特殊種族ってなんですか?
こんな物語あったらいいなあと思ったら、小説を書き始めてました。
趣味全開のご都合主義で進みますので、温かく見守って頂けると幸いです。
誤字脱字等ありましたら、ご報告よろしくお願いします。
ログインすると、真っ白な空間が広がっていた。
よし、まずはAIさんの話を聞いて種族と職業を決めるんだよね?
AIさん、どこだろう?
「待たせたかにゃ?管理AIのミーにゃ。あなたの為のAIなので、仲良くして欲しいにゃ!」
突然聞こえた声の方に目を向けると、全身黒の金色の瞳が綺麗な二足歩行の猫がいた。
器用に歩きながら何か言っているが、そんな事気にしてられない。
あの素晴らしいもふもふ!もふもふが!
ここはゲームの中だから触っても大丈夫なんだよね?!
あぁ、ここは天国かな?
「…っは!もふもふ!もふもふが目の前に!つい触ってしまったけど、いいですか?」
「触るのは大丈夫にゃー!…って話聞いてたかにゃ?」
「あぁ、この感触。リアルでは味わえないこの感触。一言で言うならば、最高…」
「…これは聞いてないにゃ…」
若干、呆れられてる気もするが落ち着くまで待ってくれるようだ。
ならば、存分に堪能しようでは無いか!
あぁ、最高…
30分くらいそうしていたと思う。
「…落ち着いたかにゃ?」
「はい!それで、話ってなんですか?」
「まずは自己紹介からだにゃー。僕はあなたの為の管理AI、名前はミーにゃ。よろしくにゃ!あなたの名前を聞いてもいいかにゃ?」
「はい!私の為っていうのも気になりますが、私はレイラと言います!」
「ありがとうにゃー、タメ口で話してくれると仲良くなったみたいで嬉しいにゃ!その説明は今からしていくからよーく、聞いておくにゃよ?」
色々あるから聞き漏らさないようににゃ?と前置きから始まった。
まずは、この空間の事から。
初めてゲームをプレイする人用に作られた初期設定用の場所らしい。
専用の場所の為、真っ白な空間なんだとか。
風景は自由に変えられるにゃ!と言いながら、花畑に変えてくれた。なぜ、花畑?と思ったのは内緒。
そして、私の為の管理AIというのは、このゲーム自体には初期設定を担当するAIが何人かいて、持ち回りで担当しているらしい。が、私はゲーム開発者と両親が知り合いだった為か、私が好きそうな外見の専用AIを制作してくれたそうな。
バッチリ好みです!ありがとうございます!
最後にこのゲームの事。
中の世界は中世ヨーロッパくらいの発展度で、魔法あり、魔物ありなファンタジー世界。
プレイヤーは《訪職者》と呼ばれ、異世界から手助けに来てくれているという認識らしい。
まだまだ発展途上な世界なので、どんなお尋ね者でもウェルカム状態なんだとか。
だけど犯罪行為をした者は即刻退去。以降、このゲームにログインすら出来なくなるみたい。
そして、プレイヤーは種族と第2職業まで選択できる。体力ゲージや魔力ゲージはあるものの、筋力などの能力値表示は全くなし。職業や種族によって多少の差はあれど、ステータスには表示されないとのこと。
これが、このゲーム最大の特徴であり、力を入れているところなんだよね〜。
職業自体の数は戦闘職だけ見ると多くはないが、大事なのは種族と2種類の職業の組み合わせ。
それ次第では特殊な職業に変化するらしい。
「理解したかにゃ?」
「うんうん!すごく分かりやすかった!」
「よかったにゃー。早速、キャラメイクにいくにゃ!ちなみにリアルでの名前をそのまま使うのはあまり良くないと言っておくにゃ。」
パッと目の前にウィンドウが出てきた。
<ステータス>
名前:〘 〙
種族:〘 〙
職業:第1〘 〙・第2〘 〙
HP:10/10 MP:10/10
【スキル】
種族スキル:『』
職業スキル:『』
【称号】
『創造神の加護』
『創世神の祝福』
名前ってレイラじゃダメなんだ?
ん〜〜、何がいいかな〜。リアルと差が出ると反応出来なさそうだから、レイラ…レーラ…レーナ?とかがいいかな?
うんうん!いい感じ!レーナにしよう!
職業はもう決まってるから、入れるとして…ん?称号?そんな話聞いてないけどなあ?
ミーに聞いてみよう!
「ミー、ちょっと聞いてもいい?」
「何かにゃ?」
「【称号】って何かわかる?」
「…っは!もう付いてるにゃ?!普通は世界に入ってからのはずなんだにゃん…(ボソボソ」
ミー、すごい驚いた顔してるし、だんだん聞き取りにくくなったし、何か変なのかな?
まあ、いっか!ミーが落ち着くまでもふもふしながら待ってるか〜。あ〜、もふもふ!
しばらくして落ち着いた様で。
なんと、【称号】とは滅多に付かないものであり、世界にて初めてボスを倒す事や新規職業(初期職業を除く)に就くなど限定的な方法でしか貰えないため、キャラメイクもしていない段階で付いている事はありえないそうだ。
それだけゲーム開発者に気に入られている証拠みたい。
私の両親は一体どんな話をして譲ってもらったのだろうか…?
まあ、そんな事よりキャラメイクしなくては!
だいぶ遅くなっちゃったし、種族はもうランダムでいいかな?
「それじゃあ、キャラメイクをしていくにゃ!上から順にいくにゃ!」
「お願いします!」
「名前はレーナ。種族はランダムにゃ。種族をまず確定してから職業にいくにゃ。大丈夫かにゃ?」
「大丈夫だよー!」
「わかったにゃ。それでは…[種族を確定します。リアルの情報より算出。【称号】・『創造神の加護』『創世神の祝福』を確認。種族に反映します。…種族を確定しました、あなたの種族は特殊種族〘神人〙になりました。]」
いきなり機械的になったかと思ったらあっという間に決まったよ。
ん?特殊種族〘神人〙って何だ?
あ、またミーが固まってる。名前を呼んであげよう!
「ミーさん、ミーさん?」
名前を呼びながら、ミーの顔の近くで手のひらをヒラヒラと振ってみる。すると
「っは!ありえないにゃー!そんな種族聞いた事ないにゃ…」
ありゃ?ミーも聞いた事ないのかー。これは俗に言うチートというヤツではないか?
私は何もしてないよね??
「ミーさん?私、何かしました?」
「いやいや、レーナは悪くないにゃ。はぁ…。気を取り直して、種族の説明をするにゃ。」
「あれ?聞いた事ないのでは…?」
「今、情報が入って来たにゃー。ミー達管理AIはリアルタイムで情報が更新されるすごいAIなんだにゃ!」
ミーはそういうとドヤ顔をしながら説明してくれた。
特殊種族とは種族によって人数制限があったり、色々な条件があったりする種族のことらしい。
ちなみに〘神人〙は創造神・創世神両方の加護又は祝福のどちらかを貰っていることが条件なのだとか。
種族特性はMPの上限をなくす・あらゆるものを見通す目・羽なしで空を飛べるの3つ。
中々チートでは?!
「要は、この世界にいる全ての生き物の中で1番神に近しい存在ということになるにゃ!」
「えっ!?いいの?」
「いいと思うにゃ。良くなければあるはずもない種族なのにゃ。さぁ、色々あったけど、お次はお待ちかねの職業なのにゃ!」
やっと来た!待ちわびたよ〜




