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夏草 優編 ショタっ子、草花を詰む その6

<異世界(夏草 優)サイド>


四日もかけて辿り着いた森から、四日もかけて王都に戻ってきた。俺は倒れ込むように孤児院のドアを開ける。


「おいっ!!  メイダスっ!! 何処にってやがったんだ!!」


二級冒険者のヴァグナーであり、俺のお師匠様が血相を変えて、俺の襟首を掴んだ。


えっ!? 俺…何かした!?


「ヴァグナーおじさん! メイダスも驚いています。一旦、落ち着いて下さい!!」


パメラがお師匠様を制してくれたおかげで俺は解放された。席に着くと、シルシーがお茶を淹れてくれた。お師匠様は相変わらずイライラしている。一体どうしたんだ?


「シスター・ベルティーアが、8日病に感染しました」


「いつ? 熱は?」


「昨晩から高熱が続いています」


ドンッ!! と、お師匠様がテーブルを叩く。


「だから、薬、作れって言ってんだよ!! こんなときに、何処に行ってやがったんだ!!」


「8日病に効く薬草を探しに…」


またお師匠様は俺の襟首を掴む。


「そ、それで、作れるのか!?」


「ヴァグナーおじさん! そんなに締めたら、話せませんよ!!」


「あぁ…すまない…」


「ゴホッ! ゴホッ!! だ、駄目です…。最後の薬草がある場所が、ゴブリンたちに…占領されています…」


「あっ!? そんなもん、蹴散らして来いや!! 誰の弟子なんだよ!!」


「む、無茶言わないでください! あの数のゴブリンは…災害級の案件ですよっ!」


「くっ。時間がもったいねぇ、今すぐ、行くぞ!」


俺の首根っこを掴んだまま、お師匠様は、孤児院を出て行く。


***** ***** ***** ***** ***** 

<異世界(根岸 太一)サイド>


苦しい…。夢なのかな…。きっと夢だよな。異世界に来てから、何一つ良いことがない。


日本に帰りたい。俺が何したって言うんだよ…


助けてくれよ…。もう嫌だ。でも…こんな誰も知らないところで死にたくないよ…。


こんなことなら…貯金ばかりじゃなく、もっと、金使って、みんなと遊んでおけば…。


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