表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
We found love  作者: 志に異議アリ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/2

ユウ



彼女の部屋はいつも、

タバコの煙と香水とスピーカーの低音で満ちていた。


窓は閉めきり、

朝も夜も関係なく、

光はすべてピンクのネオンに溶けていく。


ミア。


名前を呼ぶたび、体の奥が少し壊れていく気がする。


あの笑い方、タバコの火をつける指先、

泣きながら笑う癖。全部、俺を壊すためにあるみたいだった。


「ねぇ、今日も帰らないで。」

「明日バイト。」

「嘘でしょ。」

「……たぶん。」


笑って、キスをする。

煙と吐息が混じる。

世界が回りだす。


彼女は薬を並べて、まるでキャンディーみたいに見せる。

「これ飲むと、愛がもっと甘くなるんだよ。」

「嘘つけ。」

「ほんとだってば。」

「……じゃあ、一緒に。」


夜がぐにゃりと歪む。

音楽のリズムが、心臓の鼓動に溶けていく。

ベッドの上でミアが囁く。

「ねぇ、ユウ。もしあたしが死んでも、ちゃんと愛してね。」

「そんな約束いらねぇよ。」

「ううん、欲しいの。壊れても愛されたいの。」


涙か汗か、もうわからない。

でも、その熱の中でしか呼吸できなかった。

彼女を離すくらいなら、死んだほうがマシだった。


だけどミアはいなくなった……




朝、スマホが震えてる。

ミアのインスタが更新されてた。

「世界で一番、バカみたいな恋を手放したよ」

いいねが数百。

コメント欄は騒がしくて、でも彼女の姿はどこにもいない。


その日から、俺の体の中には“ミア”が残ってる。

匂いも、声も、幻覚みたいに。

別の誰かを抱いても、

夜中に目を開けると、そこに彼女が座っている。


いつもあの笑顔で、タバコを吸いながら。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ