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最終決戦ー2

衝撃の展開。

ってな感じで今日は。終焉の焔です。

衝撃の展開っていっても魔王様編が始まるとかそういうのじゃ無いですよ。

まだまだ将が主人公でいきます!

「私の声に心を委ねなさい」


唐突に聞こえてきた声は包み込むように柔らかくそういった。


「お前は誰だ?」

「そんな事はどうでもいいわ。ただ、貴方は今ここで倒れてはいけないでしょう?」


少女の声は将の質問に答えずに核心をついた。


ーーそう、今は立たねばならない。今も苦しんでいるミルシェアの為に。


「ああ、そうだ。闘わないといけないんだ」

「でも、今貴方が再び戦った所で勝てないのではないの?」

「そうだが……」


将はその少女の言葉に言葉を濁した。


先刻の魔王は将を圧倒していた。それは気力だけでどうにかなる事ではないと将にも解っていた。

だから将は聞いてみようと思った。声だけで顔も名前も知らぬ少女の言葉を。


「貴方は勝ちたい?」

「ああ」

「どの位?」

「言葉では表せないくらいに」


将の言葉に少女は愉快そうに笑った。

ーーそれは声の少女が初めて将に感情を垣間見せた瞬間だった。


「面白いわね、君。いいわ、力を貸したあげる」

「お前がか?」

「失礼ね。人が力を貸してあげるというのだから素直に喜びなさい」

「ああ、すまない」

「まあ、いいわ。私の言う通りにしなさい、いい?」

「ああ」


少女の言葉に将は一縷の望みをかけて頷いた。






目の前にいる少年はーー自分を圧倒しているものは何なのか。

リーズライトでさえも自分と互角かそれ以下だというのに何なのだ。


ヘルドラシル・シュターデーーヘルドは困惑した。


少年は明らかに先程までと気力、瞬発、反応、攻撃力といった全てのものが段違いに上がっている。

そして彼は、自分すらも軽く凌駕しているのだ。


どの最上位魔法も容易く受け流されてしまった。

今では攻防が逆転しつつある。


少年は懐に飛び込んでくると先程、再び錬成して居た剣ーー今度はただの日本刀だがーーを横一文字に薙いだ。


ヘルドはそれをかわそうと身を逸らし、反撃しようと右拳を突き出すが隙だらけになった鳩尾は相手の格好の的となる。将はそこに容赦なく膝を叩き込んだ。


リフレクターは紙のように貫通され鈍い痛みがヘルドに響く。

ヘルドは血反吐を吐きながらバックステップで間合いを取り直すと息を荒げながらも攻撃の手を緩めなかった。ここで攻撃の手を緩めれば一気に持っていかれる。そう、経験が言っているのだ。


「《窮撃の炎牙(フレイムケルベロス)》」


ヘルドは底をつきかけている魔力を振り絞り、黒焔(こくえん)幻獣(ケルベロス)を召喚した。

幻獣は一度咆哮すると将に向かって火球を打ち込みながら猛突した。


火球は将に殺到するも次々にテンポ良く切り捨てられる。

最後の一つを切ったところで幻獣が焔の牙を将に突き立てまいとその大口を開き飛びかかったが刀で喉元を突かれて息絶えてしまう。


流石にこの程度のーー最上位魔法ではあるがーー召喚獣では時間稼ぎにもならない。

だが、息を整える事は出来た。


次に全てを賭ける!


ヘルドは一足飛びに間合いを詰めると右拳を振りかざす。

だが、それは刀で軽く弾かれ軌道を逸らされる。


するとヘルドは此処だとばかりにもう片方の拳で将の鳩尾を狙う。

ーーだが、将は瞬間的に鋒を返すとヘルドの左拳目掛けて刀を突き立てた。


左手に感覚が無くなるほどの痛みが走る。が、そんな事にはかまっていられなかった。


ヘルドは刀を抜けないでいる将に右拳を叩き込んだ。

抜群のタイミング。これから逃れるのは不可能だろうとヘルドは不敵な笑みを浮かべた。


ーーだが、その笑みは一瞬にして消え去った。


そこに将は居なかったのだ。


「な!?」


焦りと絶望に動かされヘルドは背後に振り返るとそこでは将が刀を右から横一文字に薙いでいた。

ヘルドは守る術もなくその刀に身を委ね、死を覚悟した。


だが、その刀は優しさを持っていた。ーーそう、峰打ちだ。


強かに打ちつけられたその刀は少女の全身に鈍い痛みを与える。

少女はその衝撃に耐える事ができずに膝をついた。霞む視界の中、自分を倒した唯一の男を見る。


その瞳には魔王として負けた屈辱という念というよりももっと良い尊敬の念が宿っていた事に少女は気付かないまま意識を失った。






地面に倒れ込んだ少女を見て将は刀を杖代わりに地面につきそれに身体を委ねる。

自分が勝てた事をまだ実感出来ておらず額に浮かぶ汗を拭いながら先程の少女の言葉を思い出す。


『勝ちたければ、イメージしなさい。全身に魔力を漲らしていき、身体を楔から解き放っていくそんなイメージをーー』


その時、イメージだけで何が変わると将は言いたげだったが少女に習うより慣れろと一喝されたので目と口を閉じてしてイメージした。


心臓を起点とし腕、脚と、各所に魔力を漲らせていく。

指の先まで漲ったが、まだだ。将は骨の髄まで魔力を染み込ましていく。


ーー段々と身体が軽くなっていくような気がした。


闘える。これなら。


将は閉じていた瞳を開いた。


すると目に入ってきたのは圧倒的な情報だった。

相手が見えていなくても動作、心拍数、感情までもが伝わってくる。


ーーそう、将はカンスト能力という最強の能力上手く扱うための能力いわばパソコンを動かす為に必要なOSを手に入れたわけだ。



そんな事はつゆ知らず。刀をそのままに座り込んでいた将はこの少女をどうするか悩んでいた。


このまま生かしていたらまた自分が殺されかけるかもしれない。

だが、殺すのも憚られるというものだ。


少し俯いて考えた将は、ぽんっと手を叩いた。

そしておもむろに少女に近付くと魔法選択の空間ウィンドウを開き魔法を探しだす。


そしてある魔法の所で探す手を止めるとポチッと虚空を一つ押した。


眩い光が少女を包む。将はそのあまりの眩さに目を背けた。


光が晴れると少女がいた場所にはその少女より幾分か年の低いだろう少女ーーいや、幼女と言った方が正しいだろうーーがちょこんと座っていた。解りやすく言えばクーペが好きそうな少女がそこに居たのである。


将は思わず感嘆の声をあげるとその少女に駆け寄った。やはり、将もストライクゾーンは低めだ。


「あう……」


それに少女は得体の知れないものが近づいてきたと心配そうな声をあげる。

将はそんな事を気にしないでグイグイ近付くと少女に手を差し伸べた。


「俺の名前は龍王谷将。君の名前は?」


少女はそれでもなお警戒した様子だったが将の屈託のない笑顔を見てその手を受け取った。


「ヘルド。ヘルドラシル・シュターデ」


それは幼女魔王と最強の勇者になれなかった男が共に歩み始めた瞬間であった。








ある意味魔王編スタートですかね……


まあ少々ミルシェアとキャラ被りなさっているような感じが否めないのですが……

しょうがない!ではまた次回。

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