表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/55

第10話 いや、名前に入ってんのかよ

――テイム。


それはテイマースキルを持つ者が、特定のモンスターを手なずける事を指す。

OTLにもその要素があり、ファッション感覚でモンスターをテイムする者もいるが、死亡時の完全消滅や経験値ペナルティの重さ、最高ランクですら大した強さでない事から、ガチ勢にはほぼスルーされている要素だ。


レベルダウンがない仕様なので、一見レベルカンストならありかと思うかもしれないが……守るのが面倒くさいと言う理由で、結局見向きもされない。


テイム出来るモンスターには等級があり、最高が11となっている。

獲得できるテイムモンスターのランクはスキルレベル+1で、ランク1のモンスターをテイムするだけならスキルポイントを裂く必要がないためリーズナブルだが、当然ランクが低い魔物は糞弱い。


また、テイム時には専用のアイテムを使う事になるのだが、ランクが高い程その成功率は低く、11ランクに至っては一万分の一程度と言われていた。

なのでアイテム999――最大所持数――個程度でテイムできる事は稀で、アイテムを買いに戻って使い切ってまた買いに行ってを繰り返すのが、高ランクテイムの基本となっている。


で、だ。


俺のテイムしようとしているスライムのランクは1。

まあ最弱のモンスターだからそこは当たり前だよな。

そしてその成功率は10%程なので、楽勝でテイム出来る。


とか思っていたのだが――


「おかしくね」


――既に100回近く失敗していた。


「リアルラック悪すぎ?」


まあ10%程度なら、100回ぐらい嵌まる事は《《稀によく》》ある。

スマホゲーのガチャをした事のある者にとって、それくらいは常識に等しい話だ。


「ま、その内テイムできるだろう」


因みに、テイムできないモンスターにはアイテム自体使えないので、バグモンスターだからテイム対象じゃないって事はないはず。

なので俺は単に運が悪いだけだろうと思い、そのままアイテムを使い続けた。


何せこちとら無限増殖持ちだ。

多少嵌まった所でビクともしないからな。

はっはっは。


「……はぁ、まじか」


それから500回は投げただろうか。

スライムは微動だにする事無く、俺のテイムを拒み続けた。

正に鉄壁。


此処まで来ると、流石にこんな思いが浮かび上がってくる。

バグモンスターだからテイムできないんじゃね?

という考えだ。


テイムアイテムは使えるけど、ってパターンかよ……


「時間の無駄だったか……いや、ひょっとしたらバグモンスターだからバグで確率が凄く低くなってしまっているって可能性も……」


正直、どっちとも言える状態だ。

だから迷う。

引くのか進むのか。


「むむむ……まあ出来なくても、多少時間を無駄にするだけだからな。取り敢えず続けてみよう」


日常生活があるならともかく、今はこの世界が日常だ。

流石に何日もかける気はないが、数時間ぐらい粘っても罰は当たらないだろう。

アイテムは無限に使える訳だし。


そう判断した俺はテイムを続ける。

そして――


「きたーーーーーーーー!!」


――遂にテイムが成功する。


だいたい6時間程かかっただろうか。

たぶん、アイテムは一万個以上使っただろうと思う。

だがなんにせよ成功だ。


頑張ったな、俺。

自分で自分を褒めて上げよう。


「ふぅ。出来るかどうかわからない状態で我を通したから、中々の達成感だぜ。どれどれ、ステータスでも……ん?」


俺はテイムしたスライムのステータスを確認する。

するとそこには――


『バグスライム』と出ていた。


「いや、名前にまんまバグって入ってんのかよ!!」


広い洞窟に、俺の突っ込みが響くのだった。



拙作をお読みいただきありがとうございます。


『面白い。悪くない』と思われましたら、是非ともブックマークと評価の方をよろしくお願いします。


評価は少し下にスクロールした先にある星マークからになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ