンで藤和葉を狙っているような発言をしたが、他の子が狙っていない男子を言っただけなので、本気ではない。


空井上(そらい のぼる)

藤和葉、高倉と同じクラス。高校1年生の男子。

陽キャ集団にいたり、一人でいたり、自由人。空井から何もしなくてもモテる。

たとえカノジョであっても、空井が築く人間関係は薄くなりやすい。

合コンで柏原壱華が気になるという発言をしたが、割と本気。あんまり関わったことがないタイプなのも本当。カノジョにしたいかと言われると「まだわかんない」。


高倉(たかくら)

藤和葉と同じクラス。高校1年生の男子。

藤和葉とは中学から一緒に行動しており、付き合いの長い友達。

ノリがいいので友達は多いが、藤和葉は絡みにいきやすい。でも藤和葉の方が何かを隠している節があるのでちょっと不満がある。

合コンでは好みの女子がいなかったのでアタックには行かなかったが、そもそもの好みがラノベに出てくるような女子なので、現実を見ない限りカノジョができない。


八乙女実(やおとめ みつ)

柏原壱華と同じ部活。高校1年生の女子。

悪ふざけをしない程度にふざけるのが好き。柏原壱華を気に入っている。

幅広いジャンルのオタクをしている。非オタクと話すときは抑えようとしているが、オタクらしい喋り方が隠しきれていない。

夏休みに入ったらコスイベ行って写真撮って、大作のコラージュを作るんだ!と意気込んで課題の存在がどこかに忘れ去られる。


萩之(はぎの)

柏原壱華、八乙女光と同じ写真部所属。高校2年生の女子。

優しくアドバイスもしてくれる、人当たりのいい先輩。年下をかわいがりたいお年頃。

先輩と話すのも好きなので、学年を超えた橋渡し役になっている。


〇写真部部長

柏原壱華、八乙女実と同じ写真部所属。高校3年生の男子。写真部の部長。

現在、柏原壱華の作戦における「最有力候補」。

みんなから「部長」と呼ばれているため、名前で呼ばれる機会を失っている。


〇写真部1年生

柏原壱華、八乙女実、相田、濱辺

 ●相田

  女子。ばっさり物事を言う。「撮り手に回ったら、撮られずにすむでしょ?」の考えで写真を撮っている。

 呼び方→柏原ちゃん、みつ、濱辺ちゃん

 ●濱辺

  女子。柔らかい喋り方。周囲の人間のオタク率が上がると、ネット老人会みたいな喋り方になる。

 呼び方→壱華ちゃん、八乙女ちゃん


〇合コン参加メンバー

主催:空井、坂下

男子:野沢、高倉、藤

女子:石川、深守、柏原

※合コンで初めて名前が出た人たちは、そこまで重要人物ではないです。今のところは。

体育祭後に名前が増えましたので、登場人物まとめのようなものを作ってみました。


このお話で「第2章 体育祭前~合コン後」は終わりです。

次のお話から第3章になります。

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