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第19話 上級マスタリー

『ぷぷぷぷぷぷぷー』


巨体の鬼人――オーガ。

そのオーガに向かって、俺の肩の上からバグリンがアシッドバレットの散弾を浴びせかけた。

これはレベルが上がった事で覚えた、アシッドバレットの上位スキルであるアシッドバレット乱打である。


「ぐおおおおおお!!」


オーガは体力の高い脳筋であるため、その豊富なHPを盾に、攻撃を躱そうともせず此方へと突っ込んで来た。


だがそれは余りにも愚かな選択となる。


見た目こそ細かい水弾の連打でしかないスキルではあったが、その威力は相当な物。

オーガのHPは見る間に削られていき、此方に辿り着く前にその命が尽きてしまう。


「おお!スゲーなバグリン!」


オーガは耐久力の高い魔物だ。

そのため、Sランク武器を持っている今の俺でも倒すまでに軽く30秒は必要になる。

だがバグリンの攻撃は、そんなオーガをあっという間に消し飛ばしてしまったのだ。

そりゃ感嘆の声も上がろうという物。


『えへへー』


「これで消費SPがたった3とか、チートにも程がある。こりゃレベル上げがはかどるぞー」


SPの都合上、全部をこれで倒す訳にはいかないので、ある程度は自力で倒さなければならないだろう。

だが、効率は間違いなく上がっている。


最初入手した時、こいつを守りながら狩りをするのは面倒くさいと考えていた。

それがまさかこんなに強くなるとはな。


やっぱバグ最高!


「ガンガン狩るぞ」


『おー』


サクサクとオーガを狩った俺は、僅か数日でレベル70に到達。

このレベルになるとダガーと軽装のマスタリーの上位スキルの取得が可能になるので、俺はレベル上げを一時中断しそれらの取得へと向かう。


「貴様、ここには何の様だ?」


――人里離れた森の中にある、古びた神殿。


今はもう放棄されてしまっているが、元々ここは伝説のアサシンが奉じられていた場所だ。

そしてその最奥には棺が安置されており、短剣と軽装スキルを上限まで上げたレベル70以上のプレイヤーがそこに辿り着くと、伝説のアサシンの亡霊が現れ、上位スキルを授けてくれるイベントが発生する。


「む……貴様もまた、闇の道を歩む物の様だな」


道中、影のアサシンという魔物が襲って来るが、くっそ弱いので蹴散らしながら進んであっさり最奥へと到達。

棺の前に立った途端、その上に体が透けている影っぽい人影が姿を現し、厨二っぽい事を言って来る。


こいつが伝説のアサシンだ。

まあ正確には、その残痕だが。


「はい」


別に闇の道など歩んでいないが……ああいや、バグ利用は闇の道と言えなくもないか。

まあちょっと意味は違うが。


とにかく俺はイエスと答える。

ここで違いまーすとか言うと、二度とスキルが習得出来なくなるので注意が必要だ。


こういうスキル取得イベントは、普通ならミスってもやり直せるものだが、このゲーム、ちょくちょく頭のおかしい地雷仕様が挟まれてたりするので、油断は禁物である。


「我と同じ茨の道を辿る貴様に、ささやかながら贈り物を送ろう。受け取るがいい」


アサシンの影が俺を指さすと、俺の中でスキルが芽生える。

上級ダガーマスタリーと、上級軽装マスタリーだ。


効果は下位スキルと一緒。

ま、要はこれも取ると効果が二倍になるって奴だな。


「さあ行け!光刺さぬ深淵の道を!!」


伝説のアサシンが、厨二臭いセリフを残して消える。

が、まだ行く訳にはいかない。

何故なら、もう一つ覚えたいスキルがあるからだ。


俺は覚えたばかリのスキルを両方ともレベル10に上げ、ちょっと離れてから再び棺の前に立った。


「ほう、この気配……貴様ただ者ではないな。何者だ?」


アサシンが俺を見てそう口にする。

いやほんの数秒前にスキル教えたばかりなんだから、ちゃんと覚えとけよ。


そう突っ込みたくなるが止めておく。

杓子定規のイベントに突っ込むのは、野暮ってもんだからな。



拙作をお読みいただきありがとうございます。


『面白い。悪くない』と思われましたら、是非ともブックマークと評価の方をよろしくお願いします。


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