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カウントダウンとストップウォッチ(旧ver)  作者: wacca
七章 本当のこと
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3話 カウントダウンとストップウォッチ

カウントダウンとストップウォッチ 最終回

 部屋に引きこもる人は何を考えているのか?暇じゃないのかという人がいる。実際なにも考えていない時間が多いのは事実だ。しかしひまではない。頭の中では何かがぐるぐる回っているのだ。私の場合、それは「死にたい」の無限ループだが、そんな単純ではないのだ。「死にたい」それだけだが、何か頭の中で語りかける物があるのだ。恐怖、希望、遺族、色々あるが、自分でも正直なぜそんなことを考えているのかわからない。だいたいこんな事になる。まず例として死への恐怖から。私は、いま死にたいと思っている。なにも考えなくてもすむだろうし、死んだ後に心が存在するかはわからないが穏やかに、そして今現在よりも楽になることは確かである。しかし、心のどこかでまだ死にたくない自分がいるのか恐怖感がぬぐいきれない。一回逝ったら還ってこれないという不安感がある。そしてこの辺りで疲れてほかのことを考え出す。しかしいつの間にかさっきと同じ事を考えている。こういう事が一日24時間ずっと続くのだ。第三者から見るとばかばかしいかもしれないが、本人にとっては答えのでない問題をずっと解いているわけですごく忙しいのだ。

 そんなときにLINEがきた。それもなぜか誠から。

「美鳥の部屋行って良い?」

「うん。」

それだけ送った瞬間。呼び鈴が鳴った。部屋をでて玄関に行く。そうしたら誠がいた。ここに居たみたいだ。あぁ、誠もか。誠も私に精神攻撃をしに来たのだ。自分でここに来る許可を出しておいてなにを考えているのだろう。しかしまだ心の準備ができていないと言うか、何というか複雑な気持ちだ。

「ねぇ」

玄関で彼は切り出す。この前、御厨くんからうけた攻撃のトラウマのせいか、自然と身構えてしまう。

「この前はごめんな。」

え?驚く。それは驚くだろう。だってこの前のことは、私に一方的かつ完全なる非があるのだ。とりあえず説明してほしいと言って彼をリビングに誘導し、座ってもらう。

「どうしたの?急に。それにこの前の事は、私が完全に悪いんだよ?」

すると、彼はこういった。

「でもさ、僕は五年間も意識が無かったんだ。それなのに君は僕が目を覚ましたときにはお見舞いに来てくれてたし、なんだかんだ僕のことを思っていてくれたんだよね。しかも僕にとっては四日にしか感じない日々も君にとっては永遠と思えるような長い5年間だったんだよね。だからその間に何があろうと僕にはそれについてとやかく言う権利は無いんだ。五年なんて長いから無いにが起こるかわからないからね。」

「考えてみればあのとき、君の話を聞いておくべきだったんだよ。聞きに来たんだ。君の話を。」

...素直にうれしかった。泣きながら全部話した。誠が死なないか不安だった事。怖かった事。御厨くんはすごく誠ににていたこと。出かけたこと。楽しかったこと。だけどどこか寂しかったこと。全部、すべてを、一切を彼に話した。申し訳なく思っていること。誤りたいこと。だけど寂しくて耐えられなかった事。彼はずっと黙って聞いてくれていた。

「そうか。寂しい思いをさせて何か暖かさがほしかったんだな。そんなことも知らずに、この前は本当に悪かった。」

彼はそう言って、深々と頭を下げた。

「私も...待ってればよかった。ごめん。本当にごめん。」

しばらくの沈黙。彼がそれを破って言う。

「ねぇ美鳥。良かったらだけど...もう一回二人で...やり直してみない?」

 人の世はいろんな偽りであふれている。小さな偽り。大きな偽り。優しい偽り。怖い偽り。かわいい偽り。自己のための偽り。人のための偽り。いろんな偽りがあって、それでも偽りには真実があって。そんな「しんじつ」の曖昧の中でみんな生きている。そんな中、私はすこしねじ曲がった恋をした。どっちも本当に確かに愛した。だけど二人とも少しずつすれ違って、また出会って。その中で私は知らず知らずのうちに「愛」を探していた。本当の愛って何なんだろうか。絶対に揺るがない物。確かめ合える物。いろんな意見があるけど、私は電波みたいな物じゃないかと思う。見えなかったり、届かなかったり、妨害されたり、色んなことがあるけれど、ずっと止まない電波。それが、「愛」なのではないだろうか。さぁ。二人でやり直して行こう。もう一度繋ぎ直そう。届かなくて、見失って、違うところに飛んでいた私の電波。止まっていた時間の中で見えなくなっていた、僕の電波。止まっていた時計は、今やっと動き出した。そして再び繋がるまでのカウントダウンは今、0:00を刻んだのだった。

 最終回までお読み下さったみなさん!ありがとうございました!私はネットでの投稿者側としての活動はこれが初めてで色々と不慣れな部分や、下手な文章、投稿の遅れなど、色々あったのだか、なんとか最終回までやってこれました。本日にありがとうございました。

 さて、今後の予定でございます!まず、完全に放置している「僕はあの娘になって君に恋をしたい」をまともに投稿して行く予定です。毎日投稿ができるかは分かりませんが、がんばって行きますのでよろしくお願いいたします!

 そして完全新作の小説も投稿を検討してます!引き続き「水星」をよろしくお願いいたします。ありがとうございました!

                    wacca

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