北条 悠介編 不思議な仲間たち その2
岩下 さくら編(アークと羅針盤)、石田 悠人編(地下迷宮の秘宝)、新宮司 純編(聖女と吸血姫)は、この北条 悠介編に統合されました。
◎アーク(北条 悠介):魔法使い
○エミーラ(石田 悠人):魔法のランプ
○暗黒六芒星魔導書(岩下 さくら):本
○ハーデェレン(新宮司 純):吸血姫
◎のキャラクター視点です。
目を覚ますと、甘く興奮する臭いが鼻孔をくすぐる。いつの間にか同じベッドで眠るハーデェレンの匂いだ。
そうか…。やっぱり、本当に異世界に来ちゃったんだね。
ハーデェレンは、吸血姫らしく色白で、とても美形だ。こんな美少女、同じクラスに…いや、TVでも見たことがない。そう思っていると、赤い瞳が開く。
「アーク。弟君の心が混ざって、私に欲情しちゃった?」
「そ、そんなこと…ないよ…」
(アーク…。まぁ、そう言うしか無いわよね。でも、悔しいけど、ハーデェレンは美人だわ。それに、吸血姫という人を誘惑するのが得意なの…狡いわね!!)
「ハーデェレンが元男だと知ってるからなぁ〜」
「ランプって、性欲とかあるのかしら?」
「酷い…。ランプを何だと思ってるの!?」
吸血姫と魔法のランプの言い争いを聞きながら、旅の目的を思い出す。
「はぁ…。それで…アークは…。二級冒険者のヴァグナー、聖女ウェリルメル、薬草学師のメイダスの三人を追いかけて、霧の都ベスタラへ向かってるんだっけ?」
「そうよ、もう半年も経っているよ。それで帰って来ないのなら…何かあったに違いないわ」
「でも、霧の都ベスタラって、女神教会の総本山だろ? 吸血鬼に対する方針って…抹殺とかじゃなかった?」
「そうなのよね…。どうしようかしら? って、もう覚悟が決まってるから…霧の都ベスタラへ向かってるのよ。今更、変更はないわよ」
確か…。魔法のランプと空間調査で…ハーデェレンを認識して、快適で…直射日光を遮断するんだったよな。
11:空間:支援:快適(指定):空間を快適にする
12:空間:支援:調査(常時):空間を把握する
「ご主人様。ありがとうございます。室内程度の日光なら問題ありませんが、直射日光に当たると大火傷します。それと…日中は、そこらの三級冒険者より、強い程度です」
地球での記憶が強かったため新宮司 純として話せていたが、またハーデェレンの影響下に戻り、ご主人様口調となった。
「うん、朝ゴハンを食べて、出発しよう」
今日から、この宿場町から北に向かい、3日ほどの歩いた場所にある小都市アーレイを目指す。剣と魔法の世界だけれど、アークの記憶にあるように、本とランプと吸血鬼に守られているため、恐怖心よりも、ワクワク感の方が強かった。
街を出るとき、いつものように門番に、「子供たちだけで、外に出るのは危険だ」と引き止められたけど、冒険者ギルドカードを提示すると、軽く驚かれる。
ここまでがいつのもパターンだ。
さて、出発だ。




