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タコのグルメ日記  作者: 百合姫
Ⅶ章 学園都市アルタイル

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/(^o^)\

タイトルが顔文字とか・・・新しい!

今更ながらに白騎士物語を買いました。完全版とやらが464円。

オンラインパスのためのダウンロードコードも未使用状態。

これが昔に6000円前後で売られていたなんて・・・怖い。

変身システムはいいのにね。あまりにも作業ゲーすぎるところが・・・今はタッグフォース6が欲しいと思っていたり。

「ええと・・・まずは日程を決めようと思います。」


とティキが言う。


「日程ですか?」

「ええと、確かやる日付自体は決まってるらしいから、その日にどこにいって何をするのかということを事前に話し合っておく。らしいよ。」

「らしい?」

「あ、いや、そうなんだよっ!」


あたふたするティキ。

らしいとかいらんから。

それではまるで冒険者組合からマニュアルをもらってその通りにしゃべっているみたいではないか!

実際そうなのだけれど。

まぁ彼らは全員ティキと近い年齢であるし、同年代の人間と触れ合うというのはなかなかなかったことかもしれない。ツインちゃんが一番若く、10歳くらいに見え、日向さんが一番年長のように思える。その中間で12、3歳くらいのマキシマムとなっているが、この世界は年齢ではなく実力で学年を分けているということかもしれない。

単に入った時期で決めているという可能性もある。

なんにせよ緊張するのも多少はわかる。

そしてツインちゃんは今までの無関心が嘘のように僕の触腕、ではなく尻尾として常に出しっぱにした触腕を凝視している。

僕の触腕がそんなに珍しい形をしているか?

いや、まぁたしかに珍しいだろうけど。なんせタコの腕だもんね。

八尾がサビのキラー○ー様だぜイェーとでも言って・・・いや、通じるはずもないか。

尻尾を右に左に揺らすとツインちゃんの視線も右に左に揺れる。

可愛い。

ていうかもしかしたら実は博学キャラで、こんな尻尾の亜人は見たことないということで興味を引いている・・・のかも。どうでもいいことだが。


「あなたたちの目的は何?」


さてはてここからが本題。

彼らの話と冒険者組合から聞いた詳細をまとめると毎年毎年、実地演習では課題が変わるとのこと。

そしてそれは学科によっても変わるらしく、まずは迷宮で何を必要としているのかを聞くのが冒険者が最初にすること。とマニュアルにあった。

この依頼は概ねマニュアルという名の修学旅行のしおり通りに進める必要がある上に、難易度が高めである護衛も兼ねているということで、指名されなければ受けられない。

しかしその分、下手な仕事の報酬なんて端金と言い切ることができるほどの大量のお金が手に入るのだ。

依頼での手間ひまを考えてもおつりがくるほどの金額、もとい200万ルピーである。

これ一つで当初の旅費の二倍という報酬だ。

護衛といっても万一にでも後遺症になるほどの大怪我や死なないように監督するという程度なので、自然、生徒の力量に合わせた危険しかない。

現役の冒険者にとっては余程弱かったり、準備不足だったりしさえしなければ万一でもなにかあるということにはならないレベルなのだ。それでいて200万。

学園がいかに金持ちかわかるものだ。

学園都市というだけあってほかの学園も多々存在するが、プリンセス学園とプリンス学園のみがこの高額報酬である。


「わ、私は魔法科なので、岩窟ガエルが持つというカエルビーという宝石が必要です。」


カエルビーは暗い赤色で、あまり光を反射しない宝石とは名ばかりの美しさでしかないが、大気中の魔力を吸収して成長する性質を持っているらしく、それは魔法使いにとっての良い触媒になるとかなんとか。

そういえば未だにこの世界の魔法の法則とかが良く分からんのだった。

僕も学園で習えばいろいろな魔法が使えるのだろうか?

ちょっと憧れる。


「俺はサラマンダーの血だ!

っ、ぶ、武具に必要だって言われたんだ。俺は鍛冶師を目指してるからなっ!」


サラマンダーとは森に棲む炎を身にまとうトカゲとかいう話で、その炎に包まれた外見とは裏腹に温厚である。昆虫食で昆虫しか食べないため、一部の上流階級の人間がペットにすることもあるとか。

ちなみにこの炎。実際は魔力を使って炎のように見せている言わば幻の鎧で、実際は熱くなく火傷もしないとのこと。

でなきゃ森になんて住めないよね。納得。

声がでかいため、またビクッとなった日向さん。またかという意味合いでもってマキシマムを見たのだが、彼もまたビクッとなった。そのあとすぐに隠したようだが、ビビっていたのは・・・いくらなんでもイキナリ蹴ったのはちょっと短慮だったかもしれない。反省せねば。


そして最後、ツインちゃん。


「ユグドラシルの爪・・・って言われた気がする。」


ユグドラシルというのは大きな亀さんのことを指す名前で、正確には背に生えている巨大な木のことをユグドラシルというのだとか。ユグドラシルを背負って一生を過ごす陸生の亀である。

餌はそのへんの木々と、たまに森で狩られた動物の食べ残しである屍肉。

これまた温厚で、爪というのはユグドラシルの足の爪を削り取ったもの。爪は分厚く神経も通ってないらしいので、取ること自体は簡単らしい。

薬の材料になる、と日向さんから聞いた。

ツインちゃんは気がする~といって終わり。

薬の材料ということなら、バリバリの近接職に見えて薬剤師を目指しているのかもしれない。

これまたどうでもいいことだ。


それらの動物がどこに住んでどこに出やすいのかを下調べしつつ、各自必要と思われる準備をして、ときには冒険者である僕たちが何が必要、これがいらないとアドバイスしつつ、当日。

実地訓練の日である。

余談であるが準備が一番うまかったのはマキシマムであった。ツインちゃんはそんなものなくても万事問題が無いとでも言いたいほどに物がなさすぎるし、日向さんは心配性がゆえに多すぎた。

なんかドヤ顔のマキシマムを見て意外とかまってちゃんなのかもしれないと思ったのは言わないでおいた。


☆ ☆ ☆


そこには様々な人でごった返している。

教員と思わしき姿でいる大人が14、5人。

さらに冒険者と思われる人たちが80人ほど。

心なしか優しそうな、人の良さそうな人が多い。まぁマニュアルを読むなんて七面倒なことをちゃんと手抜きしないようにする人を選別して指名依頼を出したのだろう。

そんなものか。


そして生徒が200人ほどだ。


簡単に今日のやることを言うと、教員は迷宮内を見回りをしてよほどのことがないかを見るのと、実地演習の評価付。

冒険者は言わずもがな消極的な引率をつとめる、生徒は自分たちでどうにかこうにかして目的の物を手に入れる。

こんな感じだ。


今回の迷宮と呼ぶ場所は森だ。

僕の住んでいた場所が熱帯雨林のアマゾン川流域にありそうな森だとしたら、ここは風が乾燥し、背の高い木の多い日本の山のような場所と言える。

その前で沢山の人が集まっていて、それからまずは教員がダンジョンに入っていき、そのあとに子供たちの班が一つづつ入っていく。


僕たちの番になる。

探す順番は話し合いの結果、ある程度いる場所がはっきり分かってる岩窟ガエルを最初にして、次に目立つものの、個体数が少なく、ダンジョン内を彷徨い歩くユグドラシルを探す。

サラマンダーはそのへんに点在しているということでそれらを見つけに行く道中で探し出す。という方針である。


道中当然、ほかの動物たちが獲物だーっとばかりに飛びかかってくるのだが、ちょっと待て。

日向さん。怯えまくってるせいかまるで動けていない。魔法、使いましょうぜ。あわよくば見て技術を盗めないかと思っているのに。前にエンデの魔法を見たときはまるで理解できなかったし、ほぼ無理だとは思うけどね。

そしてそれをかばう前衛職として盾使いがいると思うのだが、怯える日向さんをガン無視して特攻アンド盾で殴りに行くツインちゃん。

その二つの盾は鈍器だったのだろうか。

しかもなにやら使い慣れてるのがわかる。

守るようにではなく殴ることに慣れられたあの二つの盾の気持ちはいかほどだろうか?

盾は守るんもんだ!という盾マニアなりがいたら憤慨しそうな光景である。

いや、たしかに守ってはいる。

守ってはいるのだが、要所要所で避けられない攻撃から、という形であって、守りよりもはるかに攻撃の比率が高い。

せっかくの聖騎士が付けるような装飾がされたカッコいい盾が動物の血や脳漿でべったりである。

そして日向さんに向かった動物たちはティキが切り飛ばすという。

え、マキシマム?

こいつはもっとひどい。

いや、逆にその胆力を褒めるべきだろうか?

周りの―おそらく鍛冶において素材になるであろうそれらに目を輝かせて「おおおっ!こいつは!」とか「オメェいけてんじゃねぇかっ!コノヤロウ!」とか「ヤッフーッ!オイコラッ!!コラオイッ!コララァッ!!」とテンションあげあげ。

ツインちゃんが殴り殺した動物の死骸から吹き出た血や臓物がはみ出るのを見て、「こいつは鋳造に・・・こいつはうんぬんかんぬんの加工をしたらどーたらこーたら・・・」とキモい様相で笑い続けている。今更であるが彼、リーゼントである。

顔は当然12、3歳くらいの子供がリーゼントでニヤニヤしながら動物の粉砕死体を見ている。

・・・なにこれ怖い。なんというシュールな絵だ。写メとかとってネットにアップしたらまず自演乙を疑われるレベル。自演・・・だったらいいよね。

せめて戦闘行動状態に入ろうよ。


結果、ティキが役立たずの二人を守る形になっていた。



僕は僕でなんてこったい!という気持ちを彼らにしっかりと表すべく、じめんに顔文字を書いていた。しかし僕に絵心はなかった。こんな簡単な顔文字ですら・・・ぷっ。

これはひどい!

とふざけていたらティキに怒られた。いくらなんでも剣のミネで殴るのはひどいと思う。

筋肉がなければ即死していた威力だった。なんでタンコブひとつもできないんだと心底不思議がっていた。


・・・いやね。この惨状見たら誰しもやる気をゴリゴリ削られると思うんだ。

注意するとか以前の問題だと思います。注意する気が全く起きなかったというか。


なんてことを言っていられるはずもなく。


これも仕事。きっちり注意せねばなるまい。

僕にも襲いかかってくる動物たちを尻尾でいなしながら、僕は皆を呼び集めたのであった。


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