22さよならは唐突に
ざぼざぼと洗濯物を洗う。
大きなベッドシーツ。
綺麗に干せて満足して帰ろうと思ったその時、
よく同じ担当場所になるメイドの一人が近づいてきた。
回りをきょろきょろ見渡して、青い顔でやってくる。
どうしたんだろ?
体調悪いんかな?
「いつも仕事早いわね、ってそれどころじゃないわ。騎士の一人から聞いたんだけどね、隣国が、攻めてきたそうよ」
「ーーえ、?」
まさか、
「戦争が、始まるかもしれないわ」
メイドと別れ、アイリス様の部屋に向かう。
頭の中は、さっきの戦争という言葉でいっぱいだ。
戦争って、だって、もっと後じゃなかった?
主人公たちが学園を卒業してからだったはず。
そもそも、なんの前触れもなく仕掛けてくるなんてこと、出来るわけない。
だから多分、原因はこの国じゃない。
隣国で、なにが、起こってるんだ、?
「ーーだから、この話はレイナにもしないで・・・」
ん?
アイリス様の部屋に着くとルークが何か言ってる。
聞き捨てならんぞ!
私には内緒で何を話してたんだ!
今こっちは戦争のことで頭がいっぱいだと言うのに!
「私に隠し事?」
「げっ」
げって言ったよね!?
げって!
何!?
そんなに私のことが嫌いなの!?
「いや、別に、その、」
珍しい。
ルークが本気で困ってる。
「アイリス様、」
・・・え?
アイリス様が、泣いてる、?
何?
何があったの?
え?
「ルーク、教えて」
なんでアイリス様が泣いてんだ!?
意味わかんない!
ずっと笑顔にするって、決めたのに!
「・・・嫌だ。教えたくない」
「は?」
体の底から、思ったよりも低い音が出た。
この期に及んで教えたくないって、馬鹿なの!?
何言ってんの!?
アイリス様が泣いてんだよ?
ルークが本当に辛そうな顔をしている。
なんで、なんでそんな顔するの?
私が悪いの?
なんで私が聞いちゃいけないの?
「俺が言いたくないんだ!本当に、今回だけは許してくれ」
クソガキが!!
「アイリス様やルークがそんなに辛そうにしてるのに何もできない、させて貰えない私の気持ちを考えろ!ルークが思ってるより、私は弱くないから」
「・・・この話を聞いて、何かしようとするなよ?」
「・・・分かったよ」
「約束だからな?」
「うん」
「破るなよ?」
「分かったって!」
すぅ、はぁ。
ルークが浅く深呼吸し、話し始めた。
「隣国との戦争の話は知ってるか?」
さっき聞いたやつだ。
「うん」
「・・・俺と、アイザック様、そしてルーカス殿下が最前線に赴くことになった」
頭の中が、真っ白になる。
・・・え、?
それって、
「戦争の真っ只中に人を殺しに行くということだ」
試験勉強のため、夏休み頃までお休みします。
読んでくれてありがとうございます。




