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昭和百年
柑橘の苦い郷愁時は過ぎ 嫌韓の笛鋭き丸善
待合室 泣く子をあやす手の狐 椅子二列ぶん山並みの影
展示室 白いライトに照らされてあの日の影を刻む石段
「無視する」と「踊る」の選択肢があって いずれにせよ詩を書くしゅうまつ
悲しみのために伸ばした髪だけど 誰かの希望にもなるらしい
手のひらにおさまる軽いセーターはあなたが生まれたことの祝福
戦争のやまぬ世界の短冊に抵抗として平和を掲げ
異端者を踏みつける神の許しなどいらぬのだ おい足へし折るぞ
山間でメガソーラーの抱く月はデジタル表示のごとくカクつく
平成がなかったことにされていて苦笑いする平成生まれ




