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夕食の時間になった。

テーブルには両親、弟妹、そしてなぜか勇者。

どこかですれ違っちゃったみたいって照れ笑いしながら、父と戻ってきた。妹を探し回って父の店にも行ったみたい。で、一緒に帰ってきたと。

ちっ、半端に頭の回るヤツだな。

ソーセージポトフは好評だった。

『ちょっと薄味だけど、美味しい。マリちゃんの愛情を感じるよ』

美味しいのは玉ねぎいっぱい入れたからだから!弟が作った野菜への愛情ならいっぱい入れたぞ。食材には感謝を惜しまない。

『勇者様はいつも王宮で美味しいものを食べてるんじゃないんですか?』

妹ナイス!

そうだ!一般家庭に邪魔しないで王宮に帰れ!

『勇者って言っても元は庶民だから、口に合わないんだよ』

嘘つけ!この間言ってた話と違うだろ!中世風な素朴な味が合わないってこぼしてたろ!自慢じゃないがウチの料理も一緒だろ。日本的な味付けは一切してないぞ。

『でも勇者様は王女様と結婚して王宮で暮らすんですよね?』

妹の笑みキラキラ。物語の中の人に直接聞ける機会はないもんね。

『王女様と結婚なんてしないよ』

『婚約間近って街の噂ですよ』

弟が突っ込むと、勇者は顔の前で手を振った。

『食生活の不一致でムリ』

なんじゃそりゃ?

『あ、そろそろ門限だから王宮に帰んないと。早く街中に住めるようになんないかな。魔物の討伐もあるし、王宮だと色々不便だから要望を出してるんだけど、なかなか通らないんだよ』

相変わらず愚痴りモードに入ると多弁になるな、勇者。

さっさと王宮に帰れ!そして二度と来るな!

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