妖精と猫
今から遡ること、7年前・・・。
真夏の満月の晩でした。
近くには幅の広い川があり、そこを通った風が、ひんやりとして、辺りを包み込んでいました。
満月からは辺りを照らす、優しい黄色い光。
ある広大なお屋敷のお庭には、綺麗なガーデニング。
そして、鉢植えに入った、月下美人の花々。
お屋敷のお庭の中には10匹の猫たち。
あっちこっち、駆け回る猫もいれば、夜ご飯を食べている猫もいる。
そして、今年生まれたの4匹の子猫たちに毛繕いしてあげている猫たちもいる。
皆、とってもくつろいでいる。
そのお屋敷の主が、近所中の方々を集めて、 月下美人 の咲いていくところを一緒に見ておられました。
月下美人 とは、年に一度、夏から秋にかけて夕方から真夜中までに咲く、白い大きなお花です。
香りが強く、甘いです。
道隆(お屋敷の主):段々と、咲き始めてきたので、
カメラをお持ちの方々は、こち
らで撮影して下さい。
お菓子やお飲み物は、こちらに
用意してございますので、よろ
しければご自由にお召し上がり
下さい。
近所の方々:ありがとうございます。
毎年、道隆さんの 月下美人 をカメ
ラに収めることを楽しみにしておりま
す。
お菓子やお飲み物など、いつもすみま
せん。
有難く頂戴致します。
カメラやスマトフォンをお持ちの近所の方々が、ゆっくりと、お庭の 月下美人の 元へ、近づき始めた。
撮影されない方々は、用意されているお菓子や飲み物などの元へ行った。
その中から、道隆の方へと進み出てくる、4人の男性陣。
道隆の側まで来ると、ある一人の男性が口を開いた。
実資:ところで、道隆さん。
この生まれたばかりの子猫たち
は、どうされるのですか?
もし、どなたかにお譲りするので
あれば、私にいただけませんでし
ょうか・・・?
道隆と、その4人の男性陣は、何となく、子猫たちの方を向いた。
親猫たちは、何かにい付いたのか、こちらをじっと見つめていた。
道隆:あぁ・・・。
そうですね・・・。
どなたか猫好きな方に、お譲りしたいと思っ
ておりました。
実資さんが、可愛がって下され
るというのであれば、お譲り致します。
どの子猫がよろしいでしょうか・・・?
道隆は、本当は手放したくは無い。
言葉の切れが悪かった。
でも、4匹も子猫が増えてしまうのは、困るので、 仕方ない・・・ と思って、観念した。
すると、次々と、他の男性も話し出した。
俊賢:私もよろしければ、お譲りして欲
しいのですが・・・?
重光:私もよろしければ、お譲りして欲
しいです・・・。
道隆は、 そうかそうか と、頷いた。
うちの子たちが、もらわれていく・・・。
何となく、しんみりしてしまった。
でも、仕方が無い。
猫ばっかり、そんなに飼ったら、目が行き届かない。
道隆:皆様、そんなに猫好きな方々とは、知りませ
んでした。
是非、お好きな子猫からお連れ下さい。
俊賢・重光:ありがとうご
ざいます。
もう一人が、おずおずと、道隆に尋ねた。
顕光:私もお譲りして欲しいのですが、
家内がなんと申すのか分からない
ので、帰ってから、じっくりと話
して、良ければ、頂いてもよろし
いでしょうか・・・?
嗚呼・・・。
最後の一匹まで・・・。
そう思うと、お譲りするのを迷いだした。
でも、いいのだ。
きっと、これでいいのだ。
望まれてもらわれていくのならば、きっと、大切に育ててもらえるだろう。
道隆:分かりました。
急いではおりませんので、ゆっくりと奥様と
話し合われて下さい。
顕光と話している間に、実資と俊賢と重光が、子猫たちの側により、じっと見つめていた。
親猫たち:シャー 。
シャー 。
シャー 。
シャー・・・。
もの凄い剣幕で、親猫たちが、威嚇し始めた。
それをよそに、 ごめんよぉ・・・。大切にするからな。ごめんよぉ・・・。 と言って、思い思いの子猫を、一匹ずつ抱え上げた。
親猫たちは、子猫を抱え上げた人たちの周りをぐるぐると回り始め、猫パンチをしたり、かじったりひっかき始めた。
そこへ、道隆と顕光がやってきた。
道隆:最後のこの子でよろしいでしょうか・・・?
顕光:はい。
ありがとうございます。
では、追って連絡致します。
そういうと、顕光は、最後の子猫を抱き上げた。
親猫たちは、狂ったように シャー シャー と威嚇し続けた。
その親猫たちを、道隆は、可愛そうに思って、涙が出そうになった。
実資・俊賢・重光は、子猫を抱きかかえたまま、その場を去って行った。
そして、ベランダの椅子に座って、一緒に 月下美人 を眺めていた。
子猫たちは、 ミュ~ ミュ~ ミュ~ ミュ~・・・ と消え入りそうな声で泣いていた。
顕光は、親猫たちに、最後の子猫を返してあげた。
そして、 明日、迎えに来るからな と言って、その場を去って行った。
親猫たちは、その最後の子猫を口でくわえると、その場を とととととととと・・・ と去って行った。
道隆は、申し訳なさで、側に寄ることが出来なくなっていた。
真夜中になった。
近くから、川のせせらぎが聞こえてくる。
月下美人 が、咲き乱れている。
月明かりの元で、静かに静かに、ゆっくりと開花していた。
沢山の鉢植えが並ぶ、道隆のお屋敷のお庭では、人々が、感嘆の声を上げていた。
近所の方々:毎年ですけれども、本当にお綺麗で、
圧巻の風景ですね。
道隆:喜んでいただけて、嬉しいです。
・・・そんなやりとりが、表のお庭であった。
裏のお庭。
沢山の花々が眠りについている。
辺りは、川のせせらぎが、表のお庭より近くに感じる。
そして・・・。
親猫たちが、月に向かって、 にゃ~ にゃ~ ・・・ と悲しそうに泣いておりました。
その目には涙が溢れていました。
突然、離されてしまった、3匹の子猫たち・・・。
それを思うと、心が、引きちぎれそうです。
にゃ~ にゃ~ ・・・。
最後の1匹を、大事に大事に、体の下に、隠していました。
もう、この子猫だけは、取られたくないと、必死でした。
すると、何やら、小さな声が、近づいてきました。
親猫は子猫を口にくわえると、木の陰に隠れました。
そこへ、空をゆっくりと何かが飛んできました。
親猫は、じっと、見つめました。
人間の言葉を話している・・・。
さすがに裏のお庭は暗いので、人間だと、所々、月明かりで、辺りの様子が分かる位。
でも、そこは、猫目。
しっかりと、その姿を捉えました。
妖精でした。
妖精が、2匹いました。
お花の葉っぱに舞い降りて、腰を休めている。
そして、何やら、こそこそと話し出した。
妖精1・懐仁:後もう少しだよ・・・。
妖精2・定子:はい・・・。
ありがとうございます・・・。
妖精1・懐仁:今、僕が、月下美人の雫
(しずく)を取ってくるか
らね。
ここで、待っていてね。
妖精2・定子:お待ちしております・・・。
人間じゃ無かった・・・。
親猫たちは、安心しました。
何か、疲れ切って見える・・・。
大丈夫かなぁ・・・。
話しかけてみようか・・・。
親雌猫・少納言:あの・・・だにゃん。
どうされたのですかだにゃん。
妖精2・定子:あっ・・・。
親雄猫・棟世:何か、お困りのことでもご
ざいますかだにゃん。
妖精2・定子:誰もいないかと思っていた
わ・・・。
親雌猫・少納言:それは、すみませんだにゃん。
子猫・小馬:ミュ~ ミュ~ ・・・。
妖精2:あら、子猫。
可愛らしいわね。
親雌猫・少納言:ありがとうございますだにゃん。
ところで、何故、このお家に、妖
精様がいらっしゃったのですかだ
にゃん。
お疲れのご様子ですし・・・だに
ゃん・・・。
妖精2・定子:気を使って下さって、ありがとうござ
います。
お宅のお庭に不法侵入して、申し訳ご
ざいません・・・。
私は、病に伏せっております。
月下美人の雫 を飲むと、治るという
言い伝えを聞いて、ここまで参りまし
た。
先ほど、私とともにいた妖精は、私の
夫になります。
今、 月下美人の雫 を採取しに行って
おります。
どうか、 月下美人の雫 を私にお分
けいただけませんでしょうか・・・?
親雌猫・少納言:もちろん!!!
どうぞ、お持ち下さいだにゃん。
親雄猫・棟世:葉っぱの上では、バラン
スを取るのにお疲れでしょ
う・・・だにゃん。
どうぞ、草むらへお降り下
さいだにゃん。
妖精2・定子:そうですわね。
そうさせていただきますわ。
すると、妖精1・懐仁が、 ふわふわ と、重たい荷物を持って、こちらへ帰ってきた。
側に猫たちがいるのを、 かっ とした目を見開いて、威嚇した。
ぷんぷん 怒っていた。
お花の葉っぱの上にいるはずの妖精2・定子がいない・・・。
慌てて周囲を キョロキョロ し始めた。
そして、草むらにいる妖精2・定子に気づき、 ゆらゆら と飛んできた。
すると、妖精2・定子の前へ、その重たい荷物を広げた。
出てきたのは、もちろん、 月下美人の雫。
そして、小さな葉っぱの上に、なみなみと注いだ。
妖精1・懐仁:さぁ、定子。
これを飲むんだ。
きっと、良くなるよ。
妖精2・定子:ありがとうございます・・・。
きっと、良くなりますわ。
そう言うと、妖精2・定子は、両手で 月下美人の雫 が入った葉っぱを持ち、 ゆっくり と飲み干した。
妖精1・懐仁:どうだい?
苦かったかい?
効き目が来るまでは、も
う少しかかるかもしれな
いから、ここで、ゆっく
りさせていただこうか。
妖精2・定子:はい・・・。
何か、清らかな味わいが致しました。
効き目は・・・、もう少し、お待ちく
ださい・・・。
そう言うと、妖精達は、辺りを キョロキョロ 見回した。
そうして、妖精1・懐仁は、猫たちから遠くの方へ行こうと言い出した。
でも、妖精2・定子は、猫たちとお話ししたいと、言い出した。
妖精1・懐仁は、妖精2・定子に、とっても甘い。
そして、妖精2・定子は、妖精1・懐仁をとっても慕っている。
おしどり夫婦だ。
妖精1・懐仁は、やれやれ・・・ と思い、猫たちに警戒しながら、気持ち半ば距離を取って、そこに荷物を置きだした。
妖精1・懐仁は、猫たちに きっ と目を見開いた。
猫たちは、 ひぇ~ っと、怯えた。
妖精2・定子は、着物の懐から巾着を取り出した。
すると、その中から、小さな小さな小槌が現れた。
そして、その場に向かって、その小さな小さな小槌を振り始めた。
妖精2・定子:筵と畳と茵
(しとね)と円座と高座
(たかくら)をここへ。
酒と飲み物と肴とお菓子を
ここへ。
そう言って、後ろへ下がった。
すると・・・。
辺り一面に、宴会セットが出来上がった。
そして、何も驚かずに、妖精達は、大靴と金剛草履を脱いで、筵へと上がった。
そして、妖精1・懐仁は、繧繝縁の畳の上にしかれた赤字小葵錦色の茵の上に、座った。
そして、妖精2・定子は、高麗縁の畳の上にしかれてた唐錦の茵の上に座った。
猫たちは、 何があったんだにゃぁ~ 何があったんだにゃぁ~ と言って、驚いて、その周りを走り回っていた。
ちなみに、筵は、藁やイグサなどで編まんだゴザのことです。
茵は、座布団です。
円座は、イグサなどの植物を円形に編んだ座布団です。
高座は、足つきの台や椅子です。
大靴は、天皇が外出時にはかれる木製の靴です。
金剛草履は、身分の高い女性が履かれていました。
繧繝縁は、縁の部分に、朱・青・緑・紫などの原色を用いて、菱形や花菱などを織ったものです。
赤字小葵錦は、濃い朱色の生地に、小葵という模様を織ったものです。
高麗縁は、白地に黒糸で雲形や菊花などの模様を織ったものです。
唐錦は、高級な厚織の生地です。
話はもどります・・・。
妖精2・定子:さぁ、こちらへ、おいでになさって。
一緒に宴を楽しみましょう。
猫たちに向かって声を掛けた。
猫たちが、恐る恐る近づいてきた。
妖精1・懐仁は、困った顔。
猫たちが飛びかかってきたら、いつでも退治してやる と、意気込んでいた。
猫たちは、ばつが悪そう。
親雌猫・少納言:お言葉に甘えて、ご一緒させてい
ただきますにゃぁ~。
親雄猫・棟世:ありがとうございます。
子猫・小馬:みゃぁ~。
そろりそろり・・・。
筵に上がり、円座に座った。
それにしても凄い宴会セット。
美味しそうなお酒や飲み物や肴やお菓子。
何か、妖精さん達は、凄い方々らしい。
それにしても、あの小さい小さい小槌は何なんだろう・・・?
お訊きしても良いのか、迷った。
でも、好奇心にはかなわなかった。
親雌猫・少納言:あのぉ~・・・だにゃぁ・・・。
その、小さい小さい小槌は、何な
のでしょうか・・・?
妖精達が、顔を見合わせた。
妖精1・懐仁は、 しまった・・・ と言う表情をした。
親雌猫・少納言は、やっぱりお訊きしてはならなかったのだと、後悔した。
でも、妖精2・定子は、 ふふふ・・・ と笑った。
妖精2・定子:あぁ、この小槌ね?
これは、 打ち出の小槌 と言って、振
りながら願い事を言うと、何でも叶え
てくれるのよ。
凄いでしょう?
月下美人の雫も出せたのだけれども、
実際に咲いているところを見てみたい
と思って、探して、こちらのお屋敷を
訪ねたのよ。
親猫たち:おぉ~。
目をきらきらを輝かせて、触ろうと手を伸ばした。
妖精1・懐仁:これっ!!!
親猫たち:ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・。
ごめんなさいだにゃぁ!!!
ごめんなさいだにゃぁ!!!
そう言って、後ろに、下がった。
とっても気まずくなった。
妖精2・定子:誰でも最初はそうなるわ。
いいのよ。
気にしないでね。
さぁ、一緒に、宴を楽しみましょう。
親猫たち:でも・・・だにゃぁ・・・。
だって、妖精1・懐仁が、こっちを鬼の形相で、睨んでるのだもの・・・。
親雌猫・少納言・:私どものこの子猫が、明日、他
のお家へもらわれていくのだにゃ
ぁ。
最後に、親らしく、うんと甘えさ
せてあげたいのにゃぁ。
ですから、ここで、おいとまさせ
ていただきますにゃ。
楽しかったにゃ。
ありがとうございましただにゃ。
そう言って、 とぼとぼ と、帰ろうと後ろを振り返った。
妖精2・定子:何ですって!!!
子猫がもらわれていってしまうのです
って?
大変!!!
貴方。
何とかして差し上げて!!!
妖精2・定子の無茶ぶりで、妖精1・懐仁は、 えぇぇぇぇぇぇ~!!! と言った。
でも、愛する妻のために、何とかしなくては・・・ と、考えた・・・。
そして、こう言った。
妖精1・懐仁:今宵は宴である。
何か、気の利いた催し物
をしておくれ。
見事、妻が気に入れば、
何でも願いを叶えよう。
親猫たちは、 わぁぁぁぁぁぁぁ~!!! と喜びの声を上げた。
もし、気に入って貰えたのならば、この子猫にとって素敵な思い出を作ってあげられる。
やる気満々になった。
そこで、作戦会議。
親雄猫・棟世:私が白居易(白楽天)の
漢詩をそらんじてみせるに
ゃ。
きっと、お気に召すにゃ。
どうかにゃ?
親雌猫・少納言:良い考えだにゃ。
それでいきましょうにゃ。
頑張ってくださいにゃ。
親雄猫・棟世が、妖精達の前で、白居易(白楽天)の漢詩を見事、そらんじた。
妖精達は、驚きを隠せずに、じっと聞き入った。
そして、どちらとも、とても喜んだ。
すると、妖精1・懐仁が、 こちらへ来い と、手招きした。
妖精1・懐仁:よくやった!!!
褒美として、何でも願い
を叶えてやろう。
遠慮無く申せ。
親雄猫・棟世:ありがとうございますだ
にゃ。
それでは、美味しい美味し
いお魚を、下さいだにゃ。
この子猫の旅立ちに、記念
となるお魚をくださいに
ゃ。
親猫たちは、 うるうる した目で返事を待っていた。
妖精1・懐仁:よしっ!!!
分かった!!!
定子。
出してさしあげなさい。
妖精2・定子は、打ち出の小槌を、振った。
妖精2・定子:美味しい美味しいお魚をこちらへ。
新鮮な鯛が現れた。
綺麗なお皿に盛り付けされている。
もう、美味しそう。
妖精1・懐仁:さぁ、召し上がれ。
親猫たち:ありがとうございますだにゃぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁ~!!!
がむしゃらに猫たちは食べ出した。
にゃぁ~ にゃぁ~ 美味しいと言っている。
子猫も、嬉しそう。
その様子を見て、妖精達は、 良かった 良かった と喜んだ。
沢山食べて満足したのか、喉を ゴロゴロ ならしたり、お腹を空に向けたり、毛繕いをしたりしている。
そして、親雌猫・少納言が、妖精達に、お礼をしたいにゃ と言った。
もちろん、 妖精たちは、是非に と受け入れた。
おもむろに、親雌猫・少納言が、季節の移り変わりの素敵な風景を朗々と歌い上げた。
親雌猫・少納言:春はあけぼのだにゃ。
ようよう白くなりゆく山ぎは 少し
明かりて 紫立ちたる雲の細くたな
びきたるだにゃ。
妖精達は感心した。
続けよ と、先を促した。
親雌猫・少納言:夏は夜だにゃ。
月の頃はさらなりだにゃ。
やみもなお 蛍の多く飛びちがい
けるにゃ。
また ただひとつふたつなどして
ほのかに光りてゆくもをかしだに
ゃ。
雨など降るもをかしだにゃ。
そして、秋・冬と、をかしと思うことを歌った。
妖精達は、とても喜んだ。
そして、 何か、褒美を取らせる と言った。
何が良いか と聞かれたので、親雌猫・少納言は、 親子のおそろいの首輪がいいにゃぁ~ と、言おうとした。
すると、子猫・小馬が突然、言葉を発した。
それまで、 にゃぁ~ や みゅぅ~ しか言えなかったのに。
子猫・小馬:その打ち出の小槌をもう一つ出して私
に下さいだにゃぁぁぁぁぁぁぁ~!!!
妖精達は はっ とした。
そうだ。
そうだ。
そうなんだ。
何も、打ち出の小槌は一つだけでなくても良いのだ。
なんと、この子猫は、頭が良いのだろう・・・。
でも、こんな神がかりな代物を、やすやすと、あまり知らない猫たちにわたしてもいいものなのだろうか・・・?
どうしよう・・・。
でも、明日には、この猫たちは離ればなれになってしまう・・・。
何にもしてあげられなかった・・・。
この哀れな猫たちが可愛そうになって、そうしてあげようと思った。
妖精1・懐仁:う~ん・・・。
願いを叶えよう。
でも、約束をしておく
れ。
決して、悪いことには使
ってはならない。
もし、悪いことに使った
のならば、すぐにでも取
り返しに来るからな。
いいか?
分かったな?
そう言うと、妖精2・定子の方を向き、 打ち出の小槌を出すように 指示を出した。
妖精2・定子が鬱での小槌を振り、 あともう一つこの打ち出の小槌をこちらへ と言った。
すると、 打ち出の小槌 が現れた。
とても綺麗な金色。
それを、猫たちに渡した。
猫たち:ありがとうございますだにゃぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
そう言って、打ち出の小槌を受け取った。
さて、どうしようか・・・?
ねこねこ家族会議が始まった。
ep.3 妖精と猫 終了
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
次回ep投稿は未定です。
遅くなって申し訳ございません・・・。
少しずつ書いております。
次回投稿致しましたら、活動報告にて連絡致します。
お読みいただけると嬉しいです。
お待ちしております。




