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とあるL○NE会話集  作者: オレンジ方解石


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会話2. 会社の同僚女子同士

飯田『もしもし英子(えいこ)

  『週末、志井(しい)さんと例のイベント行くって、ホント?』


英子『本当だけど』

  『飯田(いいだ)さん、誰から聞いたの?』


飯田『この卑怯者!!』


英子『は?』


飯田『あのイベントは、あたしと志井さんのはじめてのデートだったのに!!』

  『急にキャンセルされて!!』

  『アンタのせいで!! このクズ女!!』


英子『いや、待って』

  『急なキャンセルは気の毒だけど』

  『なんで、それで私が卑怯者なの?』


飯田『とぼけないで!』

  『知ってんだからね、英子が志井さんにあたしの悪口吹き込んだんでしょ!』

  『だから志井さんはデートをキャンセルしたんじゃん!!』


英子『いやいや』

  『誤解。私はなにも言ってない』


飯田『ごまかしたってムダ』

  『もう呪いは発動したから』


英子『ごまかしてない。私は本当になにもしてない』

  『ん? 呪い?』


飯田『昨日、偶然、魔法使いを助けたの』

  『そしたらお礼に、一回だけ呪いをかけてくれるって』

  『だから、あたしが志井さんと結婚するのを邪魔した奴に呪いをかけてくれって頼んだの』

  『アンタはもうすぐ死ぬのよ、英子』

  『アンタも志井さんを狙ってたのは知ってる』

  『でも志井さんにふさわしいのは、あたしだから』

  『じゃあね、さよなら、英子』


英子『いやいやいや』

  『呪い、って』

  『飯田さん、二十五にもなって呪いを信じるの?』

  『あと私は本当になにもしていない』

  『志井さんが飯田さんとの約束をキャンセルしたのは、別の理由だと思う』


飯田『今頃、言い訳してもムダ』

  『あたしを邪魔したこと、たっぷり後悔して死んで』


英子『たぶん、飯田さんが志井さんに距離を置かれたの、先週の飲み会が原因だと思う』


飯田『は?』


英子『飯田さん、飲み会でかなり酔ってたでしょ?』

  『あの時、自分の趣味を志井さんに話していたけど、覚えてない?』


飯田『レトロ喫茶めぐりと食べ歩きでしょ』

  『志井さんもレトロ喫茶好きだもん』

  『だから今度のグルメイベントにも一緒に行こうって約束してたんだから』


英子『そっちじゃなくて、ネットのほう』


飯田『ネット?』


英子『暇な時はネットで、素人が投稿した小説とか動画を片っ端からディスってる、って』

  『下手すぎ、クソ、見る価値無し。この三パターンで事足りるって』


飯田『…………』


英子『あれ聞いて、志井さんドン引きしてたよ』

  『気づかなかった?』


飯田『なにそれ』

  『覚えてない』

  『嘘言わないで!』


英子『嘘じゃないよ』

  『飯田さん、笑いながら教えてたでしょ。いいストレス解消だ、って』


飯田『嘘!』


英子『じゃあ、ディスったりしてないの?』


飯田『それはしてるけど!』

  『でも、ただのストレス解消だし、遊びだし!』

  『そんな理由であたしとのデートをキャンセルするなんて、おかしい!!』


英子『志井さん、高校の時に自分もダンス動画とかネット投稿していたみたいで』

  『その時、ひどいことを言われて投稿をやめたらしいから』

  『飯田さんがそういうことをしているって知って、嫌になったんじゃない?』


飯田『はあ!?』

  『わけわかんない、なんでそれであたしが嫌われるの!?』

  『志井さんが高校生の時、あたしはまだ中学だもん』

  『中学の時は、ネットでのディスりはやってなかった!』

  『志井さんの動画をディスったの、絶対アタシじゃない!』

  『なのにあたしが嫌われるの、おかしいじゃん!!』


英子『直接、ディスったのは飯田さんじゃなかったと思うけど』

  『傷ついた側にしてみれば、そういうことをして楽しんでいる時点で信用できないし』

  『好きになれないと思うよ?』


飯田『嘘!! でたらめ言わないで!!』

  『英子が嘘を志井さんに吹き込んだんでしょ!!』


英子『だから嘘じゃありません』


飯田『明日、志井さんに会って説明する!』

  『志井さんをディスったのはアタシじゃないって!』

  『志井さんはもともと英子よりアタシのほうが好きなんだもん、絶対わかってくれる!』

  『アンタは呪いで死ぬのよ』

  『生き延びても、アタシと志井さんの結婚式に呼んで、嘘ついてアタシと志井さんを邪魔しようとしたこと、みんなに暴露してやるから!!』


英子『はいはい、もう好きにして』



翌日



『不在着信』

『不在着信』


英子『もしもし飯田さん?』

  『今どこ?』

  『課長、怒っているよ、無断欠勤だ、って』

  『もしかして家?』

  『病気? 怪我?』

  『とにかく一度連絡して』

  『志井さんも心配しているし』

  『連絡して、飯田さん』

  『既読くらいつけて』


『不在着信』

『不在着信』

『不在着信』

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自分に呪いが来たかあ
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