藤浪 花音編 裏社会でぼっち、でも満足で その1
<異世界(藤浪 花音)サイド『エーサ:くノ一』>
先生であるデディアルを毒殺すると、先生の管理していた奴隷たちを全て引き取り、得意先に挨拶回りをして後任者の奴隷商人としてデビューした。
また取引先のない小さな街に、性奴隷を働かせる直営店を開店させた。すると元々その街にいる同業者との間にトラブルが発生し、現在、処理のために街を訪れていた。
「お、お願いだ。もうやめてくれ…。一生、あんたらについていく…」
同業者の事務所に、スライム兼助手のフェイとゴーレム兼メイドのメイの三人で乗り込んでいた。二人共Lv1だが元々の能力が高く、数分で事務所は血の海と化していた。
「そうは言っても、もう、あなた一人じゃありませんか? それにあなたは不要です」
スライムのフェイは、必死に命乞いする男の息子を溶かしながら、私の代わりに回答していた。
メイが店や土地などの権利書や魔導契約書などを見つけ、私に手渡してきた。
「では、取引です。この書類の契約者を私に変更すれば、あなたは自由です」
私達は契約者の変更が終わると事務所を出た。
「メイ。綺麗にしておきなさい」
私の意図を汲み、メイは地の魔法によって、事務所を地面に引きずり込み、まっさらな更地した。周囲の目撃者は、誰の仕業なのか一目瞭然だったが、元々裏社会に通じる人間たちの事務所であること、三人の様子が尋常ではない不気味さを醸し出していることで、関わりを持ちたくないと、その場から逃げ出すのだった。
エーサはオーナーが代わったと伝えるため、権利書や契約書に書かれている店に顔を出した。一通り店を回ると、店の経営状態や問題点などをヒアリングし、改善点などを話し合った。
「確か、この街にも奴隷市場があるはずです。良い商品がないか見ていきましょう」
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<異世界(石田 悠人)サイド『エミーラ:魔法のランプ』>
アークは盗賊が街を襲撃して以来、元気がなかった。魔法のランプのエミーラは、その原因を知っていて、アークを慰めようとしていた。
「なぁ、アーク。そもそも、その男がさ、盗賊だという根拠がないじゃないか」
「そうだけど…。あんな格好していたらさ、誰だって盗賊だと思うけどな…」
「それよりもさ、アーク。メイダスが冒険者ギルドから帰ってこれないと暇だよな? 外に行って、適当に魔物退治してくるか?」
「う〜ん、それも楽しそうだな…でも、やっぱり駄目だよ。きっと怒られる」
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<異世界(大山 駿)サイド『ヴァグナー:剣士』>
「ねぇ、ヴァグナー。霧の都ベスタラまで付き合ってくれない?」
聖女ウェリルメルの目を見ると、女神教会から脱退することを決めたんだなと理解したオレは、「いつ行くんだ?」と返事をした。
「そうね…。旅の準備もあるし、三日後の朝に出発でいいかしら?」




