回想編⑱ 必死の攻防戦
さぁー戦闘開始です
「あたしが、とっておきの忍術で攻撃するから、あんたはあの熊の気を引いてぇ!」
「了解だぜ! 楓様」
すると、同線上で飛びかかった二人の軌道から、秀は、右側へと逸れると、熊の気を引く為、初級忍術である『石つぶて』を唱えた!
ビシビシビシビシ!
秀の投げつけた無数の石達が、熊の顔へとヒットした。
それを鬱陶しそうに、振り払う熊。
「クマさーん! クマさーん、こっちだぜ」
この石つぶては、威力はさほどでもないものの、熊の気を引くには、充分であった。
顔に無数の小石を、ぶつけられた熊は目をつぶったまま、眉間に皺を寄せ、怒り任せに秀の声がする左側を向く。
そうすると、正面が必然的にガラ空き状態となった。
(チャンスだわ、これでも喰らいなさいよぉ!)
「忍法~ 『火炎玉』!」
そのチャンスを逃がさまいと、楓は、すかさず真正面から、熊の顔の側面目掛けて、忍術の中でも得意だった炎系の火炎の玉を、複数お見舞いをする。
バチバチバチ!
「グハァァァァーーー」
見事、熊の横顔にヒットした火炎に、もがき苦しみ、イカつい爪が生えた両手で顔の火を振り払っていた。
しかもこれで、楓達の速攻は終わりでは無かった!
里一スピード自慢の楓は、真正面から、がら空きの横っ腹に狙いを定め、片手に握った忍者刀で切りつけた!
それに続いて秀も、頭上から、忍術で出した頭程の大きさの岩を、強靭そうな熊の頭上目掛けて叩き落とした!
「グハグハハァァ」
流石に、凶暴な巨大熊でも、この忍び二人の息の合った連携攻撃には、怖気ずきひれ伏す。
「やったわ、秀」
「よっしゃぁぁー」
それを見て、 光明が見え始めた二人は、喜んでいた。
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