私兵偽造でございますか?
翌日、優はリリアと朝食を終えると少し沈んでいるリリアに
「どうしたの?」
と聞いた。
リリアは微笑み
「いえ、秀美さまのお役に立てていないようで」
私はどうすれば良いかと
「王に仕える魔術師として失格ですね」
と告げた。
優は笑顔で
「そんなことないよ?」
兄に事件が早く解決する重要な情報を見せてくれたじゃん
と言い、む~んと少し考えると
「よし!」
じゃあもっと兄の役に立つように今日は昨日の事件を僕たちで調べよう!
と腕を上げた。
「それで犯人の場所を兄に知らせたらびっくりして喜ぶよ」
リリアはパァを笑顔になると
「優さま」
と両手を合わせた。
優はそれに
「ねえ、リリア」
僕のことは優でいいよ
と告げた。
リリアは驚いて
「え!?しかし…私は王に仕える魔術師ですから」
王のお役に立つために生きなければならない立場です
「名前呼びなど不敬にあたります」
と戸惑った。
優は笑顔で
「あのさ、リリアと僕は一緒に暮らしているし」
家族みたいなものだよ
「だから、んーとー、仕えるとか役に立つために生きなければならない立場とかじゃなくて」
一緒
「僕もリリアも同じ一緒に支え合って楽しく生活しよう」
とリリアの手を握りしめた。
リリアは優をじっと見つめ視線を伏せると
「…こちらの国に来てから私は戸惑ってばかりいます」
どうすれば良いのか
と呟いた。
優は微笑んで
「うん、急がなくていいよ」
ゆっくり僕と兄を受けれていって
と告げた。
そしてニコッと笑うと
「じゃあ、兄のお仕事手伝おう作戦開始!!」
と腕を上げて告げた。
リリアは凛と笑み
「はい!」
と答えた。
優はお財布と携帯を鞄の中に入れ
「あのね、リリア」
リリアの魔法で昨日映像をもう一度見ることできる?
と聞いた。
リリアは頷くと
「可能でございます」
と答え、鞄に入れていた魔導宮を出すと
「エアインネルング」
と歌うように唱えた。
魔導宮から映像を映した黄色の女性が浮かび上がった。
優はそれを見ると
「この前の精霊さんみたいだけど違う」
と呟いた。
リリアは笑顔で
「これは私の中にあるあの時点でのヴェルダンディです」
つまり記憶です
と答えた。
優は驚きながら
「つまりリリアが見ていた思い出なんだ」
と言い、映像に顔を近づけて見つめた。
「ここが何処かだよね」
リリアは頷き
「そうですね」
と答えた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。