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後ろの道

「もやもやにも濃さがあるからね。最初はぼんやりとしていてだんだん濃くなる。

この箱についているもやもやは、今の僕では難しいよ」

「ええ。だから自分がいるのです」

 メルベクさんが一歩前に出て、魔法を唱える。


――春の日に咲く水の華 ものを濁らし惑わせる 後ろに続く者たちに

  あえて示す露払い リズムに合わせ状況伝え 魔法の効果教えます

  それが自分の魔法です わかりやすさが最優先


 複数の箱にとりついているもやもやが全部メルベクさんの小瓶に集まる。

「魔法はわかりやすさも必要です。自分はそれを重視しております」

 メルベクさんは朗らかに話す。勢いを取り戻した水の光で輝いて見える。


「ありがとうございました。帰るときはゆっくり帰りましょう」

 帰りの水中トンネルは届く日差しで、湖の中をはるか遠くまで見渡せた。


 オレガーノさんは、ハープちゃんと一緒に並んで来た道を戻っていく。


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