魔王家の動乱ー10 インフェナ、動乱邂逅ー2
久しぶりに書いてて、口調こんなんでいいのかってなりましたけど、最初と変わってんじゃん、おかしいじゃんって思ったらバンバンいってくださいね。
メイドや諸々の使用人たちのたちの控室である、使い魔の間には秩序然として全員が無言で直立していた。
使用人たちの前に立つのは、一見淑やかな背中に翼を持った天使のような女性であった。
しかし次の瞬間、彼女――セイレーンは素朴な美を感じさせる顔をくちゃくちゃにして怒鳴った。
「どうなっているのです!」
「ひっ……しかし、置手紙以外なにも……」
叱られているのは言うまでもなくノームだ。
ノームの朝の任務はインフェナを寝室から食堂まで無事に送り届けることだ。
それが達成されていない今、どんな厳罰を食らうか、ノームは全身の毛がよだつのを感じた。
「ですから!それを探すのが貴女の仕事であると言っているのでしょう!?」
「ひっ!!申し訳ありません!!」
ペコペコと何度もセイレーンに頭を下げるノーム。
それにセイレーンは溜息を吐いた。
ノームの実直さというのは重宝してはいるがそれと同時に難儀もしているのだ。
「私に謝ってどうするのですか!主をお支えするのがメイドの仕事、今すぐ探してきなさい!!」
「は、はい!!」
ノームはあたふたとしながら、セイレーンに一礼すると転びそうになりながら走っていった。
「皆さんも、考えたくはありませんが、これが忌むべき人間の仕様かもわかりません。皆さんも、全力で捜査にあたるよう!」
「「「「「「「「「「はっ!!!!!!!!」」」」」」」」」」
薄暗い、リタ―ナスの寝室。
豪奢にあしらわれた天蓋付のベットに腰かけたリタ―ナスは手に持ったワイングラスに並々と注がれた鮮血のような紅いワインをゆっくりと回す。
《禁忌術》の領域である魔法具を使い、虚空に映し出した映像を見てリタ―ナスは口を開いた。
「あら、どうやら動き出したみたいよ、スルターン」
「きひひ、これで愚禿の労も報われるというもの。ですが、まだこれは時期尚早なのですよ」
リタ―ナスのその言葉に、音もなく現れたスルターンは恭しく、跪いてみせるとそういった。
「そう、言いたいことはわかったわ。でも、どうするのかしら、私が言ってあなたはその間に次の手を打てるというの」
「きひひ、もちろんでございますよ。いや、むしろ私が打たなくとも予定調和となりそうですがな……きひひひひ」
しわがれた声には目もくれずにリタ―ナスは魔法具を操作すると、あるところでその手は止まった。
映像を見ながら、センスを開くとその口元を抑える。
だが、その口元には隠し切れないほどの愉悦の笑みが浮かんでいた。
「ふふ、その通りなような。これは面白いことになりそうだわ。せいぜい、私の手の内で踊るがいいわ、ノーグルーサ、私の愛する姉よ、ふふふ、ふはははは」




